レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~

喰寝丸太

文字の大きさ
140 / 248
第3章 分解スキルでざまぁ編

第140話 おっさん、学園都市に着く

しおりを挟む
 学園都市フォルドゥに着いた。
 学園都市はビル群が立ち並ぶ大都市だ。
 平屋の家屋は一軒も建っていない。
 このビルの遺跡群に学園はもちろんの事、店舗、住宅が全て入っている。
 城壁がなければ普通の地球の大都市だ。
 街灯とネオンがあって本当にそっくりに見える。

「俺はこの街のギルドに顔を出してくる。パティはどうする」
「学生相手に情報収集は辛いわね。店も沢山あり過ぎて何かに的を絞った方がよさそう」
「そうだな。本を出すから。本屋を回ってくれ。学生なら本は好きだろ。ただ、ダカードが本屋に顔を出すとは考えられないがな」
「本屋で学生に人相書きを配ってみるわ」
「その辺が無難だな。それと酒を出すから酒場をめぐってみてくれ」
「ええ、任せて」

 俺はパティと別れて、冒険者ギルドに顔を出した。
 ギルドは閑散としていて活気がない。

「いつもこんなのなのか」
「はい、いつもこんな感じです。依頼も学生相手の雑用しかないですし」
「じゃ、変わった人が来たらすぐに気づくよな」
「そうですね」

「この男なんだが」

 そう言って人相書きと銀貨3枚をカウンターの上に置いた。

「困ります」
「なにみんなで茶菓子でも買って食ってくれりゃいい。差し入れだと思って取っておけよ」
「それなら」

 ギルドは望み薄だな。
 ここは大都市だ。
 人も多い。
 見つけ出すのは容易ではないな。

 学園の数学を扱う所に行っても話を聞いてもらえるかどうか。
 門前払いされるのが落ちだな。

 まあ、こういう時に魔力通販があるんですけどもね。

 俺は学園の数学科を訪ねた。

「発掘品で良いのがあるので見てくれないか」
「ここは数学を教える所だ。押し売りは御免だ。しつこいと警備を呼ぶぞ」
「まあまあ、数学と関係ある品を持ってきたんだよ」
「ほう、数学とね」

 よし、食いついた。

「ここに出した電卓は計算ができる優れもの。なんと光さえあれば魔力は要らない。お値段はたったの銀貨1枚」
「ほう、触ってみても」
「数字と記号の翻訳したのを書いて来たから見てくれ」

 男は電卓をパチパチやり始めた。

「素晴らしい。発掘品に計算機はあるが高くて気軽には買えない。これは購入に値する品物だな。生徒全員に持たせても良いぐらいだ」
「まだ、数はあるのでちょくちょくと寄らせてもらうけどいいか」
「ああ、大歓迎だ」

 よし、切っ掛けは掴めたぞ。

「じつは人を探している。ルート7を10桁辿れという数学の問題を持ってくるはずだ。来たら知らせてくれ」
「おお、良いよ。お安い御用だ」

 後は古代文字の部署だな。
 あった、古代文字科だ。
 中に入ると男が俺を胡散臭げな目でみた。

「こんな寂れた部署になんの用だ」
「なんで寂れているんだ」
「聞いてくれるか。遺跡の物を翻訳しようにも、紙の類で残っているものは少ない。古代魔法文明は粘土版や石板を使わなかったらしい。金属の板が残されているのが幸いだな。だが、サンプルが少なすぎて成果が上がらないんだよ」
「こんな、金属の板を持ってくる奴を探している」

 俺は例の管理者パスワードのヒントを取り出した。

「これは発掘品か。これを譲ってくれ」
「いいよ。俺には不要な物だ。ただし条件がある。これの存在は秘密にしてくれ。それと同じ物を持ってくる奴がいたら知らせてほしい」
「うんうん、承諾する。その金属板を早く寄越せ」
「ほらよ」

