10 / 60
9話
しおりを挟む
私の疑問から、話が大きく動きました。
拠点をエルフィンストン王国から、大魔境と大ダンジョンが近接するサンテレグルラルズ王国に移すことになりました。
私としては、追っ手のかかるかもしれないエルフィンストン王国から出ることになって、ひと安心でした。
移動を決断したのには、いくつかの要因があると聞きました。
ひとつは私がパーティーに加わったことで、総合戦闘力が格段に上昇した事。
ひとつは私が手持ちの素材で中級上魔術巻物を創りだせたことで、初級下と初級中の魔術巻物を売って莫大な利益を手に入れることができた事。
エルフィンストン王国の王都に行っても、魔術巻物の販売で大きな利益を上げる事ができる事でした。
心配していた関所も無事に越えることができ、旅の途中でも狩りを行って素材や食材を集めて、休憩の日に魔術巻物を創り出して資金を得る。
そんな時間のかかる旅を三カ月する事で、私たちは息の合ったパーティーになることができました。
「私は暁の騎士団という冒険者パーティーの代表なのだが、今日から王都に拠点を移し、大魔境と大ダンジョンに挑みたい。
登録をお願いしたのだが」
「承りました。
以前この国で活動されたことはありますか?」
「以前ここでも狩りをさせてもらったことがある。
最近では、エルフィンストン王国側からここまで移動しながら、いくつかの街や村で狩りをして、そこの冒険者ギルドで認定証をもらっている。
これを確認して欲しい」
「分かりました。
確認させていただきます。
な、白銀級ですか!
これはお見逸れいたしました。
以前ここで登録されていた時は、パーティーで金級でしたのに、この短期間に二階級昇格とは素晴らしい!
魔法使いが加入されたのですね?
物理特化パーティーからの脱却が躍進の理由でしょうか?
新たな冒険者証を発行されますか?
他の街で発行された白銀級でよろしいのですね?
いえ、この国で活動される限り、それで問題はありません。
ただ念のためですが、パーティーメンバー全員と面接させていただきます」
私たち七人は、サンテレグルラルズ王国の王都を拠点とすることにしたのです。
王都は隣接する大魔境と大ダンジョンの両方を活用できる場所にあります。
そもそもサンテレグルラルズ王国は、大魔境と大ダンジョンの恵みによって建国され、発展してきた国なのです。
国の中心が大魔境と大ダンジョンなのです。
都市自体の発展性を無視してでも、大魔境と大ダンジョンを隣接地に王都を置くしかなかったのです。
そして今も、多くの国から一獲千金を目指して、腕に覚えのある冒険者が集まってきます。
同時に、そのおこぼれに預かろうとする者も集まってくるのです。
拠点をエルフィンストン王国から、大魔境と大ダンジョンが近接するサンテレグルラルズ王国に移すことになりました。
私としては、追っ手のかかるかもしれないエルフィンストン王国から出ることになって、ひと安心でした。
移動を決断したのには、いくつかの要因があると聞きました。
ひとつは私がパーティーに加わったことで、総合戦闘力が格段に上昇した事。
ひとつは私が手持ちの素材で中級上魔術巻物を創りだせたことで、初級下と初級中の魔術巻物を売って莫大な利益を手に入れることができた事。
エルフィンストン王国の王都に行っても、魔術巻物の販売で大きな利益を上げる事ができる事でした。
心配していた関所も無事に越えることができ、旅の途中でも狩りを行って素材や食材を集めて、休憩の日に魔術巻物を創り出して資金を得る。
そんな時間のかかる旅を三カ月する事で、私たちは息の合ったパーティーになることができました。
「私は暁の騎士団という冒険者パーティーの代表なのだが、今日から王都に拠点を移し、大魔境と大ダンジョンに挑みたい。
登録をお願いしたのだが」
「承りました。
以前この国で活動されたことはありますか?」
「以前ここでも狩りをさせてもらったことがある。
最近では、エルフィンストン王国側からここまで移動しながら、いくつかの街や村で狩りをして、そこの冒険者ギルドで認定証をもらっている。
これを確認して欲しい」
「分かりました。
確認させていただきます。
な、白銀級ですか!
