FRIENDS

緒方宗谷

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二年生の二学期

🍭

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「うん」と春樹が頷く。「奈緒だったら、逆さに飾られた花束からも、インスピレーション受けるんじゃないか?」
 そう振ってさわやかな笑顔を向けるものの、奈緒に「さあ、知らない」とそっけなく答えられた。突き放された感に襲われた様子の彼が、撃沈したように瞼を閉じて頭を沈める。
 それを笑った南が、カウンター上の垂れ壁の縁の出っ張りを見た。
「古き良きアメリカの田舎の家といった感じの木造の家や小物が飾ってある。他のアート見ると、似た雰囲気のはないけど、べつに浮くわけでもなく景色に溶け込んでる。位置が高いから、眺めながら食事するって感じでもないけど、時々見たくなるね」
 奈緒が折戸の外へと視線を向ける。そこには簀子が並んでいて、小さな縁側のようになっていた。
「ちょっとしたあの幅が、道路と違う空間を作ってるから、お庭みたい。なにもないとつまらないけど、すのこ 置いてあるだけでも、なんか 違うね」
 後ろの窓の外を見ていた務が、正面に顔を戻す。
「箱庭のようでいいね。外界から切り離されているように見える。人通りが少ないせいかもしれないけど、こういう日光の下の街並みを見ながらお茶をするのも、リラックスできるっていうか、カウンターの上に飾られたアメリカ的な家のバルコニーみたいな大きさではないけれど、それでもそんなような情緒的な雰囲気を醸し出していて、穏やかな気持ちになれる」
 奈緒がしみじみと首肯した。
「土や葉っぱって大事なんだね。自然がそばにあるのは幸せ。さっきの小さな公園もそうだけど、あってよかった。誰か作った人に 感謝 、 か ん しゃ」
「法律かなにかで定まっているんじゃないかな? ある一定の基準ごとに作らないといけないって」と務が笑う。
「そうか。お く に に 感 謝 です」
「いつの時代の人よ」
 南が何気に言葉をトスした。すると奈緒が言い返す。
「あら、わたしは行政のおかげで、楽しく、お気楽に、生きているん です」
 納得した様子を見せる三人は、なんだかんだで国はありがたい存在だと、奈緒の生活の様子を語り合った。









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