異母妹に婚約者の王太子を奪われ追放されました。国の守護龍がついて来てくれました。

克全

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第31話102日目の出来事

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(シャロン。
 魔力を高めるのに、最初にシャロンの身体に魔力を流すね。
 それと魔力を使うと体力が減るから、ジュースを飲んでもらうね)

(うん、私頑張る)

 神龍は不安でドキドキしていた。
 下げたくもない頭をさげ、戦いの女神セクメトから眷属の情報を手にれていた。
 シャロンを神にする方法教えてもらっていた。
 その方法を実際に行っていたが、女神セクメトが騙しているかもしれないという不安と恐怖が、わずかながらあったのだ。

 女神セクメトは卑怯者ではないのだが、場合によったら策謀も使うのだ。
 今回は策謀の必要などないと思ったが、それでも絶対とは言えない。
 シャロンが傷つく事が心配で、恐る恐る魔力を流していた。
 あまりにも強い神龍の血をシャロンの与えるのも心配で、多くの果汁や少量の酒で薄く割り、少しずつ飲ませてみた。

 結果は直ぐに現れなかった。
 シャロンを大切に思っていたので、一番危険の少ない方法を聞いていたのだ。
 与える魔力と龍血の量を、できるだけ少なくした。
 時間をかけて行う事にもしていた。
 魔力も龍血も使い切ってしまうように誘導した。
 魔力の勉強と練習によって、魔力も魔血も毎日使い切っていた。

(シャロン、人間に変化する技を覚えたんだ。
 僕が人間になっても驚かないでね)

(うん、分かった。
 驚かないようにするね)

「凄い、凄い、凄い!
 人間そのものだよ龍ちゃん。
 これで一緒に色々遊べるね」

「うん、そうだね。
 色々遊べるね。
 遊ぶだけじゃなく、覚えた魔法を使って、一緒に冒険もできるよ」

 神龍は女神セクメトに頭をさげて、人型に変化する技を身につけていた。
 神龍が人に変化すると、シャロンはとても喜んでくれた。
 一緒に色々と遊ぶことが出来るようになった。
 人型に変化する事で、口で言葉を発し、耳で聞くことが出来るようになった。
 人間同士のように会話できるようになった。

 人型に変化して、実際に魔境やダンジョンに挑戦して、一緒に魔獣と戦った。
 他の人間と会えない事、本当は寂しい事にシャロンが気がつかないように、常に目新しい事をしていた。
 
「凄いね、シャロン。
 魔法を覚えるのも早いし、魔法の威力も高いよ。
 僕の知っている人間の中で一番才能があるよ」

「本当龍ちゃん?
 私、才能があるのかな?
 だったらもっと頑張るよ」

 真っ赤な嘘だった。
 神龍は人間の事など興味がないから知らなかった。
 嘘をついてでも、シャロンを喜ばせたかった。
 シャロンが喜んでくれて、他の人間がいない寂しさを感じないのなら、どんな嘘でも吐くつもりでいた。
 そして実際に、あらゆる手段を使ってシャロンが寂しく感じないようにした。
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