67 / 94
第一章
第66話:神出鬼没
しおりを挟む
皇紀2223年・王歴227年・早春・野戦陣地
国境に攻め込んできたアザエル教団の自称聖堂騎士団二十万兵。
何が聖堂騎士団だ、欲に塗れた野盗集団ではないか。
神を騙る事で強盗殺人を聖なる行いだと言い張っている腐れ外道でしかない。
神などこの世に存在しない事は、自分の名を騙って強盗殺人を行う信徒を野放しにしている事だけで明らかだ。
一人残らず返り討ちにしてやる。
アザエル教団が支配下に置いている四地方との国境には、狭隘部の要所に難攻不落の要塞群を築いているから、二十万の大軍であろう突破されることはない。
だがそれは、敵味方の心理状態が普通だという前提条件が付く。
味方の中に俺が不利になったと思う者が居たら、逃げたり裏切ったりする。
味方が一人でも逃げだしたら、友崩れや裏崩れが起こってしまう。
それに百戦錬磨のカンリフ公爵なら、既に調略を行っている可能性が高い。
俺が有利なうちは裏切らなくても、少しでも不利になったら裏切る可能性がある。
今回俺はカンリフ公爵軍に備える為に四万の軍勢を動員している。
ライソート騎士団とアフリマン影衆の連合軍六千には、俺が一万の軍勢を直卒して対応している。
各地方の統治と防衛のための駐屯軍と領境の守備に二万の軍を派遣している。
その内に一万兵をアザエル教団対策の要塞群に派遣している。
「アイザック、この軍の指揮はお前に任せる」
「危険です、侯爵閣下」
流石アイザック、俺が何も言わなくて、俺がこれからやろうとしている事を分かってくれている。
「大丈夫だ、アイザックが影衆を率いてくれれば、何の心配もいらない」
「そのような事を申し上げているわけではありません。
敵も百戦錬磨の影衆と騎士団です。
閣下が密かにアザエル教団を迎え討ちに行かれる事も想定しております。
必ず刺客を放っております。
しかも警戒厳重な野戦陣地周辺ではなく、我らの警戒網の薄い場所にです」
「分かっている、それでも大丈夫だ。
今回に関しては俺も本気で戦う。
今までの様に力を百分の一に抑えたりはしない」
「……百分の一でございますか」
「そうだ、初めてアイザックにあった時にも随分と力を抑えてきたが、俺はあの日から比べても著しく成長しているのだ。
今から二十分の一の力を出して見せる、それを感じて止めるかどうか判断しろ」
俺はアイザックが失禁脱糞して恥をかかない程度の魔力を出した。
前世で読み漁ったラノベにある魔力強化法を全て試して増やした魔力だ。
魔力器官に魔力を蓄えておく方法としては、精神力で無理矢理圧縮する方法がこの世界では一般的だが、俺が大好きだったラノベでは、煮詰めるとか、折りたたむとか、真空圧縮するとかある。
だが決定的に違う事は、俺が魔力器官自体を膀胱のように折畳めて伸び縮みできると想像して身体改造した事と、更には魔力器官の内部が亜空間で無限に魔力が蓄えられると想像したことが大きい。
更に付け加えるのなら、魔力器官が一つではなく、チャクラや経絡経穴のように、複数あると想像したという事もある。
「分かりました、ですが直属の護衛だけはつけさせてください」
「駄目だ、下手に護衛がいると、無制限に魔力を放出した時に巻き込んでしまう。
俺の性格はアイザックも理解しているな。
味方がいた方が全力を出せなくて不利になる」
国境に攻め込んできたアザエル教団の自称聖堂騎士団二十万兵。
何が聖堂騎士団だ、欲に塗れた野盗集団ではないか。
神を騙る事で強盗殺人を聖なる行いだと言い張っている腐れ外道でしかない。
神などこの世に存在しない事は、自分の名を騙って強盗殺人を行う信徒を野放しにしている事だけで明らかだ。
一人残らず返り討ちにしてやる。
アザエル教団が支配下に置いている四地方との国境には、狭隘部の要所に難攻不落の要塞群を築いているから、二十万の大軍であろう突破されることはない。
だがそれは、敵味方の心理状態が普通だという前提条件が付く。
味方の中に俺が不利になったと思う者が居たら、逃げたり裏切ったりする。
味方が一人でも逃げだしたら、友崩れや裏崩れが起こってしまう。
それに百戦錬磨のカンリフ公爵なら、既に調略を行っている可能性が高い。
俺が有利なうちは裏切らなくても、少しでも不利になったら裏切る可能性がある。
今回俺はカンリフ公爵軍に備える為に四万の軍勢を動員している。
ライソート騎士団とアフリマン影衆の連合軍六千には、俺が一万の軍勢を直卒して対応している。
各地方の統治と防衛のための駐屯軍と領境の守備に二万の軍を派遣している。
その内に一万兵をアザエル教団対策の要塞群に派遣している。
「アイザック、この軍の指揮はお前に任せる」
「危険です、侯爵閣下」
流石アイザック、俺が何も言わなくて、俺がこれからやろうとしている事を分かってくれている。
「大丈夫だ、アイザックが影衆を率いてくれれば、何の心配もいらない」
「そのような事を申し上げているわけではありません。
敵も百戦錬磨の影衆と騎士団です。
閣下が密かにアザエル教団を迎え討ちに行かれる事も想定しております。
必ず刺客を放っております。
しかも警戒厳重な野戦陣地周辺ではなく、我らの警戒網の薄い場所にです」
「分かっている、それでも大丈夫だ。
今回に関しては俺も本気で戦う。
今までの様に力を百分の一に抑えたりはしない」
「……百分の一でございますか」
「そうだ、初めてアイザックにあった時にも随分と力を抑えてきたが、俺はあの日から比べても著しく成長しているのだ。
今から二十分の一の力を出して見せる、それを感じて止めるかどうか判断しろ」
俺はアイザックが失禁脱糞して恥をかかない程度の魔力を出した。
前世で読み漁ったラノベにある魔力強化法を全て試して増やした魔力だ。
魔力器官に魔力を蓄えておく方法としては、精神力で無理矢理圧縮する方法がこの世界では一般的だが、俺が大好きだったラノベでは、煮詰めるとか、折りたたむとか、真空圧縮するとかある。
だが決定的に違う事は、俺が魔力器官自体を膀胱のように折畳めて伸び縮みできると想像して身体改造した事と、更には魔力器官の内部が亜空間で無限に魔力が蓄えられると想像したことが大きい。
更に付け加えるのなら、魔力器官が一つではなく、チャクラや経絡経穴のように、複数あると想像したという事もある。
「分かりました、ですが直属の護衛だけはつけさせてください」
「駄目だ、下手に護衛がいると、無制限に魔力を放出した時に巻き込んでしまう。
俺の性格はアイザックも理解しているな。
味方がいた方が全力を出せなくて不利になる」
128
あなたにおすすめの小説
転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
最強の赤ん坊! 異世界に来てしまったので帰ります!
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
病弱な僕は病院で息を引き取った
お母さんに親孝行もできずに死んでしまった僕はそれが無念でたまらなかった
そんな僕は運がよかったのか、異世界に転生した
魔法の世界なら元の世界に戻ることが出来るはず、僕は絶対に地球に帰る
余命半年のはずが?異世界生活始めます
ゆぃ♫
ファンタジー
静波杏花、本日病院で健康診断の結果を聞きに行き半年の余命と判明…
不運が重なり、途方に暮れていると…
確認はしていますが、拙い文章で誤字脱字もありますが読んでいただけると嬉しいです。
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる