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二年生の一学期
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暖乃は、大きく目を見開いて頭を小さく横に振ると、脱力して数歩引き下がる。
「わたしたちを切り捨てる気?……あんた」
それから歯噛みすると、キッと睨みつけて杏奈の胸ぐらを掴み、語気を荒げた。
「わたしはあなたともう一度踊りたかっただけなんだよ。安奈だって成瀬のことが上手くいけば、ウィップスに戻ってきてくれるって言ってくれたじゃない。だから信じてここまでしたんじゃない」
襟を掴む暖乃の手首を、杏奈が両手で握る。そして眉間にしわを寄せるとまばたきもせず、強く意思を示すかのような眼差しで眼前の相貌を睨みつけた。いつになく攻撃的な態度だ。
「分かってる。だから庇っているんでしょ。友達だから。今までもこれからも。でもこれだけは、わたしは容認できない。あなたはしてはならないことをしてしまったんだよ。あなたたちがやったことは間違ってる。成瀬さんのためにも大ごとにはできない。だからここだけで収めてあげる。ちゃんと謝ってっ」
杏奈と暖乃の言い争いは、果てしなく続く様相を呈し始めた。
過呼吸を起こして痙攣しだした奈緒を抱きしめようとそばに寄り声をかける南に、務がこの子を託して立ち上がる。音もなく振り返ると、小競り合いを起こしていた杏奈を厳しい目つきで捉えた。
「なにがあったの? どういうことか説明して」
怒りを滲ませながらも平静を装った声。初めて見せる務の覇気に気圧されたのか、杏奈たち三人は争いをやめて振り返ると、ごくりと唾を飲み込む。そして、彼の一挙一動を見守る。すくみあがった体では、それしかできないといった様子で。
先ほどまでこの密室で繰り広げられていた狂乱は、逃げ飛ぶ羽虫のごとく霧散して、残滓すら残さず消えていた。
「わたしたちを切り捨てる気?……あんた」
それから歯噛みすると、キッと睨みつけて杏奈の胸ぐらを掴み、語気を荒げた。
「わたしはあなたともう一度踊りたかっただけなんだよ。安奈だって成瀬のことが上手くいけば、ウィップスに戻ってきてくれるって言ってくれたじゃない。だから信じてここまでしたんじゃない」
襟を掴む暖乃の手首を、杏奈が両手で握る。そして眉間にしわを寄せるとまばたきもせず、強く意思を示すかのような眼差しで眼前の相貌を睨みつけた。いつになく攻撃的な態度だ。
「分かってる。だから庇っているんでしょ。友達だから。今までもこれからも。でもこれだけは、わたしは容認できない。あなたはしてはならないことをしてしまったんだよ。あなたたちがやったことは間違ってる。成瀬さんのためにも大ごとにはできない。だからここだけで収めてあげる。ちゃんと謝ってっ」
杏奈と暖乃の言い争いは、果てしなく続く様相を呈し始めた。
過呼吸を起こして痙攣しだした奈緒を抱きしめようとそばに寄り声をかける南に、務がこの子を託して立ち上がる。音もなく振り返ると、小競り合いを起こしていた杏奈を厳しい目つきで捉えた。
「なにがあったの? どういうことか説明して」
怒りを滲ませながらも平静を装った声。初めて見せる務の覇気に気圧されたのか、杏奈たち三人は争いをやめて振り返ると、ごくりと唾を飲み込む。そして、彼の一挙一動を見守る。すくみあがった体では、それしかできないといった様子で。
先ほどまでこの密室で繰り広げられていた狂乱は、逃げ飛ぶ羽虫のごとく霧散して、残滓すら残さず消えていた。
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