FRIENDS

緒方宗谷

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二年生の一学期

🏞

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 みんなと一緒に笑い出した心愛が答える。
「うん、そうだね。しかも下屋敷だっていうから、ある意味セカンドハウスってことでしょ。どこか江戸城の近くに住んでいて、ここにもおうちがあったんだよ。なにに使っていたんだろうね」
「でも、なく ならなくて よかったね、池もあって、いいにおいがする」
 心愛が植え込みを見渡した。
「つつじかな? まだまばらにしか咲いていないけど。この公園、すり鉢状になっているから、香りがこもるんだね」
「あの紫色の花かも」
「ここの藤の花は、なぜか香りしないよ。去年嗅いでみたけど無臭。まだ苗木だからかな?」
「そうか、残念。でもこのへんは いい環境で、よかったね。思い出したら、小さいこ ろ に、歩いて大きな、こう…こう…こういう……あれなんていうの? あれ」
「池?」
「ああいうので、泳いだ」
「泳いだ?」みんなが驚く。
「泳いだって変だけれど、泳いだ。ボートに乗って泳いだ」
 それを聞いて、みんなはほっと胸をなでおろすような気持ちを表情で表した。そして、ほんとに? といった様子でアイコンタクトを取りあう。
 何かを思い出したような表情を見せた心愛は、奈緒のほうに身を向けて、少し考える素振りをしてから口を開く。
「そういえば成瀬さんって、中学の時美術部だったんだよね」
「そう。なんで知ってる?」
「バスケの試合の時言っていたから」そう言って、シニョンの女子のほうを向いて続ける。
「いろは先輩、成瀬さんを誘ってみませんか? 利き手が動かないのに大好きな絵を一生懸命描いているんです。わたしは美術部員として、なにか手助け出来たらって思うんですけど」だんだんと尻すぼみに声量が弱まる。
「うん、美術部入ったら?」いろはが提案して、奈緒を見る。
「わたしは、勉強が出来なくて、補習の毎日だから、む り で す。それに、センターに行って、障がいのある人たちとも、あ り ま す」
 心愛が、諭すようにやさしく奈緒に語り掛ける。
「四月の三十日の日曜日にね、ここでエコロジーをテーマにしたイベントが開催されるの。ごみ問題とか食の問題とかを知ってもらったり、自然の大切さを体験したりするコーナーがあって、わたしたち美術部も出店するのよ。それで、そこの『エコみらい』で打合せしていたの」そう言って、今来た方向を指さす。








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