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一年生の三学期
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大きくため息をついてから、震える喉で空気を吸い込む。
「もう元に戻れないのかな? どんなに頑張ってもあの頃には戻れないのかな? わたしは。自分のせいだからどうすることも出来ない。悔しいってことすら思えない」
その声は、残酷なまでに悲痛な諦念がこもっているように響いた。
さらに深く俯いた顔の下に、涙がぼたぼたと落ちる。堪えようとしても堪えきれないのか、嗚咽するたびに大きく肩を揺らす。ぐっと声を押し殺すためだろうか、こぶしは固く握りしめられていた。
誰もが言葉をかけられずにいる中、突然奈緒が口を開いた。
「平成 何年 生 ま れ?」
南が一瞬考えて、不思議そうに答える。
「平成十七年生まれだけど……」
それを聞いたこの子が、喜々として身を弾ませて、嬉しそうに声を上げる。
「おんなじだ。もし普通に 高校に 入っていたと し て も、わ た し た ち は一緒の 同級生 だ」
「確かにそうだね、入る高校には差があるけど」
「うわぁい、やったぁ」
弾ける炭酸のように、とても喜んではしゃいだ。そして全身で迫る。
「南ちゃん、明日 ちゃんと 学校 来る で しょ?」
「え?……」
「いいの。みぃんなみぃんな みぃーんな、なんて言うの? いいよね、もう 言 葉 が 出ないけど、幸せだから いいよね」
「奈緒……」
「だって、疑いが晴れて、出てこられたでしょ。おばあちゃんも来てくれたし、わたしたちも頑張ったし。みんな“おともどち”。みんな “おどもどち”だって 証明 された」
何かを言おうとした南の口を塞ぐように、春樹が言葉を紡ぐ。
「そうだぜ、南。だから悲しいこと言うなよ。俺たちは明日からもお前に挨拶するし、昼めしも一緒に食う。な、それでいいだろ」
務と杏奈が頷き、奈緒は風船が膨らむようにおおらかに笑う。
「なんか“せいしゅう”」
「青春ね」杏奈が言い換えた。
「そう、 せ い しゅ ん」
奈緒は、人目も気にせずめいっぱい南を抱きしめた。
「もう元に戻れないのかな? どんなに頑張ってもあの頃には戻れないのかな? わたしは。自分のせいだからどうすることも出来ない。悔しいってことすら思えない」
その声は、残酷なまでに悲痛な諦念がこもっているように響いた。
さらに深く俯いた顔の下に、涙がぼたぼたと落ちる。堪えようとしても堪えきれないのか、嗚咽するたびに大きく肩を揺らす。ぐっと声を押し殺すためだろうか、こぶしは固く握りしめられていた。
誰もが言葉をかけられずにいる中、突然奈緒が口を開いた。
「平成 何年 生 ま れ?」
南が一瞬考えて、不思議そうに答える。
「平成十七年生まれだけど……」
それを聞いたこの子が、喜々として身を弾ませて、嬉しそうに声を上げる。
「おんなじだ。もし普通に 高校に 入っていたと し て も、わ た し た ち は一緒の 同級生 だ」
「確かにそうだね、入る高校には差があるけど」
「うわぁい、やったぁ」
弾ける炭酸のように、とても喜んではしゃいだ。そして全身で迫る。
「南ちゃん、明日 ちゃんと 学校 来る で しょ?」
「え?……」
「いいの。みぃんなみぃんな みぃーんな、なんて言うの? いいよね、もう 言 葉 が 出ないけど、幸せだから いいよね」
「奈緒……」
「だって、疑いが晴れて、出てこられたでしょ。おばあちゃんも来てくれたし、わたしたちも頑張ったし。みんな“おともどち”。みんな “おどもどち”だって 証明 された」
何かを言おうとした南の口を塞ぐように、春樹が言葉を紡ぐ。
「そうだぜ、南。だから悲しいこと言うなよ。俺たちは明日からもお前に挨拶するし、昼めしも一緒に食う。な、それでいいだろ」
務と杏奈が頷き、奈緒は風船が膨らむようにおおらかに笑う。
「なんか“せいしゅう”」
「青春ね」杏奈が言い換えた。
「そう、 せ い しゅ ん」
奈緒は、人目も気にせずめいっぱい南を抱きしめた。
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