FRIENDS

緒方宗谷

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一年生の二学期

🍭

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 急に奈緒がひょうきんな声で言って会場に笑みを送ると、ところどころから笑いが起こった。気をよくした様子で話を続ける。
「しいて 言う ならば、ほとんど毎日補習を しています。先生は授業を行って大変なのに、いつも 放課後 勉強を 教えて ください ま す。とても感謝して おります。校長先生も  教頭先生も、わたしの名前を憶えてくれていて、時々 話しかけて くれます。でもわたしは、校長先生と 教頭先生の名前を 憶えていません。ごめんなさい。覚えても すぐに 忘れてしまうので、頑張って また覚えます。先生も お友 達も とてもよくしてくださるので、だんだんと思い描いていた 学園生活が 送れるようになって い ま す。感謝しても しきれません。
 これをお友達に読んで聞かせたら、書けと言われたんでしょう? と 笑われ ました けれど、本当のことですから、いいんです。ありがとうございました。おわり」
 つっかえながらもテキストを見ずに、朗々たる声で朗読をし終えて、深々とお辞儀をする。
 静寂が一転して拍手の渦にのまれてやまなくなった。そんな中で、二人の実行委員がやって来て、一人がマイクをかたし、もう一人が奈緒に無線のヘッドセットマイクを装着させる。それと同時にウィップスが姿を現した。
 三人は、体育館裏にいた時とは違うコーディネート。大人びたさっきまでの印象とは打って変わって、だいぶ幼い感じに見える。
 魚子は、溶けたジュエリーで描かれたようなカラフルなヒップホップ文字が背中にプリントされた、だぶっとした赤いスウェットに灰色のナイロン製ロングパンツで、黒色のスピンキャプ。暖乃は、袖が七分丈でストーンベージュのベースボールシャツに水色のデニムパンツをはいて、黒いフラットキャップ。かおりは、パンダ柄でフルジッパーのパーカーを着て、スウェットでロングのトレーニングパンツを穿いた、上下ボア素材のいでたちで、卵くらいの雪玉みたいな白いシュシュをつけたツインテール。三人とも普段とはだいぶ異なる印象だ。
 イントロが流れ始めると、この三人を従えた奈緒は、満面の笑みで自信たっぷりにバウンズを開始した。

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