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第6章
220話 中型の成長
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「あわあわ……お、お兄さん、何だか凄い気配を感じたよ?!」
「あぁ、これは凄いな……」
戦いを継続しながらも周囲を見回すと
中型が丁度人間を捕食していた。
そして、食べる度にとてつもない気配が増していくのを感じる。
「小型と中型とでは、こうも捕食した時の気配が違うのか……」
「この前の小型も凄かったけど、今回はもっと凄いねー」
ここには中型にとって餌が豊富であり、今や食い放題状態だ。
「あの、中型達は一体何人食っているんだ?」
「わ、分かりませんが、既に最初にいた人数の半分も居ない様な気がしますね……」
マーズの言う通り、最初は百人を引き連れて来たリンクス達であったが、今や半分くらいの人数になっている。
仮に中型二体が半分ずつ捕食したとしても二十五人は既に捕食しているのか……
そして、中型の方を向くとあれ程捕まった人間達が既に居ない事を見ると全て食べ終わった様だ……
「う、動きが止まりましたね」
「あぁ。成長だろ……」
中型二体が動きを止めて、少し丸くなる様な体制を取ったかと思うと、一切動かなくなった。
「今のうちに逃げられればいいのですが……」
マーズの望みは叶うはずも無く、中型二体を守る様に小型が配置されていて、残りの全てが俺達を囲んでいる。
「恐らく、俺達全員を捕食するつもりだろう」
中型が成長中の間も小型は休む事なく向かってくる。
大分小型を倒しては居るが、元々の数が多い為焼け石に水の様だ。
だが、俺達に少しだけ運が回って来た様だ。
「……変異体ですね」
マーズが気配を探る様に目を瞑る。
「近いか?」
「どれくらいの距離かまでは中型の気配が大き過ぎて読めません……」
「そうか……」
「ですが、確実にこちらに向かって来ていますね、気配がどんどん大きくなるのを感じます」
変異体がこの場に来れば逃げる突破口が見つかるかもしれないな……
「皆さん! もう少し踏ん張って下さい!! 今、変異体の気配を感じました。変異体が現れれば逃げ出せるかもしれません」
流石は俺達のリーダーである。マーズは大声で三班全員に聞こえる様に指示を飛ばす。
マーズから助かるかもしれない道を提示され三班の動きが良くなったのを感じる。
「よーし、皆んながんばろー!」
ロピの掛け声に全員が力強く応答する。
「モンスターの動きさえ抑えてくれれば私とチルちゃんで倒しちゃうよー!!」
「姉さんと私に任せて下さい」
「ほっほっほ。防御の方は私にお任せよ」
ロピとチル、リガスを中心に小型達の死骸を量産していく。
「アトスさんの仲間達は本当に強いですね……」
「あぁ。自慢の仲間だ」
人間達の人数が減った事により、俺達が相手する小型達の数が徐々に増えて来ている。
「相手にする小型が増えてきたな……」
「えぇ。既に半分以上が中型に食われてしまいましたからね……」
周囲をもう一度見回すと、更に人数は減り小型達が中型の所に捕まえた人間を持って行っている。
「まさか、自分達の餌である人間すらも中型に献上するなんてな……」
「えぇ。それも一人残らず捕まえた人間は全て中型に渡している所を見ると、下手したら我々人間よりよっぽど統率が取れているかもしれませんね……」
俺達三班は、まだ一人も犠牲者が出ていないが、周りを見ると更に半分程まで減っている感じがするな……
中型が現在成長中の為、中型の周りには捕まった人間がどんどん溜まっていっている。
「流石に、あの場所に助けにはいけませんね……」
「あぁ。それは自殺行為だしな……」
体力的な疲れは少しずつ溜まってはいるが、未だ怪我一つさえしていない三班を相手にするのは一番最後にしようと思ったのか、徐々に小型達は別の人間達が居るところに移動を開始して、俺達の周りには小型が来なくなった。
「どうしたんだ?」
「恐らく、一旦他の者を捕らえてから、最後に私達を捉える気なのでは?」
「お兄さん、なんかいきなり小型達が来なくなったよー?」
三班の周囲には小型が居なくなり、ロピ達が近づいて来た。
「理由は分からないが今のうちに体を休めとくんだ」
俺の言葉に全員が頷く。
「小型が居なくなるのはいいけど、どうせなら周囲を囲んでいる小型も居なくなって欲しかったよねー」
ロピの言う通り、三班を捕まえようとしていた小型達は居なくなったが、俺達人間を逃さない為の包囲網は未だに健在である。
「この包囲網のどこかが崩れさえすれば逃げ出せるんだけどな……」
「えぇ。その為にも私達はなんとしてでも変異体が到着するまで耐えなければいけませんね」
「まだ、正確な位置は判断出来ないか?」
マーズは一度気配を探る様に目を瞑るが、やはりダメだったのか首を左右に振る。
「近づいて居るのは確かですが、一体どれくらい近くにいるかは判断出来ませんね。もしかしたらすぐ目の前まで来ている可能性もあります」
マーズに続いて、斥候にも変異体の足音がするか試してもらうが、モンスター達が多すぎる為足音での判断は出来ない様だ。
