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二年生の一学期
🐿️
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春樹が、場を和ますようにへらりと笑う。
「まあ、つっちーと南がおんなじクラスだっていうのは地獄に仏だよな。前後の席にも新しい友達がいるし、なによりウィップスの誰とも一緒じゃないんだからさ」
それでも深刻そうな顔を南は崩さない。
「あの三人は、地域交流会以降奈緒に手出してないよ。それより問題なのは、まだ陰険な悪口言うやつらがいるってこと」
「去年は三年の先輩がなんでかいじめんなって睨みきかせてくれたから、みんなある程度黙ったけど、今は上にいるの一個だけだからな。まあ、五人でガードしてやれば、直になにかされることはないと思うぞ。ここで深刻にしていてもらちあかねーじゃん、なんとかなんだろ」
「そうだね」
そう答えた南が、奈緒のお弁当をこの子の胸の前に掲げてカチャカチャと揺らす。
「わたしたち、お昼まだなんだ。一緒に屋上に行って食べよう。わたしたちの秘密基地に行ってさ」と鷹揚に笑う。
何者かによって流布されていた噂話は、午後になっても教室や廊下に停滞していて、まとわりつくようにべったりと鼓膜に塗られた。それから逃れるように急いで屋上に行った五人は、すでに閑散とし始めた屋上のいつもの場所でお弁当を広げる。
校長室でのやり取りをしどろもどろに説明し終えた奈緒が頭を落とす。
「わたし、先生たちに信じられていない。どんなに 違いますって 言っても ため息 つかれて、怒っているわけじゃないよ、ただ認めて反省してほしいだけだって 言うの。謝れば不問に帰しますって」
「ひどい」杏奈が声を上げる。「先生はどこまでいっても生徒の立場に立ってくれないと困るのに、なんて言い草? 早く謝らせて穏便に済ませたいの見え見えじゃない。先生は生徒の言うことを全面的に信じて庇ってくれないといけないのに」
「まあ、公務員にそんな気概ないだろ。今後の出世とかにも関わるしな」
春樹が諦め気味の声を発する横で、マイボトルに入った麦茶を口にした務が、ペコンと蓋を閉じる。
「でもなんで万年筆なんて見てたの?」
「まあ、つっちーと南がおんなじクラスだっていうのは地獄に仏だよな。前後の席にも新しい友達がいるし、なによりウィップスの誰とも一緒じゃないんだからさ」
それでも深刻そうな顔を南は崩さない。
「あの三人は、地域交流会以降奈緒に手出してないよ。それより問題なのは、まだ陰険な悪口言うやつらがいるってこと」
「去年は三年の先輩がなんでかいじめんなって睨みきかせてくれたから、みんなある程度黙ったけど、今は上にいるの一個だけだからな。まあ、五人でガードしてやれば、直になにかされることはないと思うぞ。ここで深刻にしていてもらちあかねーじゃん、なんとかなんだろ」
「そうだね」
そう答えた南が、奈緒のお弁当をこの子の胸の前に掲げてカチャカチャと揺らす。
「わたしたち、お昼まだなんだ。一緒に屋上に行って食べよう。わたしたちの秘密基地に行ってさ」と鷹揚に笑う。
何者かによって流布されていた噂話は、午後になっても教室や廊下に停滞していて、まとわりつくようにべったりと鼓膜に塗られた。それから逃れるように急いで屋上に行った五人は、すでに閑散とし始めた屋上のいつもの場所でお弁当を広げる。
校長室でのやり取りをしどろもどろに説明し終えた奈緒が頭を落とす。
「わたし、先生たちに信じられていない。どんなに 違いますって 言っても ため息 つかれて、怒っているわけじゃないよ、ただ認めて反省してほしいだけだって 言うの。謝れば不問に帰しますって」
「ひどい」杏奈が声を上げる。「先生はどこまでいっても生徒の立場に立ってくれないと困るのに、なんて言い草? 早く謝らせて穏便に済ませたいの見え見えじゃない。先生は生徒の言うことを全面的に信じて庇ってくれないといけないのに」
「まあ、公務員にそんな気概ないだろ。今後の出世とかにも関わるしな」
春樹が諦め気味の声を発する横で、マイボトルに入った麦茶を口にした務が、ペコンと蓋を閉じる。
「でもなんで万年筆なんて見てたの?」
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