58 / 71
57話
しおりを挟む
「ノドン子爵閣下、ミルド子爵閣下、わざわざご足労していただき、申し訳ございません」
「いや、大切な領地の事だ、気にしないでくれ。
それで、ここがダンジョンの入り口なのか?」
「いえ、まだ地上に続く入り口は発見されていません。
ミスリルを採掘するために深く掘っていた時に、偶然ダンジョンに繋がってしまったのです。
塞いでしまうか、冒険者に探索を依頼するか、ご判断願います」
陞爵式が終わって僅か十日、このような重大な発見があるなんて、誰が想像したでしょう。
魔境やダンジョンは、たいてい昔から場所が分かっているモノです。
莫大な富を生み出す魔境とダンジョンは、人の欲を掻き立て、常に戦争の原因となってきました。
このように、偶然発見される事など滅多にありません。
「まだどこにも話していないのだな?」
「はい、緘口令を敷いています。
ですが、人の口には戸が立てられないと申します。
絶対に秘密にできるとは申し上げられません」
まあ、その通りですね。
人間の口はとても軽いのです。
特に酒を飲んだ後は軽くなるモノです。
それに過酷な現場で働く鉱山労働者は、酒を飲んで歌って踊って大騒ぎして、うっぷんを発散すると聞きます。
ここは直ぐに噂が広まる前提で話すべきですね。
「そう、だな。
では自由戦士ギルド本部に相談しよう。
それまでは厳重に封印していてくれ。
君達が魔獣に襲われるようになっていけないからね」
「ありがとうございます、ミルド子爵閣下」
私達は鉱山技術者一族の長に、坑道の入り口で報告を受けた後で、そのまま自由戦士ギルド本部に向かいました。
荒地ではありますが、そこそこ広い土地が自由戦士ギルド領となっています。
地下用水路のお陰で、それなりの収穫が期待できる耕作地もあります。
他の国や貴族領では考えられない、築城権まで与えています。
陪臣士族の士爵に許された城なので、色々な制限があり、貴族の城のようにはいきませんが、防御力だけを考えれば、貴族の城と大差ありません。
「ノドン子爵閣下、ミルド子爵閣下、わざわざこのような場所に足を運ばれるなど、いったい何事でございますか?」
自由戦士ギルドのマスターが凄く驚いています。
自分の領地ではありますが、社交を優先する貴族は王都に常駐して、領地の事は家臣に任せます。
それに、ノドン子爵領とミルド子爵領に関しては、荒地ではなく豊かな農地に領都が定められ、領城が築城されています。
普通なら荒地に来る事などありません。
「ギルドマスター。
大切な相談があるのだが、構わんか?」
「いや、大切な領地の事だ、気にしないでくれ。
それで、ここがダンジョンの入り口なのか?」
「いえ、まだ地上に続く入り口は発見されていません。
ミスリルを採掘するために深く掘っていた時に、偶然ダンジョンに繋がってしまったのです。
塞いでしまうか、冒険者に探索を依頼するか、ご判断願います」
陞爵式が終わって僅か十日、このような重大な発見があるなんて、誰が想像したでしょう。
魔境やダンジョンは、たいてい昔から場所が分かっているモノです。
莫大な富を生み出す魔境とダンジョンは、人の欲を掻き立て、常に戦争の原因となってきました。
このように、偶然発見される事など滅多にありません。
「まだどこにも話していないのだな?」
「はい、緘口令を敷いています。
ですが、人の口には戸が立てられないと申します。
絶対に秘密にできるとは申し上げられません」
まあ、その通りですね。
人間の口はとても軽いのです。
特に酒を飲んだ後は軽くなるモノです。
それに過酷な現場で働く鉱山労働者は、酒を飲んで歌って踊って大騒ぎして、うっぷんを発散すると聞きます。
ここは直ぐに噂が広まる前提で話すべきですね。
「そう、だな。
では自由戦士ギルド本部に相談しよう。
それまでは厳重に封印していてくれ。
君達が魔獣に襲われるようになっていけないからね」
「ありがとうございます、ミルド子爵閣下」
私達は鉱山技術者一族の長に、坑道の入り口で報告を受けた後で、そのまま自由戦士ギルド本部に向かいました。
荒地ではありますが、そこそこ広い土地が自由戦士ギルド領となっています。
地下用水路のお陰で、それなりの収穫が期待できる耕作地もあります。
他の国や貴族領では考えられない、築城権まで与えています。
陪臣士族の士爵に許された城なので、色々な制限があり、貴族の城のようにはいきませんが、防御力だけを考えれば、貴族の城と大差ありません。
「ノドン子爵閣下、ミルド子爵閣下、わざわざこのような場所に足を運ばれるなど、いったい何事でございますか?」
自由戦士ギルドのマスターが凄く驚いています。
自分の領地ではありますが、社交を優先する貴族は王都に常駐して、領地の事は家臣に任せます。
それに、ノドン子爵領とミルド子爵領に関しては、荒地ではなく豊かな農地に領都が定められ、領城が築城されています。
普通なら荒地に来る事などありません。
「ギルドマスター。
大切な相談があるのだが、構わんか?」
81
あなたにおすすめの小説
元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫(8/29書籍発売)
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m
お望み通り、別れて差し上げます!
