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第1章
3話
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「王女殿下。
少々はしたないですな」
「大公!
そうですか。
そうですわね。
大公がそう言うのなら、何か私に非があったのかもしれないわね。
アリス、ごめんなさいね」
「いえ、とんでもありません。
王女殿下」
アリスに救いの手を差し伸べたのは、ワラキア公国の若き大公ヴラドだった。
その武勇は衆を圧し、一騎で一個騎士団に匹敵するとまで言われる武勇の方だ。
国王陛下でさえ、ヴラド大公を憚っていると言う噂の方だ。
いや、武勇だけではない。
ヴラド大公の美貌については、いつも宮廷雀がさえずっている。
月光のような白銀の髪は、絹糸の如く細く柔らかで、宮廷中の女性が羨んでいる。
何処までも白く、時に青く輝くような肌。
端正な顔立ちと、実戦で磨き上げた筋骨隆々の身体つき。
そのアンバランスが有閑マダムに大人気だともっぱらの噂だった。
そんな勇名と美貌を兼ね備えたヴラド大公殿下。
アリスとは何の接点もない方だ。
そのヴラド大公殿下が何故かアリスに救いの手を差し伸べた。
不思議に思っていたアリスだが、ここで大公が爆弾発言をした。
一度口にしてしまったら、取り返しのつかない爆弾発言だ。
「そうですよ、王女殿下。
ジョージとアリスの為の舞踏会なのに、ジョージをアリスから引き離して、控室で二人きりになるなど、少々はしたないですよ」
「何を言うの!
妾はそんな真似していないわよ。
言いがかりはよしてちょうだい。
いくら大公でも、そんな非礼を言うなら許さないわ。
父王陛下に酷い恥をかかされたと言うわ!」
「おや。
それはおかしいですな。
先ほどこの者が、控室にいる王女殿下とジョージを見たと言っていたのです。
そうだな、子爵」
「え?
ああ。
そうかな。
いえ、そうでした。
確かに控室でお二人を見ました
お二人の話を聞いて」
「お黙りなさい。
嘘です。
妾は控室になど行っていません。
フレディの勘違いです。
ジョージが侍女でもつれこんでいるのを見間違えたのでしょう。
そうでしょ、フレディ!」
王女殿下は真っ青になって詰問している。
フレディ卿が可哀想だった。
それにフレディ卿はブラウン侯爵の後継ぎなのだ。
父親が御健在なので、家が保有している子爵を名乗っているが、いずれ侯爵の位と領地を引き継ぐのだ。
ヴラド大公殿下ほどではないにしても、粗略に扱える方ではない。
それにしても、フレディ卿もあの控室にいたのだ。
いや、本当にいたのだろうか。
それにしては、最初の頃の返事がおかしい。
しかし王女殿下も、あんなに顔色を変えては駄目だ。
むりやり話を事実を捻じ曲げようとしているのが明々白々だ。
「ジョージ。
本当のことを言いなさい、ジョージ。
侍女を連れこんでいたのね!」
少々はしたないですな」
「大公!
そうですか。
そうですわね。
大公がそう言うのなら、何か私に非があったのかもしれないわね。
アリス、ごめんなさいね」
「いえ、とんでもありません。
王女殿下」
アリスに救いの手を差し伸べたのは、ワラキア公国の若き大公ヴラドだった。
その武勇は衆を圧し、一騎で一個騎士団に匹敵するとまで言われる武勇の方だ。
国王陛下でさえ、ヴラド大公を憚っていると言う噂の方だ。
いや、武勇だけではない。
ヴラド大公の美貌については、いつも宮廷雀がさえずっている。
月光のような白銀の髪は、絹糸の如く細く柔らかで、宮廷中の女性が羨んでいる。
何処までも白く、時に青く輝くような肌。
端正な顔立ちと、実戦で磨き上げた筋骨隆々の身体つき。
そのアンバランスが有閑マダムに大人気だともっぱらの噂だった。
そんな勇名と美貌を兼ね備えたヴラド大公殿下。
アリスとは何の接点もない方だ。
そのヴラド大公殿下が何故かアリスに救いの手を差し伸べた。
不思議に思っていたアリスだが、ここで大公が爆弾発言をした。
一度口にしてしまったら、取り返しのつかない爆弾発言だ。
「そうですよ、王女殿下。
ジョージとアリスの為の舞踏会なのに、ジョージをアリスから引き離して、控室で二人きりになるなど、少々はしたないですよ」
「何を言うの!
妾はそんな真似していないわよ。
言いがかりはよしてちょうだい。
いくら大公でも、そんな非礼を言うなら許さないわ。
父王陛下に酷い恥をかかされたと言うわ!」
「おや。
それはおかしいですな。
先ほどこの者が、控室にいる王女殿下とジョージを見たと言っていたのです。
そうだな、子爵」
「え?
ああ。
そうかな。
いえ、そうでした。
確かに控室でお二人を見ました
お二人の話を聞いて」
「お黙りなさい。
嘘です。
妾は控室になど行っていません。
フレディの勘違いです。
ジョージが侍女でもつれこんでいるのを見間違えたのでしょう。
そうでしょ、フレディ!」
王女殿下は真っ青になって詰問している。
フレディ卿が可哀想だった。
それにフレディ卿はブラウン侯爵の後継ぎなのだ。
父親が御健在なので、家が保有している子爵を名乗っているが、いずれ侯爵の位と領地を引き継ぐのだ。
ヴラド大公殿下ほどではないにしても、粗略に扱える方ではない。
それにしても、フレディ卿もあの控室にいたのだ。
いや、本当にいたのだろうか。
それにしては、最初の頃の返事がおかしい。
しかし王女殿下も、あんなに顔色を変えては駄目だ。
むりやり話を事実を捻じ曲げようとしているのが明々白々だ。
「ジョージ。
本当のことを言いなさい、ジョージ。
侍女を連れこんでいたのね!」
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