FRIENDS

緒方宗谷

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二年生の一学期

🐿️

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 顔を上げる奈緒の白い半袖のブラウスから晒された二の腕をさすりながら、杏奈が続ける。
「わたしだけは、あなたの味方。ずっとそばにいる。学校をお休みしてもそばにいるよ。ほら、今回のことで分かったでしょう? 流川さんも落合さんもなにもしてくれなかったじゃない。黒板にあんなことが書かれていたのに、何事もなかったかのように席に着いていたでしょ。二人とも成瀬さんの席をはさんで前後にいるんだよ。それなのになにあの態度、今あの二人は、どういう了見で成瀬さんと話しているんだろうね」
「でも、鈴木先生が、瑠衣ちゃんと陽菜ちゃんが 心配して訊いてきたって 言ってた」
「わたしが協力してって頼んていたから。でも、仕方なくっていった様子だったらしいよ」
 奈緒が言葉を返さなかったのを見て畳みかける。
「どんな顔して接してきているの? 実際、今二人ともよそよそしいんでしょ? 話してはいるようだけれど、少し話しかけづらいんじゃない?」
「それはそう。ほ か の “ぶるーぷ”にいる。いじめの 子にも 声かけられておしゃべりしてる けど、でもいじめてこないから、やっぱり “おともどち”だと 思いたい」
「表面だけはね」杏奈が冷たくあしらう。
「心愛ちゃんはそんなことない」
「あの子は優しいから。でも、その優しさに甘えていたら、彼女が可哀想だよ。引っ込み思案で気の弱い性格だから、誰にも相談できなくて悩んでしまうんじゃないかな。美術部の一年とも仲良かったと思うけれど、彼女たちだってそうだと思う。成瀬さんのことも無下には出来ないし、かといって周りの目もあるし、右にも左にも行けなくて困っているはずよ。美術部の子たちとのことも慮ってあげないと。彼女たちだけじゃない。いつか踏み絵を迫られる子だって出かねないよ」
「学年違うし 部活も違うから、いじめっ子と関わらない でしょ」
「一年にとっての先輩って、とても怖い存在なんだよ。一切かかわりないからって、はいそうですかなんて思えないでしょ。成瀬さんは年上だから、そんな感覚ないかもしれないけど、普通違うからね。バスケ部とか美術部の先輩に平然と話しかける横で、わたしたちいつもドキドキして縮こまっているんだから」
「そうか」
「それよりご家族の方は、今なんて言っているの?」
「おんなじ。無理して学校に行かなくていいのよって。――








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