54 / 514
田舎で出会ったお友達
強がったってダメだよ、弱さの裏返しなんだから
しおりを挟む
大きな川原に、沢山の人間がワイワイ何かやっています。網を持っているので、何かを捕まえたいようです。
モモタはしばらく見ていましたが、何かが捕まる様子はありません。
退屈し始めたので、自分でも探してみます。
「なんだ、君も俺様を捕まえたいのか?人間でもないのに」
モモタが見ると、くちばしの尖ったトゲトゲ甲羅の亀がいました。
「君なの?人間は、君を捕まえようとしてるの?」
「そうさ、彼らは俺様にひどいことをしようとしてるのさ。
でも、心配なんかいらない、僕には強いアゴがあるからね、来たら思いっきり噛ってやるんだ」
それを聞いて、モモタは言います。
「人間はそんなひどいことしないよ」
モモタは説得しますが、ワニ亀は聞きません。
「俺様は、ずっと1人でやってきたんだ。
誰も助けてくれやしない。
何せ、みんなと違うんだから、顔だって悪いし、甲羅だっていかついし。
この川に住むみんなだって、意地悪するんだ」
モモタは信じられません。だって、この川にワニ亀にチョッカイできそうなガキ大将は、いなさそうですから。
「そら来た!」
モモタは芦に隠れました。何人かの人間が叫びます。怖くて目を開けられません。
静かになったので、外に出てみると、虫取網にいるワニ亀が連れていかれます。
「待って!待ってよ!そのワニ亀どうするの?」
モモタは車を追いかけました。
すぐに見失ってしまいましたが、虫達に聞いて回って、水族館にたどり着きました。
「どうやって入るのかな?奥が見える窓もないし、どうしよう」
何日も考えていると、肩にとまっていた蚊が言いました。
「僕が見てきてあげるよ。
ちょっと待っておいで」
肩をポリポリかきながらモモタがしばらく待つと、蚊が戻ってきて言いました。
「中にいたよ、人間が覗けるくらいの低くて大きなガラスの池があって、お昼寝いてた。
君の言う通りだってさ。
自分が暴れてるときは、人間は怖く見えたけど、静かになったら優しく見えたって。
どーいう意味?」
蚊が聞くので、教えてあげました。
「相手の姿は、鏡に映った自分なのさ」
モモタはしばらく見ていましたが、何かが捕まる様子はありません。
退屈し始めたので、自分でも探してみます。
「なんだ、君も俺様を捕まえたいのか?人間でもないのに」
モモタが見ると、くちばしの尖ったトゲトゲ甲羅の亀がいました。
「君なの?人間は、君を捕まえようとしてるの?」
「そうさ、彼らは俺様にひどいことをしようとしてるのさ。
でも、心配なんかいらない、僕には強いアゴがあるからね、来たら思いっきり噛ってやるんだ」
それを聞いて、モモタは言います。
「人間はそんなひどいことしないよ」
モモタは説得しますが、ワニ亀は聞きません。
「俺様は、ずっと1人でやってきたんだ。
誰も助けてくれやしない。
何せ、みんなと違うんだから、顔だって悪いし、甲羅だっていかついし。
この川に住むみんなだって、意地悪するんだ」
モモタは信じられません。だって、この川にワニ亀にチョッカイできそうなガキ大将は、いなさそうですから。
「そら来た!」
モモタは芦に隠れました。何人かの人間が叫びます。怖くて目を開けられません。
静かになったので、外に出てみると、虫取網にいるワニ亀が連れていかれます。
「待って!待ってよ!そのワニ亀どうするの?」
モモタは車を追いかけました。
すぐに見失ってしまいましたが、虫達に聞いて回って、水族館にたどり着きました。
「どうやって入るのかな?奥が見える窓もないし、どうしよう」
何日も考えていると、肩にとまっていた蚊が言いました。
「僕が見てきてあげるよ。
ちょっと待っておいで」
肩をポリポリかきながらモモタがしばらく待つと、蚊が戻ってきて言いました。
「中にいたよ、人間が覗けるくらいの低くて大きなガラスの池があって、お昼寝いてた。
君の言う通りだってさ。
自分が暴れてるときは、人間は怖く見えたけど、静かになったら優しく見えたって。
どーいう意味?」
蚊が聞くので、教えてあげました。
「相手の姿は、鏡に映った自分なのさ」
0
あなたにおすすめの小説
ノースキャンプの見張り台
こいちろう
児童書・童話
時代劇で見かけるような、古めかしい木づくりの橋。それを渡ると、向こう岸にノースキャンプがある。アーミーグリーンの北門と、その傍の監視塔。まるで映画村のセットだ。
進駐軍のキャンプ跡。周りを鉄さびた有刺鉄線に囲まれた、まるで要塞みたいな町だった。進駐軍が去ってからは住宅地になって、たくさんの子どもが暮らしていた。
赤茶色にさび付いた監視塔。その下に広がる広っぱは、子どもたちの最高の遊び場だ。見張っているのか、見守っているのか、鉄塔の、あのてっぺんから、いつも誰かに見られているんじゃないか?ユーイチはいつもそんな風に感じていた。
あだ名が242個ある男(実はこれ実話なんですよ25)
tomoharu
児童書・童話
え?こんな話絶対ありえない!作り話でしょと思うような話からあるある話まで幅広い範囲で物語を考えました!ぜひ読んでみてください!数年後には大ヒット間違いなし!!
