FRIENDS

緒方宗谷

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三年生の一学期

👼

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「その時、有名大学の大学生の友達多いって聞いたから、合コンをセッティングしてもらったの。毎回ちょー楽しいよ。しかも今回はアイドルだし」麗の声が弾む。
この子が、黒いロングブーツを履いたすらりと伸びた足の先を見やる。
「靴のかかとは低いのに、背が高い。実身長で170センチくらいありそう」
 ゆっくりとキューピッドラインを盛り上げた真理が、吊り上がった丸く大きな瞳で奈緒を見つめ続けている。
「あはっ、百七十二センチ。男のことも見下ろしちゃうことあるから、かかと高いの履けないの」と、ちょっとお茶目に笑いを絡める。少しクールな感じで。
 この子は、蛇に睨まれたカエルのように、魅了されて動けなくなったようだったが、不意に我に返って、思わず叫ぶ。
「エンジェルどころか、女神です」
「ありがとう。あなたが奈緒ちゃんね」
「あ、は い。ま だ ご紹介に あずかって い ま せ ん で し た。成瀬 奈緒 です、よろしく お願い しま す」
「望月 真理です」改まって二度目の挨拶をして、微笑を浮かべながら軽く会釈をした。そして左手を差し伸べる。
 奈緒が手を出すと、思いのほか力強く握ってきた。シェイクしたあと意味深な間を置いて、微笑を浮かべたままぱっちりとしたリスのような瞳を凝視してくる。この子は、思わず息をするのも忘れたかのように固まって、猫のような形の瞳に見入った。
 真理は、本当に美人だった。齢を聞くと奈緒と同い年だが、全く次元の違う圧倒的な美しさを誇っている。だがその美しさや可愛さは、男を獲物として食らい殺す女豹のような雰囲気だった。見つめてくる彼女の視線に耐えられず、奈緒は瞳を反らしてはにかむような薄い笑みを浮かべた。
 後ろから、玲央名の声がする。
「成瀬さんは、こういうの初めてでしょ? お近づきのしるしに一緒にごはん食べる程度の気持ちでね。わたしたちもそんな感じだから、いつも」
「鳥羽さんたちとも、鏡花たちともクラス別れてせいせいしてるでしょ。最後の一年間は恋と遊びを大いに楽しんで、青春を謳歌しなきゃ。みんな頭いい大学だし、かっこいいし、歌上手くって、話しも面白いよ。気に入ってもらえれば、ライブにも招待してもらえるかもしれないし、もう卒業まで楽しい日々しかないと思うよ」








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