おじさんが異世界転移してしまった。

お茶飲み人の愛自好吾(あいじこうご)

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19話 パールさんとの出会い

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 俺は装備品を貸してもらったお礼を言いに、納屋を出て村長さん家の玄関へと向かった。玄関に着き扉を開け、村長さんを呼ぶ。

「村長さ~ん、ヨシダで~す」

しばらくして、村長さんがゆっくりとした足取りで歩いて出迎えてくれた。

「ほいほい、ヨシダさん、武具は決まりましたかの? 」

「はい、この革の胸当てとハンマーをお貸し下さり、ありがとうございます」

俺は村長さんに自分が装備した装備品を見せる。村長さんは不思議そうな顔をして俺に問い掛けた。

「ヨシダさん、武器はどうされたのですかな? 鉄の剣などが置いてあったと思うとりましたが、」

「このハンマーですよ、こいつを武器にしようと思います」

俺は腰だめに装着されたハンマーを抜きつつ手に持ち、格好をつけて構えてみる。

「なんと、そのような物でよかったのですかな、それは石工用のハンマーですぞ」

「はい、これが自分に合っていると思いまして、」

「そ、そうですか、まあ、武器なんぞは人それぞれですからのう、それだって当たれば結構なダメージになりますからのう」

俺はハンマーを腰ベルトに差し込む。うむ、取り出し易いし、仕舞いやすい、いいな、これ。

「ま、まあ、これでヨシダさんも自警団の仲間入りをした訳ですし、頼みますじゃ、しかし、あまり無理せんでもええですからの、気楽にやっていってくだされ」

「はい、これから宜しくお願い致します、それと・・・パールさんの件はどうなりましたか? 」

パールさんに魔法を教わる事が出来れば、いよいよ俺も魔法使いとしてやっていけると思うのだが。しかし、俺には魔法の才能が無いかもしれない、そこのところどうなんだろうか? 自分では解らないからな。

「ほっほっほ、パールには既にヨシダさんの事を伝えてありますじゃ、今はミランダさんとこのお嬢さんのカチュアちゃんが来ておりましてな、何やらやっておるみたいですぞ、わしの家の裏庭に二人共おりますじゃ」

カチュアちゃんも? ああ、そうか、確かパールさんの所に行くって言っていたな、よーし、俺も裏庭へ行ってみよう。

「それでは村長さん、俺は裏庭へ行きます、装備品をお貸し下さりありがとうございました」

「うむ、ヨシダさん、魔法が使えるとよいですな」

「まあ、自分に期待はしておりませんから、それではこれで、」

俺は村長さん家の裏庭へ向かう。そこにパールさん達が居るらしい、魔法を教わりに行こう。

村長さん家の裏庭に到着したら、確かにカチュアちゃんが居た。そこにはもう一人、女性が佇んでいた。

「すいません、ヨシダと申しますが、パールさんにお願いがあって来ました」

「はい、私がパールですが、お話はご主人様よりお伺いしております」

この女性がパールさんか、見た目は20代前半、いや、10代後半と言われても納得してしまうほど若い。

綺麗な緑色をした翡翠色の髪、長髪のワンレンの髪型、細い切れ長の目、瞳の色はブルーで整った鼻筋、艶のある濡れた唇、ほんのりピンク色の頬《ほほ》、豊満な胸にくびれた腰は、身に着けている露出度の高いシャーマンローブの上からでもわかる。

むちっとした臀部《でんぶ》にふともも。身長も高く170センチくらいはあると思う、紛れも無くべっぴんさんだ。どうしよう。どうしたらいい? 

