弟に裏切られ、王女に婚約破棄され、父に追放され、親友に殺されかけたけど、大賢者スキルと幼馴染のお陰で幸せ。

克全

文字の大きさ
18 / 55
第一章

第18話:閑話・激殺

しおりを挟む
「何だこの豚の餌は、マズ過ぎて食えたものではないぞ。
 もっとましな料理はないのか」

「そうよ、ミヒャエル。
 貴族ならもっと美味しいモノを食べないとね」

「しかたないだろ、金がないんだよ、金が」

「何を言っているのだミヒャエル。
 金がないなら領民から集めればよかろう。
 ヴェルナーはぜいたくはするなと口うるさかったが、こんなマズいモノを我らに食べさしたりしなかったぞ」

「そうよ、ミヒャエル。
 ヴェルナーは口うるさかったけれど、私たちが社交界で恥をかくような事はさせなかったわよ。
 貴男がヴェルナーを追い出してから、アーベントロート公爵は一度も舞踏会や晩餐会を開催できていないのよ。
 王家や他の貴族が開催する舞踏会や晩餐界にだって、手土産がなくて参加できないでいるのよ、どうしてくれるのよ」

「そんな事を俺が知るかよ、金がないのなら自分でなんとかしろや、無能どもが」

「おのれ、私は公爵だぞ、お前は公爵家の子供でしかないのだ。
 お前のような無能な役立たずは不要だ。
 とっとと出ていけ」

「謝りなさい、ミヒャエル、父上に謝るのよ」

「はぁあ、なんで俺様がこんな無能な奴に謝らなければならないんだ。
 そもそも家が借金だらけで金がないのはお前たち夫婦が無能だからだろうが」

「何を言っているのだ。
 それはちゃんと王家に許可を取って領民を売る事で話がついている。
 ミヒャエルもその場に一緒にいたではないか。
 その時に国王陛下から能力を示せと言われていたのはお前だぞ、ミヒャエル。
 なのに一向に金を集められないのはお前が無能だからだろう」

「やかましいわ、誰が無能だ。
 民が生意気でおとなしく奴隷商人の言うことをきかないのはお前のせいだ。
 お前が民をあまやかしてきたからこんなことになったんだ。
 お前のせいで俺様が恥をかいているのに、文句ばかり言いやがって」

「文句を言って生意気なのはお前だミヒャエル。
 ヴェルナーは口うるさかったが、必ず敬語を使っていたぞ」

「そうよ、ミヒャエル。
 ヴェルナーはちゃんと貴族の序列は守っていたわよ。
 貴男は貴族の序列すら守れないの」

「うるさい、うるさい、うるさい、黙ってろ、無能ども。
 俺様をヴェルナーのような負け犬と比べるな。
 俺様の方がヴェルナーよりも才能があって強いんだ」

「ふん、だったらそれを確かめてやろうではないか。
 追放したヴェルナーを家に戻してどちらが才能があるか確かめてやろう。
 我々が満足できる生活を保障した方が次の公爵だ」

「はぁああ、何を言ってやがる。
 ヴェルナーはもう死んだんだよ。
 俺様がトラウゴットを使って殺してやったよ。
 だから言ったろ、俺様の方がヴェルナーよりも才能があって強いんだってな。
 ワッハハハハ、ワッハハハハ」

「なんだって」
「なですって」

「ヴェルナーがお前に殺されただって。
 じゃあ、このまま無能なお前のせいでミジメな生活を続けなければいけないのか。
 もう終わりだ、もうヴェルナーが死んでしまっていて、お前しかいないのなら公爵家はこのまま滅んでしまう」

「おのれ、まだ言うか。
 俺様の方がヴェルナーよりも才能があって強いんだよ。
 しね、しね、しね、死ね、死ね、2人とも死んでしまえ」

「「ギャアアアアアアア」」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます

なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。 だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。 ……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。 これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた

きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました! 「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」 魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。 魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。 信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。 悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。 かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。 ※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。 ※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です

無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。

さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。 だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。 行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。 ――だが、誰も知らなかった。 ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。 襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。 「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。 俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。 無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!? のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!

最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした

新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。 「もうオマエはいらん」 勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。 ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。 転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。 勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした

有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。

追放されたので辺境でスローライフしてたら、いつの間にか世界最強の無自覚賢者になっていて元婚約者たちが土下座してきた件

にゃ-さん
ファンタジー
王都で「無能」と蔑まれ、婚約破棄と追放を言い渡された青年リオン。 唯一の取り柄は、古代語でびっしり書かれたボロ本を黙々と読み続けることだけ。 辺境で静かに暮らすはずが、その本が実は「失われた大魔導書」だったことから、世界の常識がひっくり返る。 本人は「ちょっと魔法が得意なだけ」と思っているのに、 ・竜を一撃で黙らせ ・災厄級ダンジョンを散歩感覚で踏破し ・国家レベルの結界を片手間で張り直し 気づけば、訳あり美少女たちに囲まれたハーレム状態に。 やがて、かつて彼を笑い、切り捨てた王都の貴族や元仲間たちが、 国家存亡の危機を前に「助けてくれ」と縋りついてくる。 だがリオンは、領民と仲間の笑顔を守るためだけに、淡々と「本気」を解放していくのだった——。 無自覚最強×追放×ざまぁ×ハーレム。 辺境から始まる、ゆるくて激しいファンタジー無双譚!

【研磨】追放されたゴミ拾い令嬢、実は原子レベルの【磨き上げ】で世界を新生させる ~ボロ屋敷を神殿に、錆びた聖剣を究極の神器にリセットしたら、

小林 れい
ファンタジー
公爵令嬢アイリスは、触れたものを少しだけ綺麗にする地味なギフト【清掃(クリーニング)】しか持たない「無能」として、第一王子から婚約破棄され、帝国最果ての「不浄の地」へ追放される。 そこはかつての激戦地であり、呪われた魔導具や錆びた武器、さらには汚染された大地が広がる、文字通りの「ゴミ捨て場」だった。 しかし、彼女の能力の本質は【清掃】ではなく、対象の原子を整え、摩擦と不純物を極限まで削ぎ落とす【超精密研磨(ハイエンド・ポリッシュ)】だった。 アイリスが「安眠したい」という一心でボロ屋敷の一角を磨き上げた瞬間、その部屋は伝説の聖域を凌ぐ魔力を放ち始める。彼女が拾った「錆びた鉄くず」は、不純物を削ぎ落とされることで、神さえも斬り裂く「究極の神器」へと変貌を遂げていく。 やがて、彼女の作り出した「世界一清浄な場所」を求めて、呪われた英雄や、美しさを失った精霊たちが続々と集まり始め――。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

処理中です...