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モモタとママと虹の架け橋
第十一話 突撃大作戦
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モモタたちは、休憩がてら作戦会議。アゲハちゃんが手を挙げたので、二匹は注目。
「チュウ太がおとりになって追いかけまわされている間に、わたしとモモちゃんで木に登るのはどうかしら?」
すると、チュウ太が慌てます。
「よしてくれよ。あんな大きな幼児二匹も相手にできないよ」
「あら、どうして? ここが友情の見せどころじゃないかしら。それともなに? か弱い女の子のわたしにおとりをしろっていうの? わたし、あんなのに触られたら、潰れちゃうわ」
「『か弱くない』って言っていたの誰だよ。届かないところを飛べばいいだろ? 僕は地面を走り回るしか出来ないんだから、すぐに捕まっちゃうよ。もし食べられでもしたらどうするんだよ」
「あら、いいじゃない」と、アゲハちゃんはニッコリしました。「だってモモちゃんに食べられたいって思っているんでしょう? 熊に食べられたっておんなじよ」
「ひどいよ、可愛い顔してひどいよ!」
「うふ、冗談よ。食べられないから大丈夫よ。安心して」
「?? どうしてだい?」
「だって、熊とクマネズミ、同じ熊同士ご縁があるでしょう? だから食べられないわよ。」
「そうか、なるほど――て、そんなことあるかーい! あー危ない。騙されるとこだったよ(焦焦)。あー危ない」
チュウ太は、流れる冷や汗をぬぐいながら言いました。
アゲハちゃんは、真剣な面持ちでチュウ太を見つめて言いました。
「でも、これはチュウ太にしか出来ないお仕事なのよ。わたしじゃ力不足だし、飛べるといっても、振り下ろされる熊の手をかいくぐるのは大変だもの。だからわたしはおとりにはなれないけれど、それでも思いはチュウ太と同じなの。
モモちゃんがなそうとしている夢は、みんなの夢よ。太陽が幸せになってくれたら、みんな幸せになれるんだもの。草木は喜んでササラササラと擦れ合って花を咲かせてくれるし、木の実もふんだんに実るわよ。
それなのに今、モモちゃんの夢が、山のみんなの夢が、存亡の危機に瀕しているの。お願い、わたしたちを助けて。
――いいえ、わたしたち山のみんなのことなんてどうでもいいわ。モモちゃんの…モモちゃんのために戦って。そうよ、今正に戦うべきなのよ。
ネズミに生まれて猫のために頑張れるなんてほまれじゃない。モモちゃんとの友情のために、立ちはだかる困難を打ち砕く。それがあなたの使命なのよ。
さあ勇気を出して! あの子熊たちの前に歩み出て! 格好良いところを大親友のモモちゃんに見せつけて! そしてメロメロにしてやりましょうよ。村のお家に帰ったら、ねず子ちゃんもメロメロよ。
『チュウ太さん素敵―‼‼‼』って抱きつかれて、チュウ太だけにチュチュッ、チュチュッ、超ラブラブよー、キャー素敵~っっっ」
なんか、最後の方は話がすり替わっていますが、チュウ太は気がついていないようです。デレデレと鼻の下を伸ばしながら、頭をかいています。
チュウ太は決心しました。
「ようし分かった! あんな子熊なんて、僕がけちょんけちょんにしてやるよ」
「きゃーっ、チュウ太さんカッコイイ―! わたしも好き好き大好きになっちゃうわー」
アゲハちゃんは、これでもか、これでもか、とチュウ太を褒めそやします。意気揚々と熊のお庭に歩み入っていくチュウ太の背中を見送ったアゲハちゃんは、モモタの方をチラリと見て、「うふっ」とウインクをしました。
モモタは、チュウ太と子熊たちの追いかけっこが始まるのを、今か今かと待っていましたが、一向に始まりません。何か様子が変でした。