すると、俺達三班に声を掛けて来るものが居た……
「あぁ、これは凄いな……」
戦いを継続しながらも周囲を見回すと
中型が丁度人間を捕食していた。
そして、食べる度にとてつもない気配が増していくのを感じる。
「小型と中型とでは、こうも捕食した時の気配が違うのか……」
「この前の小型も凄かったけど、今回はもっと凄いねー」
ここには中型にとって餌が豊富であり、今や食い放題状態だ。
「あの、中型達は一体何人食っているんだ?」
「わ、分かりませんが、既に最初にいた人数の半分も居ない様な気がしますね……」
マーズの言う通り、最初は百人を引き連れて来たリンクス達であったが、今や半分くらいの人数になっている。
仮に中型二体が半分ずつ捕食したとしても二十五人は既に捕食しているのか……
そして、中型の方を向くとあれ程捕まった人間達が既に居ない事を見ると全て食べ終わった様だ……
「う、動きが止まりましたね」
「あぁ。成長だろ……」
中型二体が動きを止めて、少し丸くなる様な体制を取ったかと思うと、一切動かなくなった。
「今のうちに逃げられればいいのですが……」
マーズの望みは叶うはずも無く、中型二体を守る様に小型が配置されていて、残りの全てが俺達を囲んでいる。
「恐らく、俺達全員を捕食するつもりだろう」
中型が成長中の間も小型は休む事なく向かってくる。
大分小型を倒しては居るが、元々の数が多い為焼け石に水の様だ。
だが、俺達に少しだけ運が回って来た様だ。
「……変異体ですね」
マーズが気配を探る様に目を瞑る。
「近いか?」
「どれくらいの距離かまでは中型の気配が大き過ぎて読めません……」
「そうか……」
「ですが、確実にこちらに向かって来ていますね、気配がどんどん大きくなるのを感じます」
変異体がこの場に来れば逃げる突破口が見つかるかもしれないな……
「皆さん! もう少し踏ん張って下さい!! 今、変異体の気配を感じました。変異体が現れれば逃げ出せるかもしれません」
流石は俺達のリーダーである。マーズは大声で三班全員に聞こえる様に指示を飛ばす。
マーズから助かるかもしれない道を提示され三班の動きが良くなったのを感じる。
「よーし、皆んながんばろー!」
ロピの掛け声に全員が力強く応答する。
「モンスターの動きさえ抑えてくれれば私とチルちゃんで倒しちゃうよー!!」
「姉さんと私に任せて下さい」
「ほっほっほ。防御の方は私にお任せよ」
ロピとチル、リガスを中心に小型達の死骸を量産していく。
「アトスさんの仲間達は本当に強いですね……」
「あぁ。自慢の仲間だ」
人間達の人数が減った事により、俺達が相手する小型達の数が徐々に増えて来ている。
「相手にする小型が増えてきたな……」
「えぇ。既に半分以上が中型に食われてしまいましたからね……」
周囲をもう一度見回すと、更に人数は減り小型達が中型の所に捕まえた人間を持って行っている。
「まさか、自分達の餌である人間すらも中型に献上するなんてな……」
「えぇ。それも一人残らず捕まえた人間は全て中型に渡している所を見ると、下手したら我々人間よりよっぽど統率が取れているかもしれませんね……」
俺達三班は、まだ一人も犠牲者が出ていないが、周りを見ると更に半分程まで減っている感じがするな……
中型が現在成長中の為、中型の周りには捕まった人間がどんどん溜まっていっている。
「流石に、あの場所に助けにはいけませんね……」
「あぁ。それは自殺行為だしな……」
体力的な疲れは少しずつ溜まってはいるが、未だ怪我一つさえしていない三班を相手にするのは一番最後にしようと思ったのか、徐々に小型達は別の人間達が居るところに移動を開始して、俺達の周りには小型が来なくなった。
「どうしたんだ?」
「恐らく、一旦他の者を捕らえてから、最後に私達を捉える気なのでは?」
「お兄さん、なんかいきなり小型達が来なくなったよー?」
三班の周囲には小型が居なくなり、ロピ達が近づいて来た。
「理由は分からないが今のうちに体を休めとくんだ」
俺の言葉に全員が頷く。
「小型が居なくなるのはいいけど、どうせなら周囲を囲んでいる小型も居なくなって欲しかったよねー」
ロピの言う通り、三班を捕まえようとしていた小型達は居なくなったが、俺達人間を逃さない為の包囲網は未だに健在である。
「この包囲網のどこかが崩れさえすれば逃げ出せるんだけどな……」
「えぇ。その為にも私達はなんとしてでも変異体が到着するまで耐えなければいけませんね」
「まだ、正確な位置は判断出来ないか?」
マーズは一度気配を探る様に目を瞑るが、やはりダメだったのか首を左右に振る。
「近づいて居るのは確かですが、一体どれくらい近くにいるかは判断出来ませんね。もしかしたらすぐ目の前まで来ている可能性もあります」
マーズに続いて、斥候にも変異体の足音がするか試してもらうが、モンスター達が多すぎる為足音での判断は出来ない様だ。
すると、俺達三班に声を掛けて来るものが居た……
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