レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~

喰寝丸太

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第1章 異世界転移でざまぁ編

第5話 おっさん、夜逃げする

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 住んでいた街のスラムの顔役には後で手紙を出せば問題ないだろう。
 ひたすら街道を西に進む。

 街道を馬車が行きかう。
 どの馬車も野営地に辿り着こうとしてかなり急いでいる。
 乗せてもらおうかとも考えたが、迷惑を掛ける可能性大だ。
 俺はその考えを頭から振り払った。

  ◆◆◆

 日が暮れる時間になった。
 一息入れよう。

 焚き火を前にアルマに問い掛ける。

「なんでアルマは奴隷になったんだ?」
「おとんが相場で損をしまして」

「そうか、俺の秘密を話しておく。俺はこの世界とは違う世界からやって来た。それと、魔力を糧に商品を生み出せる」
「そんな事があるのやね。ちゃう世界には行ってみたいな」

「なにか要望はある?」
「伽はどないする?」

 アルマは顔を赤らめて聞く。

「それは、いいから、飯にしよう」

 俺はどぎまぎしながら、平静を装い答えた。
 日本人の感性としてはおっさんと十代が付き合うと犯罪臭がする。
 異世界から帰った時の為に日本人の感性が無くならないように気をつけたい。

 アルマが料理を始める。
 ご飯の材料は元パーティメンバーが俺に運ばせてた物を使った。
 料理を食べてみたら意外に美味い。アルマの料理の腕は申し分ないように思う。
 良い買い物をした。

「今日は夜通し歩く。アルマは歩けないだろうから、俺がおんぶする。寝れたら寝てていいぞ」
「はいな」

 アルマをおぶり、頭にはヘッドライトを着け夜の街道を行く。
 狼系モンスターの遠吠えが聞こえた。
 アルマに声を掛けようかとした時にアルマの寝息が首筋掛かる。
 起こしちゃ可哀相だな。
 それに戦闘には役に立たないだろう。

 更に街道を歩くと前方に幾つもの黄色い光が浮かび上がった。
 フォレストウルフだな。
 いいだろう掛かって来い。

 ボスウルフが一鳴きすると、先頭にいたフォレストウルフが飛びかかってきた。
 手は塞がっている為、蹴りで対応する事にする。

 一歩飛び退いて、フォレストウルフが落ちて来たところに前蹴りを食らわせた。
 四散するフォレストウルフの頭。
 あの男に全力を出さないで良かった。

 さあ来い。
 次々に襲い掛かってくるフォレストウルフ。
 さすがに飛びかかってくる奴はいない。
 さっきのを見て学習したのだろう。
 ジグザクにステップを踏むフォレストウルフ達。

 ふん。俺はフォレストウルフを次々に踏みつけた。
 俺は背骨の砕ける音でタップダンスを踊る。

「なんや。騒がしいな」
「アルマ寝ておけ」
「はいな」

 残りはボスウルフだけになった。
 ボスウルフは用心深く俺を見ると、低い弾道で体当たりに来た。
 膝蹴りを食らわすと頭蓋骨は砕け頭は爆散した。
 服が汚れちまった。
 まあ良い。魔力通販でいつでも新品が買える。

  ◆◆◆

 更に街道を行くとモンスター出没注意の立て札がある。
 ジャンプスパイダーか。
 頭上からの攻撃に手が使えないのは不便だ。

 アルマをゆっくりと街道脇の安全な場所に横たえる。
 街道脇に生えている木の葉っぱがガサガサと音を立てた。

 来る。

 黒い巨大な蜘蛛が牙を剥き出し覆いかぶさって来た。
 俺が手で払いのけるとぐしゃりとした感触があった。
 こいつらも雑魚だが、うっとうしい事この上ない。

 俺は街道を少し進み、ジャンプスパイダーのテリトリーの中で仁王立ちした。
 前後左右から襲いかかられるのでクルクルと回りながらラリアットをかました。
 頭を齧られたので反対に頭をむしってやる。
 レベルが上がると頑丈になるんだな。
 この程度の敵だとダメージも負わない。

 ジャンプスパイダーの襲撃はいつしか止んでいた。
 その時、俺の耳は馬のいななきと足音を捉えた。
 夜間に馬を走らせるのは自殺行為だ。

 十中八九追っ手だろう。
 追っ手でなかったら御免。
 タイミングを見計らって、火を点けた爆竹を投げる。
 爆竹の音に驚いて馬が棹立ちする。
 乗っていた男達はそろって落馬。
 俺は馬の尻を優しく叩いて逃げるよう促した。
 男達は揃って呻いている。
 アルマを起こして再びおんぶして先を急ぐ。
 その後は戦闘もなく平和なものだった。

 空が白く染まる。
 途中分かれ道が幾つかあったから、俺を探すのは困難を極めるだろう。
 当然衣服も着替えているからぱっと見はばれないはずだ。
 魔力通販でアルマの服を買う。
 これで変装はよしとしよう。

 さて、どこかの村で納屋でも借りて一寝入りするか。
 こうして、激動の一日が終わった。
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