FRIENDS

緒方宗谷

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二年生の一学期

🍭

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「うん」と答えた奈緒のもとに歩み寄ってきた穂香が、教室の真ん中にある瑠衣の席の前で立ち止まって、肩にかかるボブを揺らしながら、ベビーバングから覗くひとえの瞳を細めてほほ笑む。
「みんな心配してたんだよ、成瀬さんはそんなことしないって信じてたし」
「ね」と声をかけられた美奈子も頷く。一緒に歩み寄っていた彼女が、セミロングの髪を肩の後ろに指でとかして瑠衣の前の席に目配せをすると、その席に座っていたアシメバングで耳出しショートボブの沼田裕子が、大きな瞳をおどおど泳がせながら「うん」と返事をする。
 だんだんとトーンダウンしていく声が途切れた時に、奈緒は「うん」と頷く。
 やさしく出迎えて歓迎の意を表す彼女たち三人は、おとなしくて目立たない女子だったから、いじめられたり登校拒否をしていた奈緒に対して、みんなの前で話しかけられるような存在ではなかった。みんな意外に思ったのか声をかけず、黙って三人に注目している。
 耐えきれなくなった様子の穂香が慌てて自分の席に戻ると、美奈子もそれに続く。裕子も身を正面に戻して俯いた。
 奈緒が席に着くまで楽しそうに微笑んでいた瑠衣が、視線を求めるかのように顔をのぞいてきゃぴきゃぴはしゃぎ、後ろの席の陽菜子は、右ひじをついてあごを乗せ、少しドライな感じで安心の意を示す。
 全身を横に向けて更に上半身をねじった瑠衣が、奈緒の席にしがみついた。
「ようやく来てくれたんだねぇ、南さんが何度か様子を見に行ったって言っていたから、待っていたんだけれどぉ、なかなか来ないから、もうだめなのかなぁって思っちゃったぁ」
「うん、南ちゃんがうちに居座ってご飯食べていくようになったから、食費がかさんで大変なので、学校に来ることにしました」
 
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