レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~

喰寝丸太

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第2章 異世界帰還でざまぁ編

第59話 おっさん、裏切られる

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 今日は初めてのポーター稼業だ。
 ダンジョンの2階に降りる階段の前には検問がある。
 ゴミ捨て許可ではここから先にはいけない。
 俺はポーター許可証を検問で差し出した。
 パーティメンバー各人が入場料を払う。

「分かっているとは思うがポーターに銃火器は禁止だ」
「講習で分かっているよ」
「守らない奴が多いんでな」

 確かにポーターが攻撃できれば、手数が増える。
 賢い奴なら考える事だ。

「俺はそんな事はしない」
「よし、行っていいぞ」

 2階層に入ってからはパーティのメンバーも緊張した様子を見せた。
 遠足気分の1階層とは雲泥の差だ。

 モンスターだ。
 通路の角からイノシシのモンスターが現れた。

「僕がやる」

 虎時とらときがやるようだ。
 お手並み拝見。
 虎時とらときはモンスターと2メートルほどの距離をとって立ち止まった。
 拳銃を構えて連射。

 イノシシのモンスターは魔石になった。

「この感覚は何度やってもたまらないね。スリルと興奮というしかない」
「次は俺にやらせてよ」

 三俣みまたが魔石を拾いながらそう言った。
 そして俺に向かって魔石を投げた。

 パーティは攻撃の人間を交代しながら2階層を攻略して行った。

「そろそろ、一息いれよう。叔父さん、テーブルと椅子を出して」

 モンスターを一掃した部屋で俺はアイテムボックスから休憩の道具を出した。

「おっさん、落ち着いてるな。初めてだとは思えないぜ」

 上泉が感心したふうでそう言った。

「ゴミ捨てで1階層は頻繁に出入りしたからな」
「モンスターはどうやって排除してたんだ」
「鉄パイプで殴りゃあ、なんとかなるだろう」

 モンスター避けの香の事は黙っておいた。
 冒険者は手口を隠すものらしいからな。

「そうだな。1階層ならな」

 それから一ヶ月、攻略は順調に進んだ。

「トラ、一発外したな。サイコロを振るぞ。1の目だ。罰ゲームにワサビたっぷりのトロの握りのロシアンルーレットだ」
「叔父さん酷いよ」
「おっさんはゲームマスターだから、言いつけは絶対だ」
「うっ、ツーンときた」

「ぎゃははは。当たり引いてやんの。次はタロの番だぞ」
「おう、任せろ」

 上泉が拳銃で跳躍蛇を撃つ。
 おお、一発で頭を撃ちぬいた。
 何気にみんな銃の腕が良いな。

 俺はパーティのメンバーと仲良くなり、ニックネームで呼び合う仲になっていた。
 そして、攻略は4階層まで達した。
 パーティは銃火器以外の武器は使っていない。
 しかし、4階層までくると拳銃の一回の連射では殺せなくなっていた。

 いつものように3階層で休息をとる。
 そこで、事は起こった。

「部屋に居たモンスターは倒したから、休憩用のセットを出して置いてくれないか。僕達は一戦してくる」

 そう虎時とらときに告げられた。

「ああ、任せとけ」

 俺はアイテムボックスから椅子とテーブルを出し、そして、ポットとお茶のセットを出した。
 お茶を淹れ一息ついて、誰も帰ってこないなと心配になり始めた。
 部屋の扉を開けようとして開かないのに気づく。

「閉じ込められた! 助けてくれ! トラ! ケン! ヤス! タロ!」

 俺は扉をドンドンと叩いて叫んだ。

「それは大変だ。助けなきゃ。あれ開かないぞ」

 扉越しの声は虎時とらときだった。

「トラ、なんのいたずらだ。冗談が過ぎるぞ」
「駄目だ。撤退しよう」
「おい、このままだとモンスターがリポップしちまう」
「僕にはこの扉は無理だ。きっとトラップさ。命があったらまた会おう」

 じわじわと近づいてくる死の時間。
 俺はテーブルを使って部屋の隅にバリケードを築いた。

 魔犬型のモンスターがリポップした。
 こいつは火吐き犬じゃないか。
 俺の存在を認めると牙をむき出してテーブルに突進してきた。
 駄目だ。いずれバリケードは破られる。
 仕方ない奥の手だ。
 コツコツと貯めたモンスター避けの香をありったけ体に振り掛けた。

 モンスターが近寄ってこなくなった。
 だが、テーブルに容赦なく火炎のブレスが吐きつけられる。
 テーブルが燃え尽きるのが先か、香の効力が無くなるのが先か。
 それとも見込みのない救助が来るのが先か。

 メイスの柄を強く握りしめる。
 テーブルが燃えて崩れそうになった時に突然、扉が開いた。
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