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第一章
第9話:油断・キャスバル視点
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周りは全て魔人に囲まれている。
助けを求めたくても、並の腕では時間稼ぎにもならない。
油断とは言いたくないが、この結果では油断してしまったのだろう。
まさか、魔人を使役するなどとは思いもしなかった。
いや、魔人や魔獣が人間の指示通り動くなど、どこの誰が考えるというのだ。
「ウギャッギャギャギャ」
言葉とも分からない音を発して、争うように襲いかかってくる。
この叫びは獲物争いの牽制なのか、それとも連携のための合図なのか?
魔人が連携を取るとは思えないのだが、俺の逃がさないように間隔を取って包囲しているところと、恐らく偽聖女オリビアの指示で襲ってきたのを考えると、ある程度の知能があるのは確かだ。
「ウギャ、ウギャ、ウギャ、ウギャァァァァ」
叫ぶたびに、信じられないほどの速さで剣を突いてくる。
いや、速さだけではなく、込められたパワーも桁違いだ!
まともに剣を合わせたら、吹き飛ばされるか、剣が砕かれてしまうだろう。
何とか魔人の剣を受け流しているが、それだけのために細心の注意を払い、最大の力を発揮しなければいけない。
「ウキャキャキャキャ、ウギャ!」
一番後ろにいた魔人が、何か偉そうに叫んだ。
明らかに他の魔人よりも偉そうにしているから、魔人にも身分があるのかもしれないが、何とも言えない違和感が激しい。
何かおかしいと、俺の勘が訴えてくるが、魔人の猛攻を避けるのに精一杯で、集中して考える事ができない。
「ウギャ、ウギャ、ウギャ、ウギャァァァァ」
今までの連携の取れないバラバラの攻撃でも、受けるのに精一杯だったのに、徐々に連携が取れるようになってきたうえに、魔人の数も増えてきた。
隙を突いて逃げるつもりだったが、このままでは逃げる事もできなくなる。
使い魔を使役して父上に現状を連絡したが、助けが間に合うかは微妙な所だ。
だが、ここで諦めるわけにはいかない!
アリス様が聖女に復帰される姿を見るまでは、死ぬわけにはいかないのだ!
「ウキャキャキャキャ、ウギャ!」
今度は避けきれなかった!
剣に注意を払っていて、剣を捨てて貫手で攻撃してくるとは思っていなかった。
今までどの魔人も剣でしか攻撃していなかったのは、俺の思考を固定するためだったのだと、腹から魔人の手が飛び出して初めて理解した。
だが、問題はそんな事じゃない!
問題なのは、俺の腹から飛び出している魔人の指に、趣味の悪い指輪がある事だ。
この趣味の悪い指輪は、王太子の愛用品だ。
俺が盛った毒で指を失ったにもかかわらず、偽聖女オリビアとお揃いだと、幽閉先の塔にまで持ち込んだ執念の品だ。
それを身に付けているという事は、この魔人は王太子が変化した姿なのか?
「てぇめえ、腐れ王太子か!?」
「ウギャ、ウギャ、ウギャ、ウギャァァァァ!
ウキャキャキャキャ、ウギャ!
ウギャッギャギャギャ、ウギャ、ウギャァァァァ!」
何を言っているのかは分からないが、俺の事を罵っているのだけは分かる。
俺が裏切者だという事と、毒を盛った事を知ったのだろう。
ざまあみろ、愚か者、と言ってやりたいが、口を開けたら血を吐いてしまう。
今はわずかな時間でも生き延びなければいけない。
使い魔を通じて、この状況をできるだけ長く父上に伝えなければ!
助けを求めたくても、並の腕では時間稼ぎにもならない。
油断とは言いたくないが、この結果では油断してしまったのだろう。
まさか、魔人を使役するなどとは思いもしなかった。
いや、魔人や魔獣が人間の指示通り動くなど、どこの誰が考えるというのだ。
「ウギャッギャギャギャ」
言葉とも分からない音を発して、争うように襲いかかってくる。
この叫びは獲物争いの牽制なのか、それとも連携のための合図なのか?
魔人が連携を取るとは思えないのだが、俺の逃がさないように間隔を取って包囲しているところと、恐らく偽聖女オリビアの指示で襲ってきたのを考えると、ある程度の知能があるのは確かだ。
「ウギャ、ウギャ、ウギャ、ウギャァァァァ」
叫ぶたびに、信じられないほどの速さで剣を突いてくる。
いや、速さだけではなく、込められたパワーも桁違いだ!
まともに剣を合わせたら、吹き飛ばされるか、剣が砕かれてしまうだろう。
何とか魔人の剣を受け流しているが、それだけのために細心の注意を払い、最大の力を発揮しなければいけない。
「ウキャキャキャキャ、ウギャ!」
一番後ろにいた魔人が、何か偉そうに叫んだ。
明らかに他の魔人よりも偉そうにしているから、魔人にも身分があるのかもしれないが、何とも言えない違和感が激しい。
何かおかしいと、俺の勘が訴えてくるが、魔人の猛攻を避けるのに精一杯で、集中して考える事ができない。
「ウギャ、ウギャ、ウギャ、ウギャァァァァ」
今までの連携の取れないバラバラの攻撃でも、受けるのに精一杯だったのに、徐々に連携が取れるようになってきたうえに、魔人の数も増えてきた。
隙を突いて逃げるつもりだったが、このままでは逃げる事もできなくなる。
使い魔を使役して父上に現状を連絡したが、助けが間に合うかは微妙な所だ。
だが、ここで諦めるわけにはいかない!
アリス様が聖女に復帰される姿を見るまでは、死ぬわけにはいかないのだ!
「ウキャキャキャキャ、ウギャ!」
今度は避けきれなかった!
剣に注意を払っていて、剣を捨てて貫手で攻撃してくるとは思っていなかった。
今までどの魔人も剣でしか攻撃していなかったのは、俺の思考を固定するためだったのだと、腹から魔人の手が飛び出して初めて理解した。
だが、問題はそんな事じゃない!
問題なのは、俺の腹から飛び出している魔人の指に、趣味の悪い指輪がある事だ。
この趣味の悪い指輪は、王太子の愛用品だ。
俺が盛った毒で指を失ったにもかかわらず、偽聖女オリビアとお揃いだと、幽閉先の塔にまで持ち込んだ執念の品だ。
それを身に付けているという事は、この魔人は王太子が変化した姿なのか?
「てぇめえ、腐れ王太子か!?」
「ウギャ、ウギャ、ウギャ、ウギャァァァァ!
ウキャキャキャキャ、ウギャ!
ウギャッギャギャギャ、ウギャ、ウギャァァァァ!」
何を言っているのかは分からないが、俺の事を罵っているのだけは分かる。
俺が裏切者だという事と、毒を盛った事を知ったのだろう。
ざまあみろ、愚か者、と言ってやりたいが、口を開けたら血を吐いてしまう。
今はわずかな時間でも生き延びなければいけない。
使い魔を通じて、この状況をできるだけ長く父上に伝えなければ!
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