「は、初めまして、宜しくです、はい、どうも、」

「うふふ、そんなに緊張しなくてもいいんですよ」

パールさんは笑顔を向けた、とても魅力的だ、相手がべっぴんさんだとこっちが緊張してしまう。なぜだかわからないが。

そして、カチュアちゃんもこちらに気付いて、何やらバツが悪そうな顔をして声を掛けてきた。

「あー、ヨシダさんもパールさんに用事があるの? どんな用事? 」

「ああ、そうでした、パールさん、実はパールさんに魔法を教わりたくてここまで来ました、確か、パールさんは魔法が使えるとお聞きしましたので、もしよければ教えては貰えませんか、お願いいたします」

俺は深く頭を下げ、パールさんにお願いした。

「ええ、いいですよ、私などで良ければ、今丁度カチュアさんにも魔法を教えていたところですので」

「え? そうなのですか、有難う御座いますパールさん、・・・それにしても、まさかカチュアちゃんも魔法を教わっているとは思わなかったよ」

朝早くから出掛けていると思ったら、こういう事だったのか。

「ヨシダさん、お母さんには内緒にして欲しいの、もし魔法を教わっているなんて知られたら、きっと冒険者になる事を止めさせられると思うから・・・」

「だけどカチュアちゃん、魔法を教わっている事ぐらいいいじゃないの、ミランダさんに打ち明けてみれば」

「そんな事したら絶対に冒険者になる事に反対されるわ、お願いヨシダさん、秘密にしておいて、」

うーむ、そうは言っても何故黙っているんだ? 魔法を教わる事事態べつに悪い事じゃない筈だよな。何か理由でもあるのかな。とりあえず、ここは秘密にしておくか。

「カチュアちゃんはなんで冒険者になりたいの? 」

そう聞いた時、カチュアちゃんは俯きながら答えた。

「それは、・・・村を守る為、・・・あたし、もう知っている人がモンスターに殺されるのを見たくないのよ・・・お父さんのときのように・・・」

・・・そうだったのか、そうだよな、3年前にミランダさんのご主人が亡くなってしまったんだったな。

モンスター被害、か・・・。

村での生活は厳しいのかもしれないな、そういう事もあるだろうから。

「わかったよ、カチュアちゃん、魔法を教わっている事は内緒にするよ、」

「ホント、ありがとうヨシダさん」

「ただし、冒険者になるとかそういうのはまた別問題だからね、大事な事だからちゃんとミランダさんと話し合う事、いいね」

「はーい、もう、パールさんと同じ事言うのね、ヨシダさんって」

そこでパールさんも話に加わる。

「それはそうですよ、冒険者だなんて危険なお仕事ですからね、歳若い女性がなるには相当な覚悟が無ければ務まりません、もっと他に色々あるでしょう、なにも冒険者じゃなくてもいいのではないですか」

「またその話~、わかっているわよ、自分でもやってみたい事の一つくらいはあるものよ、それが冒険者って訳、はいはい、この話はここまで、さあ、パールさん、魔法の授業の続きよ、ヨシダさんも一緒に教わるのよね? 」

「ええ、そのつもりですが、パールさん、よろしいですか? 」

「はい、問題ありません、だけど、私だって人に教える程の魔法の才はありませんよ、精々が初歩的な事だと思いますが、それでも宜しいかしら」

「はい、宜しくお願い致します、パールさん」

「わかりました、では、カチュアさんとヨシダさんに私が知る魔法の知識をお教え致します、だけど、本当に初歩的な事しかお教えできませんよ、いいですね」

「「 はい! よろしくお願い致します 」」

よーし、やったぞ、これで俺も魔法を教わる事ができるぞ。折角「回復魔法」のスキルがあるのに使えないなんて勿体無いからね。

さあて、俺にも解る様に優しく教えて欲しいところだが、賢者様が言うには魔法は一朝一夕では体得するのは難しいみたいな事を仰られていたよな、鍛錬が必要だとも言われた。俺には人並みの魔力が無いらしいから難しいのかもしれないけど、でも、やっぱり異世界に来て、魔法がある世界ならば是非使ってみたい。

一体、俺にはどんな魔法が使える様になるのかな、ユニークスキル「スキル付け替え」の効果でスキルの習得はそれ程難しくは無いから、後はスキルポイント次第ってとこか。うーむ、魔法か、俺にも使う事が果たして出来るのだろうか。ちょっと自信ない。




















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