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第3章 汚れ仕事からの脱却
第23話 魔王討伐に込めた思い
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自分、ラルフルは辺境の領主様の家で産まれました。
お母さんとお姉ちゃんは自分のことをいつも気にかけて優しくしてくれました。
でも、お父さんは自分たちにすごく厳しく当たってきました。
お父さんは特にお母さんに酷い仕打ちを繰り返し、まだ小さかった自分やお姉ちゃんには止めることができませんでした。
「お前がこんな病弱になっちまったから、俺の領地はうまく立ち回れなくなったんだ」
お父さんはそう言って毎日お母さんを虐めました。
お母さんが病に倒れてからお父さんは領民たちの不満をお母さんのせいにするようになりました。
でも、そんなはずがありません。
お母さんはそもそもお父さんが職務を放棄して遊んでばかりな領地を守るために、明らかに過剰なレベルの仕事をお父さんの代わりにこなしたせいで体を壊してしまったのです。
「大丈夫よ。お母さんは二人に苦労はさせないから」
お母さんは自分とお姉ちゃんを必死に守ってくれました。
そんなお母さんとお姉ちゃんを守れるぐらい強くなるために自分は魔法を学びました。
お父さんから隠れながら書庫の魔道書を読み漁り、必死に魔法を覚えました。
体の小さい自分にはそれでしか強くなれないと思っていました。
ですがある日、魔王軍の軍勢が自分たちの住む領地に攻め込んできました。
自分とお姉ちゃんはなんとか逃げ延びれましたが……お母さんは自分たちや領民を逃がすために弱った体を奮い立たせて殿を務め、亡くなってしまいました……。
「俺の領地も満足に守れないのか?」
お父さんがお母さんの死に向けて放った一言はあまりに無情でした。
領地の外で遊びまわっていたお父さんは魔王軍の襲撃には会いませんでした。
なんでお母さんが死ななきゃいけなかったのですか?
なんでお父さんは生き残ったのですか?
なんでお父さんはお母さんを守ってくれなかったのですか?
自分はお父さんを殺したいとさえ考えてしまいました。
「ラルフル……。あなただけは私が守って見せるから……!」
震える声でお姉ちゃんが自分を抱きかかえてくれました。
自分もお姉ちゃんだけは守り抜こうと思いました。
その思いさえもわずか三日で果たせなくなりました。
お父さんがお母さんのいなくなった領地の再建で渋々仕事をこなしていた時に、再度魔王軍の襲撃がありました。
しかもその前線に立っていたのは、魔王軍の総大将【伝説の魔王】本人。
圧倒的な魔力、地を割り天を割くほどの実力。
その絶望的な力でお父さんは殺されてしまいました。
それだけならまだよかったと考えてしまいましたが、その騒動の最中にお姉ちゃんは行方不明になってしまいました。
おそらく魔王軍に連れ去られてしまったのでしょう。
自分は……お姉ちゃんも守れませんでした。
■
それから数年の月日が経った頃、自分はスタアラ魔法聖堂で修行の果てに魔法使いとして一人前になることができました。
天涯孤独の身となった自分はスタアラ魔法聖堂に住み込みで働きながら魔法使いを目指していました。
「ねえ、ラルフル? アンタ……本当に勇者様の魔王討伐の旅に志願するつもり?」
スタアラ魔法聖堂で知り合い共に育ったシスター……ミリアさんは自分に問いかけました。
「自分は……【伝説の魔王」に真意を問いたいのです」
自分は魔王の手によってお母さんとお姉ちゃんを失いました。
もう守るものなんてありませんでしたが、それでも自分は魔法の修行を続けました。
自分は復讐をしたかったのだとも思います。
でも、それ以上に知りたかったのです。
なぜ魔王は自分が住んでいた領地に短期間に二度も攻め込んだのか?
なぜ魔王自らが前線にまで出てきたのか?
お姉ちゃんは今も生きているのか?