大樹のそばでは、オロオロと動揺するお母さん熊が上を見上げています。
どうしたんだろう? とモモタがソロリソロリと行ってみると、大樹の梢の中から、泣き叫ぶ声が聞こえます。モモタが、お座りをして上を見上げて「おにーちゃん、おにーちゃーん」と心配そうに呼びかけるシオンのそばまで行って見上げると、お兄ちゃんのウユが、大きくしなった枝にしがみついていました。
「大変だ」とモモタが叫びました。「このままじゃ、枝が折れて落ちちゃうよ」
ウユにーちゃんは、とても高いところでモモタを待ち伏せしていたので、もし落ちたら怪我をしてしまうでしょう。モモタは、なんとかウユにーちゃんを助ける方法がないか、辺りを見渡しながら考えました。ですが、何も思い浮かびません。
そうこうするうちに、お母さん熊が、ウユにーちゃんがしがみつく枝の根元まで太い幹を登っていきました。ですが、お母さん熊は体が大きすぎて、枝を渡って子供の元まで行けません。
既に、枝は限界までしなってるように見えました。そこにお母さん熊が乗ろうものなら、確実に折れてしまうでしょう。見ると、既に枝の根本は裂けて、メキメキと音を発てていましたから。
お母さん熊は、子供にこっちにくるよう呼びかけましたが、大きく揺れる枝の先を歩くのは大変勇気がいります。バランスを崩せば真っ逆さまに落っこちてしまうでしょう。みんなどうしようもなくて、八方ふさがりの状態でした。
そんな時、「そうだっ」と叫んだモモタが、幹を一生懸命に登っていきます。モモタを心配してついてきたチュウ太たちと共に、お母さん熊より高く登っていきます。そして、ウユにーちゃんがしがみつく枝の真上の枝に移って、慎重に枝葉の先に進んでいきました。
「モモちゃん、気負つけてね」とアゲハちゃんが励まします。
枝の先の方は、モモタの体重でもとても揺れました。一歩一歩肉球を踏みしめる度に、バランスを崩して落ちてしまいそうです。
「わっ」とモモタが叫ぶと同時に、「きゃっ」とアゲハちゃんが目を覆います。後ろ足が滑り落ちて前足だけで枝に引っ掛かったモモタが、モガモガもがいています。
アゲハちゃんがモモタを持ち上げようと、耳を引っ張って翅を羽ばたかせますが、どうにも持ち上がりません。チュウ太も懸命に鼻を引っ張りました。
なんとか這い上がったモモタは、お尻を前にして、恐る恐る葉っぱが茂る先端に進んでいきます。
すると、どうでしょう。枝葉の先はとても細くて長かったので、見る見るうちに深くしなっていきました。そして、ついにはウユにーちゃんの頭を葉っぱでなでるほどまで曲がりました。
だんだんと、ウユにーちゃんのしがみつく枝がしなり落ちていきます。もうウユにーちゃんの体重を支えきれそうにありません。
モモタは叫びました。
「ウユちゃん、早くこっちの枝につかまってぇー」
ウユにーちゃんは、なんとか勇気を出して上の枝に前足を伸ばしました。上半身の体重が上の枝で支えられたので、下の枝は音を発てなくなりました。
ウユにーちゃんは、ゆっくり、ゆっくり、それでいて急いでお母さん熊のもとに戻っていきます。
ウユにーちゃんがお母さん熊に抱きつくと同時に、お母さん熊は地面に向かって滑り降りていきました。
「ウユにーちゃーん!」とシオンが駆け寄ってきます。
お尻を地べたにぺたんとつけて座り込んだお母さん熊は、わきにしがみついて泣くウユにーちゃんを優しく抱きしめました。
ウユにーちゃんは、怖さを癒してほしくて、おっぱいをおねだりすると、お母さん熊は、「たっぷりお飲み」と撫でてやります。
それを見たシオンも甘えたくなって、反対側の脇にしがみついて、おっぱいをおねだりします。
チュウ太が一歩歩み出て言いました。
「子供を助けてあげたんだから――」
途中でモモタにくわえられて、お話しストップ。モモタが言いました。
