FRIENDS

緒方宗谷

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二年生の二学期

第百八十八話 手紙に書ききれなかった心情

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 横道を少し行った所で、また奈緒が甲高い歓声を上げると、続けて「ああ~ん、たこ焼き食べた~い」と、とろけるような甘い声を発し、力をためるモンスターのように縮こまって肩とおしりをふりふりしてから、一目散に駆け出す。
 小さくて古めかしい居酒屋兼たこ焼き屋さんに向かって、ぴょこぴょこと飛び跳ねて行く少女の背中を、南が呼び止めた。
「ちょっとちょっと、今買ったメロンパンどうする気、食べきれないでしょ」
「両方食べられる」
 そう言葉を転がり落とすように後ろへと放つ。
 なんかかわいいおもちゃみたいなこの子の後ろ姿を見つめる南と務が、親御さんのようにあとからついて来る。
 瞬く間に注文を終えた奈緒がたこ焼きを受け取って、それをフードパックごと務に渡す。そして輪ゴムをはずすと、中に並んだたこ焼きの一つに串をさして掬い上げ、開いた唇へと運ぶ。
 見守っていた南が呆れた。
「あげるのかと思ったら、持たせただけで自分で食べるの」
「うーん、外はふわふわ、中はとろとろで、おーいしーい」
 十個入りを買った奈緒から一つ「あーん」としてもらった南が、たこ焼きの熱気に乗せて感嘆の言葉を吐いた。
「おいしい。わたし、カリカリのたこ焼きしか食べたことないから新鮮。小麦粉のしっかりとした甘みがあって、ほのかに鰹だしの風味がする。青のりがかかっていないのも新鮮、大抵かかってるのに。六個三百、八個四百で、十個五百円か、値段も良心的」
 奈緒は艶羨でもするかのような視線を務に送る。
「いいなぁ、務君は。おうちの近くに商店街があって。毎日おやつ三昧で、食べ 放 題」
「成瀬さんもおやつ三昧でしょ。僕と違って幅広く活動的だし。戸越公園、荏原中延、旗の台の商店街のお土産くれるじゃない」
「うん、今度 戸越銀座にも 南ちゃんと行くの。しかも電車賃半額。いいね、ありがたくて、いいね」奈緒が納得に納得を重ねるように頷く。「あっ、でもうちの近くにたこ焼き屋さんがない。ここに来るしかないよ、これからは」















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