これはお見逸れいたしました。
以前ここで登録されていた時は、パーティーで金級でしたのに、この短期間に二階級昇格とは素晴らしい!
魔法使いが加入されたのですね?
物理特化パーティーからの脱却が躍進の理由でしょうか?
新たな冒険者証を発行されますか?
他の街で発行された白銀級でよろしいのですね?
いえ、この国で活動される限り、それで問題はありません。
ただ念のためですが、パーティーメンバー全員と面接させていただきます」
私たち七人は、サンテレグルラルズ王国の王都を拠点とすることにしたのです。
王都は隣接する大魔境と大ダンジョンの両方を活用できる場所にあります。
そもそもサンテレグルラルズ王国は、大魔境と大ダンジョンの恵みによって建国され、発展してきた国なのです。
国の中心が大魔境と大ダンジョンなのです。
都市自体の発展性を無視してでも、大魔境と大ダンジョンを隣接地に王都を置くしかなかったのです。
そして今も、多くの国から一獲千金を目指して、腕に覚えのある冒険者が集まってきます。
同時に、そのおこぼれに預かろうとする者も集まってくるのです。
397
あなたにおすすめの小説
兄にいらないと言われたので勝手に幸せになります
毒島醜女
恋愛
モラハラ兄に追い出された先で待っていたのは、甘く幸せな生活でした。
侯爵令嬢ライラ・コーデルは、実家が平民出の聖女ミミを養子に迎えてから実の兄デイヴィッドから冷遇されていた。
家でも学園でも、デビュタントでも、兄はいつもミミを最優先する。
友人である王太子たちと一緒にミミを持ち上げてはライラを貶めている始末だ。
「ミミみたいな可愛い妹が欲しかった」
挙句の果てには兄が婚約を破棄した辺境伯家の元へ代わりに嫁がされることになった。
ベミリオン辺境伯の一家はそんなライラを温かく迎えてくれた。
「あなたの笑顔は、どんな宝石や星よりも綺麗に輝いています!」
兄の元婚約者の弟、ヒューゴは不器用ながらも優しい愛情をライラに与え、甘いお菓子で癒してくれた。
ライラは次第に笑顔を取り戻し、ベミリオン家で幸せになっていく。
王都で聖女が起こした騒動も知らずに……
元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
完】異端の治癒能力を持つ令嬢は婚約破棄をされ、王宮の侍女として静かに暮らす事を望んだ。なのに!王子、私は侍女ですよ!言い寄られたら困ります!
仰木 あん
恋愛
マリアはエネローワ王国のライオネル伯爵の長女である。
ある日、婚約者のハルト=リッチに呼び出され、婚約破棄を告げられる。
理由はマリアの義理の妹、ソフィアに心変わりしたからだそうだ。
ハルトとソフィアは互いに惹かれ、『真実の愛』に気付いたとのこと…。
マリアは色々な物を継母の連れ子である、ソフィアに奪われてきたが、今度は婚約者か…と、気落ちをして、実家に帰る。
自室にて、過去の母の言葉を思い出す。
マリアには、王国において、異端とされるドルイダスの異能があり、強力な治癒能力で、人を癒すことが出来る事を…
しかしそれは、この国では迫害される恐れがあるため、内緒にするようにと強く言われていた。
そんな母が亡くなり、継母がソフィアを連れて屋敷に入ると、マリアの生活は一変した。
ハルトという婚約者を得て、家を折角出たのに、この始末……。
マリアは父親に願い出る。
家族に邪魔されず、一人で静かに王宮の侍女として働いて生きるため、再び家を出るのだが………
この話はフィクションです。
名前等は実際のものとなんら関係はありません。
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
【完結】転生したぐうたら令嬢は王太子妃になんかになりたくない
金峯蓮華
恋愛
子供の頃から休みなく忙しくしていた貴子は公認会計士として独立するために会社を辞めた日に事故に遭い、死の間際に生まれ変わったらぐうたらしたい!と願った。気がついたら中世ヨーロッパのような世界の子供、ヴィヴィアンヌになっていた。何もしないお姫様のようなぐうたらライフを満喫していたが、突然、王太子に求婚された。王太子妃になんかなったらぐうたらできないじゃない!!ヴィヴィアンヌピンチ!
