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6話
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「ええい!
まだ民を鎮圧できないのか?!
それでも王太子か!
自分がしでかしたことの後始末くらい自分でやれ。
さもないと王太子の地位を剥奪するぞ!」
「……お任せください。
必ずこの事態を収拾して御覧にいれます。
国王陛下は安心して後宮にいてください」
「駄目だ。
このような状況で後宮にいることなどできん。
グレイソンと共に、ここでお前の手腕を確かめさせてもらう」
今日も王家は内部でもめていますね。
いつ殺し合いが始まってもおかしくありません。
特に国王と王太子は憎しみあっています。
王太子の憎しみの籠った目は、いつ弑逆に走ってもおかしくありません。
一方国王も、王城に残っている騎士と徒士を総動員して身の安全を図っています。
特に第二王子のグレイソンを側に置くことで、いつでもアキーレヌを除いてグレイソンを王太子に立てれるようにしています。
「お姉様。
これでは王族が殺し合ってしまいます。
それではこの国のためにならないのではありませんか?
王国が分裂してしまうのではありませんか?」
「エレノア。
どうして国が分裂してはいけないの?
愚かな国王に支配され、圧政に喘ぐよりは、分裂してそれぞれの領主の手腕で統治した方が、民のためではないの?」
「ですが、それでは領主が悪政をするかもしれません」
「そうね、でも国全体が王家の悪政に覆われるよりはいいのではなくて?」
「それはそうなのですが、内乱はどうなのでしょうか?
柱になる王家がなくなってしまうと、内乱が起こって、民が戦に巻き込まれてしまうのではありませんか」
「確かにその通りだよ。
よく考えているね。
でもね、柱になるのが王家である必要はないのよ。
有力貴族の中から、新たな王家が現れる。
その新王家が、この国を導いてくれるよ」
「まさか!?
お姉様はファンケン公爵家に、いえ、私に柱になれと言われるのですか?」
「他人に頼るのは領主として無責任だよ。
国の事をどうこうと口にするのなら、自分でやれることをしなければ、無責任過ぎるんだよ。
それでは口だけの卑怯者になるよ」
「……はい。
お姉様の仰られる通りですね。
国王や王太子が何もしてくれないと泣き言をいうだけでは、領主の資格はありませんね。
分かりました。
私にやれることを精一杯やります。
誰にも弱いところを見せたりはしません。
ですが、お姉様にだけは甘えさせてください。
お姉様の前だけです」
「いいですよ。
いくらでも弱音を吐きなさい。
いくらでも泣きなさい」
「うわぁぁぁぁぁぁぁん!」
まだ民を鎮圧できないのか?!
それでも王太子か!
自分がしでかしたことの後始末くらい自分でやれ。
さもないと王太子の地位を剥奪するぞ!」
「……お任せください。
必ずこの事態を収拾して御覧にいれます。
国王陛下は安心して後宮にいてください」
「駄目だ。
このような状況で後宮にいることなどできん。
グレイソンと共に、ここでお前の手腕を確かめさせてもらう」
今日も王家は内部でもめていますね。
いつ殺し合いが始まってもおかしくありません。
特に国王と王太子は憎しみあっています。
王太子の憎しみの籠った目は、いつ弑逆に走ってもおかしくありません。
一方国王も、王城に残っている騎士と徒士を総動員して身の安全を図っています。
特に第二王子のグレイソンを側に置くことで、いつでもアキーレヌを除いてグレイソンを王太子に立てれるようにしています。
「お姉様。
これでは王族が殺し合ってしまいます。
それではこの国のためにならないのではありませんか?
王国が分裂してしまうのではありませんか?」
「エレノア。
どうして国が分裂してはいけないの?
愚かな国王に支配され、圧政に喘ぐよりは、分裂してそれぞれの領主の手腕で統治した方が、民のためではないの?」
「ですが、それでは領主が悪政をするかもしれません」
「そうね、でも国全体が王家の悪政に覆われるよりはいいのではなくて?」
「それはそうなのですが、内乱はどうなのでしょうか?
柱になる王家がなくなってしまうと、内乱が起こって、民が戦に巻き込まれてしまうのではありませんか」
「確かにその通りだよ。
よく考えているね。
でもね、柱になるのが王家である必要はないのよ。
有力貴族の中から、新たな王家が現れる。
その新王家が、この国を導いてくれるよ」
「まさか!?
お姉様はファンケン公爵家に、いえ、私に柱になれと言われるのですか?」
「他人に頼るのは領主として無責任だよ。
国の事をどうこうと口にするのなら、自分でやれることをしなければ、無責任過ぎるんだよ。
それでは口だけの卑怯者になるよ」
「……はい。
お姉様の仰られる通りですね。
国王や王太子が何もしてくれないと泣き言をいうだけでは、領主の資格はありませんね。
分かりました。
私にやれることを精一杯やります。
誰にも弱いところを見せたりはしません。
ですが、お姉様にだけは甘えさせてください。
お姉様の前だけです」
「いいですよ。
いくらでも弱音を吐きなさい。
いくらでも泣きなさい」
「うわぁぁぁぁぁぁぁん!」
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