 なにも、頬ずりしなくてもいいのに。
 これで学園の方はなんとかなったな。

 パティと合流した。

「どうだった」
「本屋は協力してくれたけど、酒場は数が多すぎて回り切れないわ」
「そうだろ。大都市だもんな。情報屋にでもあたるか」
「それは私が既にあたったわ。駄目だった」
「ところでパティは何でそんなに必死なんだ。金一封だけが目当てではないだろ」
「護衛失敗の責任を取らされて、物理的に首が飛ぶところだったのよ。仇討ちができれば不問にすると言われたわ」
「命が掛かっているにしてはあっさりしているな」
「元から達成可能だとは思っていないわ。仇討ちができなかったら逃げるつもり」
「それなら、実家に迷惑が掛かるんじゃないか」
「手紙で知らせたけど、気にするなと返事があったわ。逃亡者生活も良いんじゃないかと思っているところよ」

 パティの現状は分かった。
 仇討ちは絶対成功させる。
 パティに同情した訳ではない。
 俺の為だ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

『冒険者をやめて田舎で隠居します 〜気づいたら最強の村になってました〜』

チャチャ
ファンタジー
> 世界には4つの大陸がある。東に魔神族、西に人族、北に獣人とドワーフ、南にエルフと妖精族——種族ごとの国が、それぞれの文化と価値観で生きていた。 その世界で唯一のSSランク冒険者・ジーク。英雄と呼ばれ続けることに疲れた彼は、突如冒険者を引退し、田舎へと姿を消した。 「もう戦いたくない、静かに暮らしたいんだ」 そう願ったはずなのに、彼の周りにはドラゴンやフェンリル、魔神族にエルフ、ドワーフ……あらゆる種族が集まり、最強の村が出来上がっていく!? のんびりしたいだけの元英雄の周囲が、どんどんカオスになっていく異世界ほのぼの(?)ファンタジー。

ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果

安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。 そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。 煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。 学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。 ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。 ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は…… 基本的には、ほのぼのです。 設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。

ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います

とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。 食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。 もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。 ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。 ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。

ダンジョン発生から20年。いきなり玄関の前でゴブリンに遭遇してフリーズ中←今ココ

高遠まもる
ファンタジー
カクヨム、なろうにも掲載中。 タイトルまんまの状況から始まる現代ファンタジーです。 ダンジョンが有る状況に慣れてしまった現代社会にある日、異変が……。 本編完結済み。 外伝、後日譚はカクヨムに載せていく予定です。

アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~

うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」  これしかないと思った!   自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。  奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。  得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。  直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。  このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。  そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。  アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。  助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。

独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活

髙龍
ファンタジー
MMORPGで念願のアイテムを入手した次の瞬間大量の水に押し流され無念の中生涯を終えてしまう。 しかし神は彼を見捨てていなかった。 そんなにゲームが好きならと手にしたステータスとアイテムを持ったままゲームに似た世界に転生させてやろうと。 これは俺TUEEEしながら異世界に新しい風を巻き起こす一人の男の物語。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

タブレット片手に異世界転移!〜元社畜、ダウンロード→インストールでチート強化しつつ温泉巡り始めます〜

夢・風魔
ファンタジー
一か月の平均残業時間130時間。残業代ゼロ。そんなブラック企業で働いていた葉月悠斗は、巨漢上司が眩暈を起こし倒れた所に居たため圧死した。 不真面目な天使のせいでデスルーラを繰り返すハメになった彼は、輪廻の女神によって1001回目にようやくまともな異世界転移を果たす。 その際、便利アイテムとしてタブレットを貰った。検索機能、収納機能を持ったタブレットで『ダウンロード』『インストール』で徐々に強化されていく悠斗。 彼を「勇者殿」と呼び慕うどうみても美少女な男装エルフと共に、彼は社畜時代に夢見た「温泉巡り」を異世界ですることにした。 異世界の温泉事情もあり、温泉地でいろいろな事件に巻き込まれつつも、彼は社畜時代には無かったポジティブ思考で事件を解決していく!? *小説家になろうでも公開しております。

処理中です...