FRIENDS

緒方宗谷

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二年生の二学期

🍭

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 ――どう言うんだ? ダンスのせいで高校落ちたっていうのか? そしたら、魚子たちは負い目を感じるだろ。もし同じ立場だったら、自分のためにもウィップスのためにも言えやしない、お前も俺も。それに、一部で志望校落ちたって話が出回ってる。今まで目のかたきにされてきた偏差値低いやつらに見下され始めてる。この先杏奈の立場はガンガン落ちていくしかない。生徒会って立場や親が政治家だっていう社会的な立ち位置があったから、杏奈の執政は機能していた。だけどあいつの力は木っ端みじんだ。吹き飛んでなんにも残んねぇ。あいつなら立て直してくれるって信じてるけど、心が立ち直れなければ、今後の人生だっておしまいだよ」
 一色触発の事態があったらしいという話は、奈緒も南も聞いていた。一部の生徒の間で、アンチテーゼの調が流れているようだったのは確かだ。取り締まられた彼ら彼女らが、服装や髪型について蜂起を画策している話もある。南は、学校で遭遇した出来事を回顧するように押し黙っていたが、ゆっくりと春樹のまなこへと視線を移す。
「同情なんてしてあげる必要なんてないでしょ、奈緒の人生を木っ端みじんに粉砕しようとしていたんだから、いい気味としか思わないね。そもそもわたしが鳥羽と対峙しなかったら、あいつは立ち上がらなかった。そしたらあんたの言う彼女の功績だって全部なかったんだよ」
「それは違う。確かに南は正面切ってウィップと向き合った。でもそれ以前から、杏奈は奈緒に同情するクラスの女子たちに声かけてたし、先生にも相談してた。初めに奈緒を守る姿勢を示したのは、実は杏奈だったんだぞ。俺もお前もはじめは傍観してたじゃないか。それを棚に上げて、杏奈だけを非難するのか? 俺たちがクラスのみんなを説得するのになにしたよ、なんにもしてないぜ。全部杏奈とつっちーがお膳立てした計画の上を歩いて来ただけだろ」
 二人の対話は、平行線が続いた。許しと罰――高層ビルの屋上から屋上へと張られた一本のロープの上を渡っている時のような、悲痛な気持ちを秘めた響きに聞こえるそれぞれの声は、心に沸き起こっている葛藤と必死に戦っているようだった。










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