「もう少し待ってあげようよ」
「そうよ、気が利かないわね」とアゲハちゃんが呆れます。
「そうだな、それもそうだな」とチュウ太。
三匹は、しばらくの間、親子のだんらんを微笑ましく見つめていました。
「チュウ太がおとりになって追いかけまわされている間に、わたしとモモちゃんで木に登るのはどうかしら?」
すると、チュウ太が慌てます。
「よしてくれよ。あんな大きな幼児二匹も相手にできないよ」
「あら、どうして? ここが友情の見せどころじゃないかしら。それともなに? か弱い女の子のわたしにおとりをしろっていうの? わたし、あんなのに触られたら、潰れちゃうわ」
「『か弱くない』って言っていたの誰だよ。届かないところを飛べばいいだろ? 僕は地面を走り回るしか出来ないんだから、すぐに捕まっちゃうよ。もし食べられでもしたらどうするんだよ」
「あら、いいじゃない」と、アゲハちゃんはニッコリしました。「だってモモちゃんに食べられたいって思っているんでしょう? 熊に食べられたっておんなじよ」
「ひどいよ、可愛い顔してひどいよ!」
「うふ、冗談よ。食べられないから大丈夫よ。安心して」
「?? どうしてだい?」
「だって、熊とクマネズミ、同じ熊同士ご縁があるでしょう? だから食べられないわよ。」
「そうか、なるほど――て、そんなことあるかーい! あー危ない。騙されるとこだったよ(焦焦)。あー危ない」
チュウ太は、流れる冷や汗をぬぐいながら言いました。
アゲハちゃんは、真剣な面持ちでチュウ太を見つめて言いました。
「でも、これはチュウ太にしか出来ないお仕事なのよ。わたしじゃ力不足だし、飛べるといっても、振り下ろされる熊の手をかいくぐるのは大変だもの。だからわたしはおとりにはなれないけれど、それでも思いはチュウ太と同じなの。
モモちゃんがなそうとしている夢は、みんなの夢よ。太陽が幸せになってくれたら、みんな幸せになれるんだもの。草木は喜んでササラササラと擦れ合って花を咲かせてくれるし、木の実もふんだんに実るわよ。
それなのに今、モモちゃんの夢が、山のみんなの夢が、存亡の危機に瀕しているの。お願い、わたしたちを助けて。
――いいえ、わたしたち山のみんなのことなんてどうでもいいわ。モモちゃんの…モモちゃんのために戦って。そうよ、今正に戦うべきなのよ。
ネズミに生まれて猫のために頑張れるなんてほまれじゃない。モモちゃんとの友情のために、立ちはだかる困難を打ち砕く。それがあなたの使命なのよ。
さあ勇気を出して! あの子熊たちの前に歩み出て! 格好良いところを大親友のモモちゃんに見せつけて! そしてメロメロにしてやりましょうよ。村のお家に帰ったら、ねず子ちゃんもメロメロよ。
『チュウ太さん素敵―‼‼‼』って抱きつかれて、チュウ太だけにチュチュッ、チュチュッ、超ラブラブよー、キャー素敵~っっっ」
なんか、最後の方は話がすり替わっていますが、チュウ太は気がついていないようです。デレデレと鼻の下を伸ばしながら、頭をかいています。
チュウ太は決心しました。
「ようし分かった! あんな子熊なんて、僕がけちょんけちょんにしてやるよ」
「きゃーっ、チュウ太さんカッコイイ―! わたしも好き好き大好きになっちゃうわー」
アゲハちゃんは、これでもか、これでもか、とチュウ太を褒めそやします。意気揚々と熊のお庭に歩み入っていくチュウ太の背中を見送ったアゲハちゃんは、モモタの方をチラリと見て、「うふっ」とウインクをしました。
モモタは、チュウ太と子熊たちの追いかけっこが始まるのを、今か今かと待っていましたが、一向に始まりません。何か様子が変でした。
大樹のそばでは、オロオロと動揺するお母さん熊が上を見上げています。