作品情報【伝説の物語(都道府県問題)】【伝説の話題(あだ名とコミュニケーションアプリ)】【マーライオン】【愛学両道】【やりすぎヒーロー伝説&ドリームストーリー】【トモレオ突破椿】など
・【やりすぎヒーロー伝説&ドリームストーリー】とは、その話はさすがに言いすぎでしょと言われているほぼ実話ストーリーです。
小さい頃から今まで主人公である【紘】はどのような体験をしたのかがわかります。ぜひよんでくださいね!
・【トモレオ突破椿】は、公務員試験合格なおかつ様々な問題を解決させる話です。
頭の悪かった人でも公務員になれることを証明させる話でもあるので、ぜひ読んでみてください!
特別記念として実話を元に作った【呪われし◯◯シリーズ】も公開します!
トランプ男と呼ばれている切札勝が、トランプゲームに例えて次々と問題を解決していく【トランプ男】シリーズも大人気!
人気者になるために、ウソばかりついて周りの人を誘導し、すべて自分のものにしようとするウソヒコをガチヒコが止める【嘘つきは、嘘治の始まり】というホラーサスペンスミステリー小説
たったひとつの願いごと
りおん雑貨店
絵本
銀河のはてで、世界を見守っている少年がおりました。
その少年が幸せにならないと、世界は冬のままでした。
少年たちのことが大好きないきものたちの、たったひとつの願いごと。
それは…
「いっすん坊」てなんなんだ
こいちろう
児童書・童話
ヨシキは中学一年生。毎年お盆は瀬戸内海の小さな島に帰省する。去年は帰れなかったから二年ぶりだ。石段を上った崖の上にお寺があって、書院の裏は狭い瀬戸を見下ろす絶壁だ。その崖にあった小さなセミ穴にいとこのユキちゃんと一緒に吸い込まれた。長い長い穴の底。そこにいたのがいっすん坊だ。ずっとこの島の歴史と、生きてきた全ての人の過去を記録しているという。ユキちゃんは神様だと信じているが、どうもうさんくさいやつだ。するといっすん坊が、「それなら、おまえの振り返りたい過去を三つだけ、再現してみせてやろう」という。
自分の過去の振り返りから、両親への愛を再認識するヨシキ・・・
ぽんちゃん、しっぽ!
こいちろう
児童書・童話
タケルは一人、じいちゃんとばあちゃんの島に引っ越してきた。島の小学校は三年生のタケルと六年生の女子が二人だけ。昼休みなんか広い校庭にひとりぼっちだ。ひとりぼっちはやっぱりつまらない。サッカーをしたって、いつだってゴールだもん。こんなにゴールした小学生ってタケルだけだ。と思っていたら、みかん畑から飛び出してきた。たぬきだ!タケルのけったボールに向かっていちもくさん、あっという間にゴールだ!やった、相手ができたんだ。よし、これで面白くなるぞ・・・
四尾がつむぐえにし、そこかしこ
月芝
児童書・童話
その日、小学校に激震が走った。
憧れのキラキラ王子さまが転校する。
女子たちの嘆きはひとしお。
彼に淡い想いを抱いていたユイもまた動揺を隠せない。
だからとてどうこうする勇気もない。
うつむき複雑な気持ちを抱えたままの帰り道。
家の近所に見覚えのない小路を見つけたユイは、少し寄り道してみることにする。
まさかそんな小さな冒険が、あんなに大ごとになるなんて……。
ひょんなことから石の祠に祀られた三尾の稲荷にコンコン見込まれて、
三つのお仕事を手伝うことになったユイ。
達成すれば、なんと一つだけ何でも願い事を叶えてくれるという。
もしかしたら、もしかしちゃうかも?
そこかしこにて泡沫のごとくあらわれては消えてゆく、えにしたち。
結んで、切って、ほどいて、繋いで、笑って、泣いて。
いろんな不思議を知り、数多のえにしを目にし、触れた先にて、
はたしてユイは何を求め願うのか。
少女のちょっと不思議な冒険譚。
ここに開幕。
美少女仮面とその愉快な仲間たち(一般作)
ヒロイン小説研究所
児童書・童話
未来からやってきた高校生の白鳥希望は、変身して美少女仮面エスポワールとなり、3人の子ども達と事件を解決していく。未来からきて現代感覚が分からない望みにいたずらっ子の3人組が絡んで、ややコミカルな一面をもった年齢指定のない作品です。
こわモテ男子と激あま婚!? 〜2人を繋ぐ1on1〜
おうぎまちこ(あきたこまち)
児童書・童話
お母さんを失くし、ひとりぼっちになってしまったワケアリ女子高生の百合(ゆり)。
とある事情で百合が一緒に住むことになったのは、学校で一番人気、百合の推しに似ているんだけど偉そうで怖いイケメン・瀬戸先輩だった。
最初は怖くて仕方がなかったけれど、「好きなものは好きでいて良い」って言って励ましてくれたり、困った時には優しいし、「俺から離れるなよ」って、いつも一緒にいてくれる先輩から段々目が離せなくなっていって……。
先輩、毎日バスケをするくせに「バスケが嫌い」だっていうのは、どうして――?
推しによく似た こわモテ不良イケメン御曹司×真面目なワケアリ貧乏女子高生との、大豪邸で繰り広げられる溺愛同居生活開幕!
※じれじれ?
※ヒーローは第2話から登場。
※5万字前後で完結予定。
※1日1話更新。
※noichigoさんに転載。
※ブザービートからはじまる恋
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる