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降魔戦争勃発
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あたりは、魔力の影響で発生した強風が吹き荒れている。
焦りを滲ませるウォーロックが口を開いた。
「まずいぞ! ここもじきに魔界と繋がる!!」
強大な魔力のせいで空間が歪んでいる。歪んだ景色は汚くちぎれて、その隙間から、高濃度の魔力が人間界に漏れ入ってくる。
魔界といっても、悪魔が住む本物の魔界とは違う。強大な魔力によって生み出された空間が、魔界のような世界となって広がっているのだ。
「ウィードの戦力だけで戦える状況じゃないわ!!
彼らが持ちこたえている間に、援軍を呼ばなきゃ! サラっ!!」
「はいっ!!」
風の王の加護で即座に撤退した4人は、全速力でフィーリアンへ向かった。
結界に取り憑く悪霊を始末した末、ようやく中央亜大陸北部地域に到達したが、風の王の力を直接借りたサラの霊力は急速に衰えていく。連邦領内に入ったものの、フィーリアン地方まで到着する前に失速し始めた。
「頑張って、サラ!!」
高度も下がっていき、もうこれまでかと思ったとき、ようやくミリオール王国の首都が見えてきた。
飛行したまま凱旋門をくぐり、滑空しながら宮殿の前の道に不時着したミリィたちは、そのまま走って、正門の衛兵に事の次第を知らせた。
本来なら見ず知らずのミリィたちの話を信じるはずはないのだが、すんなりと敷地の中に入れてもらえた。精霊術師たちによって、ズメホス復活の知らせは伝えられているようだ。みんなは、玉座で待つ王のところまで案内された。
「おお、汝らがサイコソルジャーとその一行か、既に精霊使いたちから話は聞いている。ご苦労であったな。
天人の野望を阻止できはしなかったが、良く戦ってくれた。礼を言うぞ」
サラ、あっけらかん、として
「でも、あれですよ、ミリィさんが・・・」
バコッ!シュゥゥゥ~
サラの頭から煙が上がる。
「何で殴るんですか~!? 痛いじゃないですか~!」
何を言う気だったのだろうか。少なくともミリィはテレパシーを使って、サラの心の動きを察知していた。たぶん、守り人だったシルヴァを葬ったことを言おうとしていたのだ。
((そんなことされたら、わたしは歴史的な極悪人じゃない!!))
((それもそうですね、本当の事だけど))
バコッ!
「サラは疲れたでしょう? 少し休ませてもらいなさい」
ひそひそ話していたミリィは大臣にベッドの準備を頼み、サラを伴って賓客用の寝室へと向かった。
「私は、フィーリアン王室第八騎士団に所属するラング・バニスターです。
陛下、事は一刻を争う事態です、どうか、フィーリアンに至急連邦軍の編成を要請してほしいのですが」
「うむ、分かっておる。だがそれには及ばん。すでにフィーリアンからは、連邦軍のへの参加を命じる勅書が届いておる。我が国の軍隊も合流するための準備を進めているところだ」
フィーリアン軍を中心とする連邦軍の第一陣が、ミリオール王国に向かっているらしい。通過する東部のグリリアン王国と、地理的に近いトール王国の軍隊を従えてくるようだ。ミリオールの北に隣接あるガレッジール王国の軍隊も南下を開始していた。西に隣接するフローネス王国を発った先遣隊は、既に大河を使ってミリオールとの国境沿いに到着している、と言う。
フィーリアン地域西部の国々は、地理上の理由で、第二陣、第三陣になるようだが、さすがは中央亜大陸最強のフィーリアン王国だけはある。ルーゲイルと戦う準備は、着々と進んでいた。
焦りを滲ませるウォーロックが口を開いた。
「まずいぞ! ここもじきに魔界と繋がる!!」
強大な魔力のせいで空間が歪んでいる。歪んだ景色は汚くちぎれて、その隙間から、高濃度の魔力が人間界に漏れ入ってくる。
魔界といっても、悪魔が住む本物の魔界とは違う。強大な魔力によって生み出された空間が、魔界のような世界となって広がっているのだ。
「ウィードの戦力だけで戦える状況じゃないわ!!
彼らが持ちこたえている間に、援軍を呼ばなきゃ! サラっ!!」
「はいっ!!」
風の王の加護で即座に撤退した4人は、全速力でフィーリアンへ向かった。
結界に取り憑く悪霊を始末した末、ようやく中央亜大陸北部地域に到達したが、風の王の力を直接借りたサラの霊力は急速に衰えていく。連邦領内に入ったものの、フィーリアン地方まで到着する前に失速し始めた。
「頑張って、サラ!!」
高度も下がっていき、もうこれまでかと思ったとき、ようやくミリオール王国の首都が見えてきた。
飛行したまま凱旋門をくぐり、滑空しながら宮殿の前の道に不時着したミリィたちは、そのまま走って、正門の衛兵に事の次第を知らせた。
本来なら見ず知らずのミリィたちの話を信じるはずはないのだが、すんなりと敷地の中に入れてもらえた。精霊術師たちによって、ズメホス復活の知らせは伝えられているようだ。みんなは、玉座で待つ王のところまで案内された。
「おお、汝らがサイコソルジャーとその一行か、既に精霊使いたちから話は聞いている。ご苦労であったな。
天人の野望を阻止できはしなかったが、良く戦ってくれた。礼を言うぞ」
サラ、あっけらかん、として
「でも、あれですよ、ミリィさんが・・・」
バコッ!シュゥゥゥ~
サラの頭から煙が上がる。
「何で殴るんですか~!? 痛いじゃないですか~!」
何を言う気だったのだろうか。少なくともミリィはテレパシーを使って、サラの心の動きを察知していた。たぶん、守り人だったシルヴァを葬ったことを言おうとしていたのだ。
((そんなことされたら、わたしは歴史的な極悪人じゃない!!))
((それもそうですね、本当の事だけど))
バコッ!
「サラは疲れたでしょう? 少し休ませてもらいなさい」
ひそひそ話していたミリィは大臣にベッドの準備を頼み、サラを伴って賓客用の寝室へと向かった。
「私は、フィーリアン王室第八騎士団に所属するラング・バニスターです。
陛下、事は一刻を争う事態です、どうか、フィーリアンに至急連邦軍の編成を要請してほしいのですが」
「うむ、分かっておる。だがそれには及ばん。すでにフィーリアンからは、連邦軍のへの参加を命じる勅書が届いておる。我が国の軍隊も合流するための準備を進めているところだ」
フィーリアン軍を中心とする連邦軍の第一陣が、ミリオール王国に向かっているらしい。通過する東部のグリリアン王国と、地理的に近いトール王国の軍隊を従えてくるようだ。ミリオールの北に隣接あるガレッジール王国の軍隊も南下を開始していた。西に隣接するフローネス王国を発った先遣隊は、既に大河を使ってミリオールとの国境沿いに到着している、と言う。
フィーリアン地域西部の国々は、地理上の理由で、第二陣、第三陣になるようだが、さすがは中央亜大陸最強のフィーリアン王国だけはある。ルーゲイルと戦う準備は、着々と進んでいた。
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