111 / 838
一年生の二学期
🐿️
しおりを挟む
「かおりも。かおりも褒めてあげて」暖乃がさらにせがむ。
「かおりも異彩を放ってるよね。古典的なブレイクダンスに終始徹しているのが逆にしぶみを出してる。基礎がしっかりしているし、玄人好みだからジャッジにハズレがないよ。カチッと音楽にはめ続けられるのがすごすぎる。全く外れないし乱れないし、フロアでもそれが崩れないのは圧巻。黒人と見まがえちゃうほどだよ。そういうオーラ出てる。それにジェスチャーで盛り上げるのも上手いよね。相手の番の時にも挑発繰り返して委縮させちゃうし、それでいてやらしくなるほどしいから、観客も不快に思わないで盛り上がってくれるでしょ。そのあと繰り広げられるみんなのすご技のオンパレードが期待を裏切らない。十八番のパターン。あと、小さくて体重軽いのも強みだよね。ショーケースで投げられたり、飛んだり跳ねたりしてもいいと思うけど――」
続く無言を投げかけられたかおりはヘッドホンを軽く上げ、そっけなく首を傾げる。それでも頬が微かな朱に染まった。
杏奈が魚子に問う。
「おっきな大会とか出たら? ブロックパーティーからも大会出てないんでしょ。実力すごいのにもったいないと思う。ダンス部創設だって現実味帯びてきたし、所属してみんなと全国目指したりしてもいいと思うよ」
「現状誰が教えるの? 顧問だって経験者いないじゃん? 野口先生が茶道部とかけ持ちだって言うし。踊れる先輩いないから、たぶんあたしたちになるんじゃない? でも今は自分たちの実力を上げたいから、そっちに時間使いたい。それに和気あいあいとするのは趣味じゃないの知ってるでしょ。実力の伴う顧問がいたり、上手な先輩がいたら部活でも違うんだろうけど、初めは絶対遊びの範疇だよ。あたしはこの二人とが性に合ってるし、少ない仲間で切磋琢磨して高めあいたいの。それにほんとは、映画やPVに出てくるような街で、上手いやつに片っ端からバトル仕掛けてのし上がっていってみたい」
魚子は、くすっと笑って付け加える。
「でもビビっちゃって出来ないかもだけどね」そして顎肘をついて、「かおりだったら平然と出来たりして」と言った。
暖乃が笑って、そんな彼女を見る。
「東京じゃ、街で踊っているところなんて全然見かけないもんね。探せばあるんだろうけど、大抵どこもダンスと球技は禁止みたいな看板立ってるし。ストリートダンスっていってもストリートで出来ないじゃん?」
「大阪行けば違うんじゃない?」
「でも怖い。わたし生きて帰ってこれなさそう」
「あたしも」
「かおりも異彩を放ってるよね。古典的なブレイクダンスに終始徹しているのが逆にしぶみを出してる。基礎がしっかりしているし、玄人好みだからジャッジにハズレがないよ。カチッと音楽にはめ続けられるのがすごすぎる。全く外れないし乱れないし、フロアでもそれが崩れないのは圧巻。黒人と見まがえちゃうほどだよ。そういうオーラ出てる。それにジェスチャーで盛り上げるのも上手いよね。相手の番の時にも挑発繰り返して委縮させちゃうし、それでいてやらしくなるほどしいから、観客も不快に思わないで盛り上がってくれるでしょ。そのあと繰り広げられるみんなのすご技のオンパレードが期待を裏切らない。十八番のパターン。あと、小さくて体重軽いのも強みだよね。ショーケースで投げられたり、飛んだり跳ねたりしてもいいと思うけど――」
続く無言を投げかけられたかおりはヘッドホンを軽く上げ、そっけなく首を傾げる。それでも頬が微かな朱に染まった。
杏奈が魚子に問う。
「おっきな大会とか出たら? ブロックパーティーからも大会出てないんでしょ。実力すごいのにもったいないと思う。ダンス部創設だって現実味帯びてきたし、所属してみんなと全国目指したりしてもいいと思うよ」
「現状誰が教えるの? 顧問だって経験者いないじゃん? 野口先生が茶道部とかけ持ちだって言うし。踊れる先輩いないから、たぶんあたしたちになるんじゃない? でも今は自分たちの実力を上げたいから、そっちに時間使いたい。それに和気あいあいとするのは趣味じゃないの知ってるでしょ。実力の伴う顧問がいたり、上手な先輩がいたら部活でも違うんだろうけど、初めは絶対遊びの範疇だよ。あたしはこの二人とが性に合ってるし、少ない仲間で切磋琢磨して高めあいたいの。それにほんとは、映画やPVに出てくるような街で、上手いやつに片っ端からバトル仕掛けてのし上がっていってみたい」
魚子は、くすっと笑って付け加える。
「でもビビっちゃって出来ないかもだけどね」そして顎肘をついて、「かおりだったら平然と出来たりして」と言った。
暖乃が笑って、そんな彼女を見る。
「東京じゃ、街で踊っているところなんて全然見かけないもんね。探せばあるんだろうけど、大抵どこもダンスと球技は禁止みたいな看板立ってるし。ストリートダンスっていってもストリートで出来ないじゃん?」
「大阪行けば違うんじゃない?」
「でも怖い。わたし生きて帰ってこれなさそう」
「あたしも」
0
あなたにおすすめの小説
彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。
遊。
青春
主人公、三澄悠太35才。
彼女にフラれ、現実にうんざりしていた彼は、事故にあって転生。
……した先はまるで俺がこうだったら良かったと思っていた世界を絵に書いたような学生時代。
でも何故か俺をフッた筈の元カノ達も居て!?