それら全ての疑問を"伝説の魔王"本人に問いたかったのです。
そのために自分は強くなりました。
「アタシは……アンタに危険な目に会ってほしくない……。」
ミリアさんは自分を心配してくれました。
それでも自分はどうしても真実を知りたかったのです。
「大丈夫です。自分はもう負けません。」
空元気でミリアさんに納得してもらい、自分は勇者パーティーへの加入を希望しました。
結果、自分は幸運にも勇者パーティーの一員に選ばれました。
パーティーには勇者レイキース様を始め、稀代の大賢者リフィー様、先代勇者パーティーの一員でもあった戦士バルカウス様という層々たる顔ぶれが並んでいました。
自分のような若輩がついていけるのか不安でしたが、その実力を皆様に評価していただけました。
この方々と一緒なら魔王とも渡り合える。
そう自分は確信していました。
……とある洞窟で自分の魔力をすべて失い、勇者パーティーからの戦線離脱を余儀なくされるまでは……。
お母さんとお姉ちゃんは自分のことをいつも気にかけて優しくしてくれました。
でも、お父さんは自分たちにすごく厳しく当たってきました。
お父さんは特にお母さんに酷い仕打ちを繰り返し、まだ小さかった自分やお姉ちゃんには止めることができませんでした。
「お前がこんな病弱になっちまったから、俺の領地はうまく立ち回れなくなったんだ」
お父さんはそう言って毎日お母さんを虐めました。
お母さんが病に倒れてからお父さんは領民たちの不満をお母さんのせいにするようになりました。
でも、そんなはずがありません。
お母さんはそもそもお父さんが職務を放棄して遊んでばかりな領地を守るために、明らかに過剰なレベルの仕事をお父さんの代わりにこなしたせいで体を壊してしまったのです。
「大丈夫よ。お母さんは二人に苦労はさせないから」
お母さんは自分とお姉ちゃんを必死に守ってくれました。
そんなお母さんとお姉ちゃんを守れるぐらい強くなるために自分は魔法を学びました。
お父さんから隠れながら書庫の魔道書を読み漁り、必死に魔法を覚えました。
体の小さい自分にはそれでしか強くなれないと思っていました。
ですがある日、魔王軍の軍勢が自分たちの住む領地に攻め込んできました。
自分とお姉ちゃんはなんとか逃げ延びれましたが……お母さんは自分たちや領民を逃がすために弱った体を奮い立たせて殿を務め、亡くなってしまいました……。
「俺の領地も満足に守れないのか?」
お父さんがお母さんの死に向けて放った一言はあまりに無情でした。
領地の外で遊びまわっていたお父さんは魔王軍の襲撃には会いませんでした。
なんでお母さんが死ななきゃいけなかったのですか?
なんでお父さんは生き残ったのですか?
なんでお父さんはお母さんを守ってくれなかったのですか?
自分はお父さんを殺したいとさえ考えてしまいました。
「ラルフル……。あなただけは私が守って見せるから……!」
震える声でお姉ちゃんが自分を抱きかかえてくれました。
自分もお姉ちゃんだけは守り抜こうと思いました。
その思いさえもわずか三日で果たせなくなりました。
お父さんがお母さんのいなくなった領地の再建で渋々仕事をこなしていた時に、再度魔王軍の襲撃がありました。
しかもその前線に立っていたのは、魔王軍の総大将【伝説の魔王】本人。
圧倒的な魔力、地を割り天を割くほどの実力。
その絶望的な力でお父さんは殺されてしまいました。
それだけならまだよかったと考えてしまいましたが、その騒動の最中にお姉ちゃんは行方不明になってしまいました。
おそらく魔王軍に連れ去られてしまったのでしょう。
自分は……お姉ちゃんも守れませんでした。
■
それから数年の月日が経った頃、自分はスタアラ魔法聖堂で修行の果てに魔法使いとして一人前になることができました。
天涯孤独の身となった自分はスタアラ魔法聖堂に住み込みで働きながら魔法使いを目指していました。
「ねえ、ラルフル? アンタ……本当に勇者様の魔王討伐の旅に志願するつもり?」
スタアラ魔法聖堂で知り合い共に育ったシスター……ミリアさんは自分に問いかけました。
「自分は……【伝説の魔王」に真意を問いたいのです」
自分は魔王の手によってお母さんとお姉ちゃんを失いました。
もう守るものなんてありませんでしたが、それでも自分は魔法の修行を続けました。
自分は復讐をしたかったのだとも思います。
でも、それ以上に知りたかったのです。
なぜ魔王は自分が住んでいた領地に短期間に二度も攻め込んだのか?
なぜ魔王自らが前線にまで出てきたのか?
お姉ちゃんは今も生きているのか?
それら全ての疑問を"伝説の魔王"本人に問いたかったのです。
そのために自分は強くなりました。
「アタシは……アンタに危険な目に会ってほしくない……。」
ミリアさんは自分を心配してくれました。
それでも自分はどうしても真実を知りたかったのです。
「大丈夫です。自分はもう負けません。」
空元気でミリアさんに納得してもらい、自分は勇者パーティーへの加入を希望しました。
結果、自分は幸運にも勇者パーティーの一員に選ばれました。
パーティーには勇者レイキース様を始め、稀代の大賢者リフィー様、先代勇者パーティーの一員でもあった戦士バルカウス様という層々たる顔ぶれが並んでいました。
自分のような若輩がついていけるのか不安でしたが、その実力を皆様に評価していただけました。
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