猫のモモタ

緒方宗谷

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樹海に住むお友達

群れをなすと自分をなくすみたい

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 どの巣箱の上にも、蜜蜂の女王様がいました。これから演説をするようです。
 女王様は語り始めました。寸分たがわず同じ時に。同じことを。
 「みんなさん、わたしのために集まってくれて、どうもありがとう。
  皆さんのおかげで、昨年も一年間たくさんの蜜を集めることが出来ました。
  今やこの養蜂園は、見渡す限り巣箱で埋め尽くされています。
  ですが、それで満足してはなりません。
  もっと巣箱を増やしていこうではありませんか。
  そのためには、養蜂園の方々に、
  あの巣箱の蜜蜂はなんてすばらしいのでしょう。
  他の蜂の蜜なんてもうなめてられない。
  と確信を持たせ、全身全霊を込めて巣箱を作ってもらえる蜜蜂になりましょう。
  そうなることこそが、より多くの蜜を集め、蜜をより甘くし、
  養蜂園の方々のみならず、あなたたち1匹1匹の働きバチたる幸せと、
  飛び交うことで得る力と、余すことなく蜜を集める余裕を与え、豊かさを約束してくれるのです。
  そしてそれが、この養蜂園にある巣箱に住む全ての家族に貢献できるたった一つの方法なのです。
  それだけが、全ての人間に、誇りある養蜂家になっていただく道であり、誇りある蜜蜂になれる道なのです」
 モモタには、言っている意味が分かりません。
 どうしてそれで幸せになれるのか理解できませんでした。

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感想 1

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