FRIENDS

緒方宗谷

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一年生の二学期

🎀

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「誰、黒沢って」
「ぶちょー」
「呼び捨て……」
 春樹が呟くも、奈緒は無視して話す。
「全部やってもらった。いろいろ押し付けちゃった」
「うふふん」と笑ったこの子に、南がにやりとする。
「意味深な笑いだね。いい関係だったんじゃないの? 彼氏?」
「やだ、違う。うえぇ。絶対やだ」
 声のトーンを落とした奈緒が首をすぼませ、口を「イー」としてむず痒そうに笑う。
「言うと、黒沢は、全部 テキパキするの。だから やらせた。そして しらんぷりしたらできるから。でも、今は、黒沢がいないから、わたしがしなければ ならない でしょう? 大変だからやめた。
 でもね、何度か“こんくろる”に出して分かったの。わたし、いなかものと とかいじんの区別が つくように なったの。とかいじんは、こうなってこうだと教えてくれて、僕が直そうかって言う。でもいなかものは言ってくれないの。ただほくそえんでるだけ。にやにやしながらこそこそ話してるの」
 奈緒は、いやそうに笑む。口から出た言葉は、吹いたら出るシャボン玉のようにとどまることなく出続けた。
 聞き終わって春樹が自らの右肩を、左手で掻きむしる。
「なんか部長なのに悲劇だな。雑用じゃんか。さっき準備や片付け好きだったって言ったけど、ほんとか? 全部黒沢任せだったんじゃないのか?」
「んふふ、ばれた」
 奈緒が白状すると、二人が笑う。
「知ってはならない黒奈緒を知ってしまった」
 春樹の言葉に南が、
「でも思い出って大事だね。こんなに饒舌な成瀬初めて見た。すごく生き生きしていたし、絵が好きなんだなって伝わってきた」
 奈緒は、照れ臭そうに「えへへ」と笑った。 






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