小説家になろうにも書いてます。
婚約破棄とか言って早々に私の荷物をまとめて実家に送りつけているけど、その中にあなたが明日国王に謁見する時に必要な書類も混じっているのですが
マリー
恋愛
寝食を忘れるほど研究にのめり込む婚約者に惹かれてかいがいしく食事の準備や仕事の手伝いをしていたのに、ある日帰ったら「母親みたいに世話を焼いてくるお前にはうんざりだ!荷物をまとめておいてやったから明日の朝一番で出て行け!」ですって?
まあ、癇癪を起こすのはいいですけれど(よくはない)あなたがまとめてうちの実家に郵送したっていうその荷物の中、送っちゃいけないもの入ってましたよ?
※またも小説の練習で書いてみました。よろしくお願いします。
※すみません、婚約破棄タグを使っていましたが、書いてるうちに内容にそぐわないことに気づいたのでちょっと変えました。果たして婚約破棄するのかしないのか?を楽しんでいただく話になりそうです。正当派の婚約破棄ものにはならないと思います。期待して読んでくださった方申し訳ございません。
家族から冷遇されていた過去を持つ家政ギルドの令嬢は、旦那様に人のぬくもりを教えたい~自分に自信のない旦那様は、とても素敵な男性でした~
チカフジ ユキ
恋愛
叔父から使用人のように扱われ、冷遇されていた子爵令嬢シルヴィアは、十五歳の頃家政ギルドのギルド長オリヴィアに助けられる。
そして家政ギルドで様々な事を教えてもらい、二年半で大きく成長した。
ある日、オリヴィアから破格の料金が提示してある依頼書を渡される。
なにやら裏がありそうな値段設定だったが、半年後の成人を迎えるまでにできるだけお金をためたかったシルヴィアは、その依頼を受けることに。
やってきた屋敷は気持ちが憂鬱になるような雰囲気の、古い建物。
シルヴィアが扉をノックすると、出てきたのは長い前髪で目が隠れた、横にも縦にも大きい貴族男性。
彼は肩や背を丸め全身で自分に自信が無いと語っている、引きこもり男性だった。
その姿をみて、自信がなくいつ叱られるかビクビクしていた過去を思い出したシルヴィアは、自分自身と重ねてしまった。
家政ギルドのギルド員として、余計なことは詮索しない、そう思っても気になってしまう。
そんなある日、ある人物から叱責され、酷く傷ついていた雇い主の旦那様に、シルヴィアは言った。
わたしはあなたの側にいます、と。
このお話はお互いの強さや弱さを知りながら、ちょっとずつ立ち直っていく旦那様と、シルヴィアの恋の話。
*** ***
※この話には第五章に少しだけ「ざまぁ」展開が入りますが、味付け程度です。
※設定などいろいろとご都合主義です。
※小説家になろう様にも掲載しています。
【完結】婚約破棄はいいのですが、平凡(?)な私を巻き込まないでください!
白キツネ
恋愛
実力主義であるクリスティア王国で、学園の卒業パーティーに中、突然第一王子である、アレン・クリスティアから婚約破棄を言い渡される。
婚約者ではないのに、です。
それに、いじめた記憶も一切ありません。
私にはちゃんと婚約者がいるんです。巻き込まないでください。
第一王子に何故か振られた女が、本来の婚約者と幸せになるお話。
カクヨムにも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる