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二年生の一学期
🐿️
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たどり着いた家は二階建てのかわら屋根の日本建築で、周辺の家々と比べると、倍近く大きい。柵に囲まれた庭は元々駐車場だったらしくアコーディオンフェンスになっていたが、家庭菜園として耕されている。
少し進むと、南が「あれ?」と言って舳先を返す。そして半開きのアコーディオンフェンスから庭に入った。そして左に伸びる砂利の通路を行く。左側には、敷地と道路の境に植木が並んでいて、すぐ右に建物の壁があったが、整備すれば玄関までのアプローチとして活用するのに十分な幅がある。
反対側の角まで進んで行くと、そこには大きな屋根のついた玄関が奥ばった位置に構えられていた。
南が、新しく植えられたような雰囲気のある生垣を見やる。
「前は、ここから出入りしてたと思うけど、なんで閉じたんだろ」
首を傾げて玄関へと歩み寄ると、縦格子とガラスの玄関引き戸を開ける。
「おばあちゃーん。南が来たよー」
そう言って中に入って、奥をのぞく。
「あらあら、よく来ましたねぇ。道中無事でよかったわ」
出てきたのは、白髪交じりの髪を襟足で束ねたエプロン姿の女性だった。薄墨色の腰まである長い髪に、はみ出たガタガタの髪は1本も無い。背筋の伸びた立ち姿は、細身で古枯としていながらもはつらつとしている。とても矍鑠としたおばあちゃんだ。そして、凛とした姿勢の中に優しさが感じられる、そんな人だった。
「こんにちは、はじめまして。南の祖母の、高坂美智子です。いつも孫がお世話になっております」
深々とお辞儀をするおばあちゃんに、「こんにちは」とあいさつしたみんなは、順番に自己紹介をしてからスニーカーを脱いで、一斉に土間から敷台へと上がる。
「わ、広い。和室が二つもあるじゃん」春樹が思わず声を漏らす。
入るとすぐ右斜め前に大体十畳くらいの和室二つと、広縁と言うには広いくらいの日当たりのよいサンルーム的な小部屋がΓ字状に並んでいて、内側にフローリングの食堂がある。それとは独立したキッチンルームまであって、在来建築であるにもかかわらず先進的な間取りに見えた。
みんなが通された角の部屋には、大きくて茶色い重厚な座卓が置いてあって、上に紫色で短めなテーブルランナーと、色々な花がえがかれたカラフルな丸いドイリーが敷かれている。
みんながそこに座る中、菜緒だけがあんぐりと大きく口を開けたまま、テレビのある左隣りの部屋で長押を見上げている。そこには、たくさんの絵はがきがぐるりと一周張り出されている。
少し進むと、南が「あれ?」と言って舳先を返す。そして半開きのアコーディオンフェンスから庭に入った。そして左に伸びる砂利の通路を行く。左側には、敷地と道路の境に植木が並んでいて、すぐ右に建物の壁があったが、整備すれば玄関までのアプローチとして活用するのに十分な幅がある。
反対側の角まで進んで行くと、そこには大きな屋根のついた玄関が奥ばった位置に構えられていた。
南が、新しく植えられたような雰囲気のある生垣を見やる。
「前は、ここから出入りしてたと思うけど、なんで閉じたんだろ」
首を傾げて玄関へと歩み寄ると、縦格子とガラスの玄関引き戸を開ける。
「おばあちゃーん。南が来たよー」
そう言って中に入って、奥をのぞく。
「あらあら、よく来ましたねぇ。道中無事でよかったわ」
出てきたのは、白髪交じりの髪を襟足で束ねたエプロン姿の女性だった。薄墨色の腰まである長い髪に、はみ出たガタガタの髪は1本も無い。背筋の伸びた立ち姿は、細身で古枯としていながらもはつらつとしている。とても矍鑠としたおばあちゃんだ。そして、凛とした姿勢の中に優しさが感じられる、そんな人だった。
「こんにちは、はじめまして。南の祖母の、高坂美智子です。いつも孫がお世話になっております」
深々とお辞儀をするおばあちゃんに、「こんにちは」とあいさつしたみんなは、順番に自己紹介をしてからスニーカーを脱いで、一斉に土間から敷台へと上がる。
「わ、広い。和室が二つもあるじゃん」春樹が思わず声を漏らす。
入るとすぐ右斜め前に大体十畳くらいの和室二つと、広縁と言うには広いくらいの日当たりのよいサンルーム的な小部屋がΓ字状に並んでいて、内側にフローリングの食堂がある。それとは独立したキッチンルームまであって、在来建築であるにもかかわらず先進的な間取りに見えた。
みんなが通された角の部屋には、大きくて茶色い重厚な座卓が置いてあって、上に紫色で短めなテーブルランナーと、色々な花がえがかれたカラフルな丸いドイリーが敷かれている。
みんながそこに座る中、菜緒だけがあんぐりと大きく口を開けたまま、テレビのある左隣りの部屋で長押を見上げている。そこには、たくさんの絵はがきがぐるりと一周張り出されている。
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