もう恋愛したくないリベンジ主人公❌そんな主人公がどこか気になる元カノ、他多数のドタバタラブコメディー!
ちょっとずつちょっとずつの更新になります!(主に土日。)
略称はフラれろう(色とりどりのラブコメに精一杯の呪いを添えて、、笑)
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
ト・カ・リ・ナ〜時を止めるアイテムを手にしたら気になる彼女と距離が近くなった件〜
遊馬友仁
青春
高校二年生の坂井夏生(さかいなつき)は、十七歳の誕生日に、亡くなった祖父からの贈り物だという不思議な木製のオカリナを譲り受ける。試しに自室で息を吹き込むと、周囲のヒトやモノがすべて動きを止めてしまった!
木製細工の能力に不安を感じながらも、夏生は、その能力の使い途を思いつく……。
「そうだ!教室の前の席に座っている、いつも、マスクを外さない小嶋夏海(こじまなつみ)の素顔を見てやろう」
そうして、自身のアイデアを実行に映した夏生であったがーーーーーー。
怪我でサッカーを辞めた天才は、高校で熱狂的なファンから勧誘責めに遭う
もぐのすけ
青春
神童と言われた天才サッカー少年は中学時代、日本クラブユースサッカー選手権、高円宮杯においてクラブを二連覇させる大活躍を見せた。
将来はプロ確実と言われていた彼だったが中学3年のクラブユース選手権の予選において、選手生命が絶たれる程の大怪我を負ってしまう。
サッカーが出来なくなることで激しく落ち込む彼だったが、幼馴染の手助けを得て立ち上がり、高校生活という新しい未来に向かって歩き出す。
そんな中、高校で中学時代の高坂修斗を知る人達がここぞとばかりに部活や生徒会へ勧誘し始める。
サッカーを辞めても一部の人からは依然として評価の高い彼と、人気な彼の姿にヤキモキする幼馴染、それを取り巻く友人達との刺激的な高校生活が始まる。
義姉妹百合恋愛
沢谷 暖日
青春
姫川瑞樹はある日、母親を交通事故でなくした。
「再婚するから」
そう言った父親が1ヶ月後連れてきたのは、新しい母親と、美人で可愛らしい義理の妹、楓だった。
次の日から、唐突に楓が急に積極的になる。
それもそのはず、楓にとっての瑞樹は幼稚園の頃の初恋相手だったのだ。
※他サイトにも掲載しております
みんなの女神サマは最強ヤンキーに甘く壊される
けるたん
青春
「ほんと胸がニセモノで良かったな。貧乳バンザイ!」
「離して洋子! じゃなきゃあのバカの頭をかち割れないっ!」
「お、落ちついてメイちゃんっ!? そんなバットで殴ったら死んじゃう!? オオカミくんが死んじゃうよ!?」
県立森実高校には2人の美の「女神」がいる。
頭脳明晰、容姿端麗、誰に対しても優しい聖女のような性格に、誰もが憧れる生徒会長と、天は二物を与えずという言葉に真正面から喧嘩を売って完膚なきまでに完勝している完全無敵の双子姉妹。
その名も『古羊姉妹』
本来であれば彼女の視界にすら入らないはずの少年Bである大神士狼のようなロマンティックゲス野郎とは、縁もゆかりもない女の子のはずだった。
――士狼が彼女たちを不審者から助ける、その日までは。
そして『その日』は突然やってきた。
ある日、夜遊びで帰りが遅くなった士狼が急いで家へ帰ろうとすると、古羊姉妹がナイフを持った不審者に襲われている場面に遭遇したのだ。
助け出そうと駆け出すも、古羊姉妹の妹君である『古羊洋子』は助けることに成功したが、姉君であり『古羊芽衣』は不審者に胸元をザックリ斬りつけられてしまう。
何とか不審者を撃退し、急いで応急処置をしようと士狼は芽衣の身体を抱き上げた……その時だった!
――彼女の胸元から冗談みたいにバカデカい胸パッドが転げ落ちたのは。
そう、彼女は嘘で塗り固められた虚乳(きょにゅう)の持ち主だったのだ!
意識を取り戻した芽衣(Aカップ)は【乙女の秘密】を知られたことに発狂し、士狼を亡き者にするべく、その場で士狼に襲い掛かる。
士狼は洋子の協力もあり、何とか逃げることには成功するが翌日、芽衣の策略にハマり生徒会に強制入部させられる事に。
こうして古羊芽衣の無理難題を解決する大神士狼の受難の日々が始まった。
が、この時の古羊姉妹はまだ知らなかったのだ。
彼の蜂蜜のように甘い優しさが自分たち姉妹をどんどん狂わせていくことに。
※【カクヨム】にて編掲載中。【ネオページ】にて序盤のみお試し掲載中。【Nolaノベル】【Tales】にて完全版を公開中。
イラスト担当:さんさん
ぼっち陰キャはモテ属性らしいぞ
みずがめ
ライト文芸
俺、室井和也。高校二年生。ぼっちで陰キャだけど、自由な一人暮らしで高校生活を穏やかに過ごしていた。
そんなある日、何気なく訪れた深夜のコンビニでクラスの美少女二人に目をつけられてしまう。
渡会アスカ。金髪にピアスというギャル系美少女。そして巨乳。
桐生紗良。黒髪に色白の清楚系美少女。こちらも巨乳。
俺が一人暮らしをしていると知った二人は、ちょっと甘えれば家を自由に使えるとでも考えたのだろう。過激なアプローチをしてくるが、紳士な俺は美少女の誘惑に屈しなかった。
……でも、アスカさんも紗良さんも、ただ遊び場所が欲しいだけで俺を頼ってくるわけではなかった。
これは問題を抱えた俺達三人が、互いを支えたくてしょうがなくなった関係の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる