FRIENDS

緒方宗谷

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二年生の一学期

🖼️

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 廊下まで響いてくるみんなの問答を聞きながら、キッチンのわきから見やっていた奈緒が、おばあちゃんに微笑みかけた。
「あれは、女子三人がお風呂から上がるまで、居間で正座して待たされますよ、きっと。たぶん きっと」
 そう言って、脱衣所の中に入って扉を閉める。
 奈緒、杏奈に続いてお風呂から上がってきた南が、タオルで髪を拭きながらテレビのある居間に戻ってくると、自分を見上げた春樹を、言葉をもって放り捨てる。
「アイロンかけてないようなふしだらな顔して」
「なんだよそれ。生まれつきだぞ、この顔は」
「いーや、その薄皮一枚下でやらしいこと考えてる」
「やーね、春樹君」
 奈緒に笑われて春樹は、「勘弁してくれよ」と泣きを入れる。
 奈緒が続けて言った。
「杏奈ちゃんも南ちゃんも Tシャツとズボン なんだね。わたしもそうすれば よかった かなぁ」
「そんなことないよ、奈緒。白いハートが可愛いよ」
 南にそう言われた奈緒が、小さなハートが水玉みたいにちりばめられた赤いパジャマを見下ろす。そして、薄い黄土色のTシャツに水色の木綿のハーフボトムス姿の杏奈と、学校の体操服とハーフパンツ姿をした南を見やって、もう一度自分の格好を見下ろした。
「でも 一人 だけ パジャマで 恥ずかしい。おこちゃまみたい」
 そう言うと、左手でフロントのボタンを掴んで、苦しみに悶えるような顔をする。
「まあ、いまさら仕方ないじゃん。服で寝るわけにもいかねーし」春樹が言う。
「服で寝る」
 南がびっくりして言った。
「着替えるの? もうパジャマ姿披露しちゃったし、今さら意味ないじゃん。それに、師匠に乾杯[公共放送の人気旅番組]見るんじゃないの? 再放送もうすぐ始まるよ」
「そうだ、だめ、着替えるのなし」
 時計を見た奈緒が、座卓に膝歩きで駆け寄ってリモコンを手に取り、みんなを見渡して続けて言った。
「いっちゃんに変えても いいですか? いいですか?」
「どうぞどうぞ」とおばあちゃんが応え、みんなも頷づく。
 奈緒は心置きなく、師匠の出会いと触れ合いの旅のスペシャル放送を十時まで満喫した。




✏️廣飯安奈🏐
🏀高木春樹🏀
🖋️土屋務🏐
🌰小沢南🦋
作画:緒方宗谷
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