FRIENDS

緒方宗谷

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二年生の二学期

第百九十八話 渡り鳥が教えてくれたもの

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 ぴょっこぴょっこと歩く奈緒の後ろで、春樹が空中を仰いだ。
「アーケードっていいよな。天候に左右されないから、ほっとするっていうか」
 右隣を歩いていた南の顔が綻ぶ。
「これだけ流行ってるからだよね。わたしは家近いから、たまにここら辺のジーンズショップとかでセールしてる服買う程度だけで、あんまり買い物しないし、別に珍しくもなんともないと思うけど、奈緒と一緒にいるといろんな発見があって面白い。わたしって、実はとてもいい環境に住んでるんだなって。貧乏だから、ふさぎ込みたくなるような家庭環境ではあるけど、ちょっとした出会いだったり驚きだったりに心を傾けられるような発見があると、とても幸せになる。商店街って、歩いているだけで幸せになれる空間だよね」
「そうだよ、わたしもつらいときよくあるもん。そんで買い食いする」
 奈緒が話に割り込んできた。目を座らせた仏頂面の南が答える。
「歩いているだけで幸せだって言ったんだけど」
「ふふん」
「なんで小ばかにしたように笑ったの?」
「ふふん」
 奈緒は、せせら笑って南から離れると、無邪気な笑顔を務に向けた。
「見て」、と目的地のほうを指さし、長い一本道を右へと横切っていく。
「モモタショップ、虹の架け橋」
 店名を告げた奈緒につられてファザード全体を見渡たした務が、口を開いた。
「北欧風を思わせる優しげな店構えだね。ドアが印象的だけど開いてないね、何時オープンだろう」
「うーん、今日はお休みかもしれない。ひらいてたらひらいてるから。ここ、こんなふうに」
 奈緒が五本の指をドアに向けて横に扇ぐ。
「ざんねん。開いてたら中に入って色々見たのに。すごいんだよ、窓の前にも靴下とか売ってるの。靴下とか、靴下とか」
「靴下しか売ってないじゃん」南がつっこむ。
「他にも売ってる」
「分かってるよ。窓の向こうにたくさん並んでるから」
 フィックス ウィンドウの内側いっぱいに並べられたモモタのお友達みんなに出迎えられるように、奈緒はガラスへと近づいていく。
「ほら、あそこにいるのは、幸せいっぱいの犬。交通事故で後ろ脚が動かないけど、健気で幸せに生きてるから好き。あ れ は 雉、クマに食べられちゃったやつ。あのタヌキはショックが、お、お、大 きいやつ。熱帯魚食べちゃったから。可愛げなお話しだけど、野生だから結構食べられちゃう。意外に怖いお話が多い。でもたくさんあるから、ためになるお話もある。分かんないのも多いけど」
「こんなにたくさん種類があるんだね。猫のモモタっていうくらいだから、猫だけかと思った」
「冒険するお話だから、色々出てくるよ。わたしは、渡り鳥の絵本に感動して、外に出る気になれた。だからモモタとお友達が救ってくれた」
















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