珊瑚
恋愛
「幼なじみと子供が出来たから別れてくれ。」
本当の理解者は幼なじみだったのだと婚約者のリオルから突然婚約破棄を突きつけられたフェリア。彼は自分の家からの支援が無くなれば困るに違いないと思っているようだが……?
君を愛す気はない?どうぞご自由に!あなたがいない場所へ行きます。
みみぢあん
恋愛
貧乏なタムワース男爵家令嬢のマリエルは、初恋の騎士セイン・ガルフェルト侯爵の部下、ギリス・モリダールと結婚し初夜を迎えようとするが… 夫ギリスの暴言に耐えられず、マリエルは神殿へ逃げこんだ。
マリエルは身分違いで告白をできなくても、セインを愛する自分が、他の男性と結婚するのは間違いだと、自立への道をあゆもうとする。
そんなマリエルをセインは心配し… マリエルは愛するセインの優しさに苦悩する。
※ざまぁ系メインのお話ではありません、ご注意を😓
皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。
「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」
ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!?
ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……?
サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います!
※他サイト様にも掲載
実兄の嘘で悪女にされた気の毒な令嬢は、王子に捨てられました
恋せよ恋
恋愛
「お前が泣いて縋ったから、この婚約を結んでやったんだ」
婚約者である第一王子エイドリアンから放たれたのは、
身に覚えのない侮蔑の言葉だった。
10歳のあの日、彼が私に一目惚れして跪いたはずの婚約。
だが、兄ヘンリーは、隣国の魔性の王女フローレンスに毒され、
妹の私を「嘘つきの悪女」だと切り捨てた。
婚約者も、兄も、居場所も、すべてを奪われた私、ティファニー16歳。
学園中で嘲笑われ、絶望の淵に立たされた私の手を取ったのは、
フローレンス王女の影に隠れていた隣国の孤高な騎士チャールズだった。
「私は知っています。あなたが誰よりも気高く、美しいことを」
彼だけは、私の掌に刻まれた「真実の傷」を見てくれた。
捨てられた侯爵令嬢は、裏切った男たちをどん底へ叩き落とす!
痛快ラブ×復讐劇、ティファニーの逆襲が始まる!
🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。
🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。
🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。
🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。
🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!
〈完結〉八年間、音沙汰のなかった貴方はどちら様ですか?
詩海猫(8/29書籍発売)
恋愛
私の家は子爵家だった。
高位貴族ではなかったけれど、ちゃんと裕福な貴族としての暮らしは約束されていた。
泣き虫だった私に「リーアを守りたいんだ」と婚約してくれた侯爵家の彼は、私に黙って戦争に言ってしまい、いなくなった。
私も泣き虫の子爵令嬢をやめた。
八年後帰国した彼は、もういない私を探してるらしい。
*文字数的に「短編か?」という量になりましたが10万文字以下なので短編です。この後各自のアフターストーリーとか書けたら書きます。そしたら10万文字超えちゃうかもしれないけど短編です。こんなにかかると思わず、「転生王子〜」が大幅に滞ってしまいましたが、次はあちらに集中予定(あくまで予定)です、あちらもよろしくお願いします*
離婚する両親のどちらと暮らすか……娘が選んだのは夫の方だった。
しゃーりん
恋愛
夫の愛人に子供ができた。夫は私と離婚して愛人と再婚したいという。
私たち夫婦には娘が1人。
愛人との再婚に娘は邪魔になるかもしれないと思い、自分と一緒に連れ出すつもりだった。
だけど娘が選んだのは夫の方だった。
失意のまま実家に戻り、再婚した私が数年後に耳にしたのは、娘が冷遇されているのではないかという話。
事実ならば娘を引き取りたいと思い、元夫の家を訪れた。
再び娘が選ぶのは父か母か?というお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる