FRIENDS

緒方宗谷

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二年生の一学期

第百三十六話 夢

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「うわぁ、きれい」奈緒が叫んだ。
 リクライニングチェアーから見上げる玉敷きの夜空は、漆黒の闇に銀の粉を吹き広げたように輝いていた。
 春樹が、倉庫から蓋の無い木箱を二つ持ってくると、務がソファの横に置いてあった素朴[白木]の小さなサイドチェストをバルコニーへと移動してきて、みんなに告げる。
「これをテーブル代わりに紅茶を置こう。右の二人でチェスト、真ん中の二人と左の人でそれぞれ木箱を使って」
 そう言いながら、抱えていたサイドチェストをリクライニングチェアーの間に置くと、そこに杏奈が紅茶を置く。
 建物を背にして右から、杏奈、務、奈緒、春樹、南の順番に座った。
 誰も星座について詳しくはなかったが、強い光を発する星々を繋げては、なにかの星座かもしれないと思いをはせる。
「そうだ」と、突然何か思いついた様子の奈緒が意気揚々と頭を上げ、「みんなの将来の夢を聞かせてくださぁい」と声を上げた。
 虚を突かれたみんなが反応に追われる中で、言い出しっぺがマイクを持っているかのように手を握って、左にいる春樹にこぶしを伸ばす。
 一瞬慌てた様子を見せた彼だったが、さも当然といったように語り始める。
「俺の夢かぁ。そうだな。目標はNBLでプレーすることかな。アメリカに留学するような頭はないから、まずは日本でプロを目指す。だから今は、実力つける時期かな。基礎をみっちりやって、試合で実績作る。当面の目標はインターハイ。あ、応援来いよ、東京予選今月だから。あとはなんだ? 国体かな? 今の実力じゃ全然無理だけど、三年になる頃には、選考の対象になれたらと思う。いや、絶対になる」
「つぎ、南ちゃん」奈緒が、春樹の向こうに視線を送る。
「わたし? わたしべつにないけど……」戸惑いながらもしばらく考えて「料理には興味あるかな、いつも作ってるし。お弁当作りって、なんか楽しい小宇宙って気がする。幸せな気持ちを切り取って表現するような。べつにキャラ弁とかしないけど、昔あった出来事とか、お弁当食べてお喋りする時のこととか想って作っている時は幸せを感じるんだよね。だから、ランチを提供する小さなカフェとかやりたいな。お父さんがレストランのコックだったからうるさくて、味には自信があるし。そういえば、黒磯の駅前でイベントが開催されていたでしょ、ああいうのもやってみたい。地元の大学生が主催してたみたいだし、わたしたちでも習えばなんとか開催できるかも。戸越のエコフェスみたいなところで参加するの。学校参加なら、煩わしい手続きとかは主催者がやってくれるだろうし、勉強になるかも」





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