どうしたんだろう? とモモタがソロリソロリと行ってみると、大樹の梢の中から、泣き叫ぶ声が聞こえます。モモタが、お座りをして上を見上げて「おにーちゃん、おにーちゃーん」と心配そうに呼びかけるシオンのそばまで行って見上げると、お兄ちゃんのウユが、大きくしなった枝にしがみついていました。
「大変だ」とモモタが叫びました。「このままじゃ、枝が折れて落ちちゃうよ」
ウユにーちゃんは、とても高いところでモモタを待ち伏せしていたので、もし落ちたら怪我をしてしまうでしょう。モモタは、なんとかウユにーちゃんを助ける方法がないか、辺りを見渡しながら考えました。ですが、何も思い浮かびません。
そうこうするうちに、お母さん熊が、ウユにーちゃんがしがみつく枝の根元まで太い幹を登っていきました。ですが、お母さん熊は体が大きすぎて、枝を渡って子供の元まで行けません。
既に、枝は限界までしなってるように見えました。そこにお母さん熊が乗ろうものなら、確実に折れてしまうでしょう。見ると、既に枝の根本は裂けて、メキメキと音を発てていましたから。
お母さん熊は、子供にこっちにくるよう呼びかけましたが、大きく揺れる枝の先を歩くのは大変勇気がいります。バランスを崩せば真っ逆さまに落っこちてしまうでしょう。みんなどうしようもなくて、八方ふさがりの状態でした。
そんな時、「そうだっ」と叫んだモモタが、幹を一生懸命に登っていきます。モモタを心配してついてきたチュウ太たちと共に、お母さん熊より高く登っていきます。そして、ウユにーちゃんがしがみつく枝の真上の枝に移って、慎重に枝葉の先に進んでいきました。
「モモちゃん、気負つけてね」とアゲハちゃんが励まします。
枝の先の方は、モモタの体重でもとても揺れました。一歩一歩肉球を踏みしめる度に、バランスを崩して落ちてしまいそうです。
「わっ」とモモタが叫ぶと同時に、「きゃっ」とアゲハちゃんが目を覆います。後ろ足が滑り落ちて前足だけで枝に引っ掛かったモモタが、モガモガもがいています。
アゲハちゃんがモモタを持ち上げようと、耳を引っ張って翅を羽ばたかせますが、どうにも持ち上がりません。チュウ太も懸命に鼻を引っ張りました。
なんとか這い上がったモモタは、お尻を前にして、恐る恐る葉っぱが茂る先端に進んでいきます。
すると、どうでしょう。枝葉の先はとても細くて長かったので、見る見るうちに深くしなっていきました。そして、ついにはウユにーちゃんの頭を葉っぱでなでるほどまで曲がりました。
だんだんと、ウユにーちゃんのしがみつく枝がしなり落ちていきます。もうウユにーちゃんの体重を支えきれそうにありません。
モモタは叫びました。
「ウユちゃん、早くこっちの枝につかまってぇー」
ウユにーちゃんは、なんとか勇気を出して上の枝に前足を伸ばしました。上半身の体重が上の枝で支えられたので、下の枝は音を発てなくなりました。
ウユにーちゃんは、ゆっくり、ゆっくり、それでいて急いでお母さん熊のもとに戻っていきます。
ウユにーちゃんがお母さん熊に抱きつくと同時に、お母さん熊は地面に向かって滑り降りていきました。
「ウユにーちゃーん!」とシオンが駆け寄ってきます。
お尻を地べたにぺたんとつけて座り込んだお母さん熊は、わきにしがみついて泣くウユにーちゃんを優しく抱きしめました。
ウユにーちゃんは、怖さを癒してほしくて、おっぱいをおねだりすると、お母さん熊は、「たっぷりお飲み」と撫でてやります。
それを見たシオンも甘えたくなって、反対側の脇にしがみついて、おっぱいをおねだりします。
チュウ太が一歩歩み出て言いました。
「子供を助けてあげたんだから――」
途中でモモタにくわえられて、お話しストップ。モモタが言いました。
「もう少し待ってあげようよ」
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