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第191話 レベルアップとお小言と
しおりを挟むバルビロン要塞奪還作戦が成功し、晴れて休暇を満喫できたジャズであったが、まだまだ他の大陸ではきな臭い動きがあるみたいです。
そんな時、ジャズはコジマ司令に呼び出しを受けたのでした。
*************************************************
「ジャズ君、君は何をやっているのかね?」
「はい? と仰いますと?」
ここはクラッチ駐屯地の司令室、休暇明け早々コジマ司令に呼び出しを喰らった。
「私はね、君に休暇を与えたんだよ。なのに君って奴は………。」
「お休みは確かに頂きましたが?」
コジマ司令はこめかみの辺りを押さえている、言葉に詰まっている様子だ。俺、何かやっただろうか?
「あのね、休暇とは身体を休める事を言うのだよ。君はその間どうしていたのかね?」
「そうですねえ、色々動いていた様な………。」
なるほど、本来は休日を満喫しろと言いたかったのかな?
「ジャズ君、休暇とはね、魔獣討伐隊に志願してカオスの眷属の野望を阻止する事だとか、女神教会の重鎮と接触するとか、そう言う事ではないのだよ。挙句の果てにはアリシアが長年頭を悩ませていたバルビロン要塞を奪還するのに一役買ったとか、流石に目立ちすぎだよ。」
ふーむ、結果的にそうなっただけなんだが、まあ、結果オーライだよね。
しかし、コジマ司令はなにやら複雑な表情をしている。何が問題なんだろうか?
「私はね、色々な各方面から君の事を言われているのだよ。」
「自分がでありますか?」
ここでコジマ司令はコホンと咳払いを一つし、真剣な表情で語り始めた。
「まずは、カオスの眷属討伐からだ、領主様のサスライガー伯爵様から君に格別な恩賞を与えよと言ってきた。」
「あれは自分の手柄ではありませんが?」
カオスの眷属を倒したのは、アドンだ。思い出したくも無いが訳の分からん爆発で事なきを得た。
「兎に角、ジャズ曹長、君にはその功績を加味し、ここに少尉への任官を命じる。おめでとう、ジャズ少尉。」
「は、はは! 謹んで拝命致します。」
なんと、ついに俺も少尉に昇進か。サキ隊長と同じ階級だな、だが隊長の方が先輩なのだから、立場的にはこれまで通りだな。
「それから、君は女神教の重鎮とのパイプを持った訳なので、可能な限り女神教会と仲良くしなさい。いいね。」
「はい、そう言えばセコンド大陸にあるエストール大神殿へ赴く様に言われているのですが、どう動きましょうか?」
俺が訪ねると、コジマ司令はこめかみを押さえつつ、パイプに火を着けるという離れ業をやっていた。
「相手は女神教会だよ、無下には出来ないだろうね。また、近々義勇軍会議が開かれる事になっているから、君は強制参加だよ。いいね。」
「義勇軍会議でありますか、場所と日時は聞いておりませんが?」
「それは追々伝えるから、今日一日何処にも行かずに簡易ベッドで休んでいなさい。いいね。兎に角身体を休めなさい。今まで君は働きすぎだよ。」
ふーむ、寝とけと言う事か。まあ楽できるのは有難い。
「それから、これが一番私の頭を悩ませているのだがね、ジャズ少尉、君に爵位を与えて貴族にしようという動きがあるのだよ。」
「ええ!? 貴族でありますか?」
寝耳に水だよ、そんなの。
「どうしてまた、その様な事へ?」
「うむ、まずバルビロン要塞奪還作戦が成功したのは、間違いなく君の功績に依るものだろうとの判断だよ、それに目を付けたバルク将軍あたりから自分の部隊に来いと引き抜きの話があり、更にジャズー王兄殿下や他の貴族連中が躍起になって話を進めているらしいんだよ。」
おいおい、なにやってんのジャズーお兄ちゃん。
「本来は王族派と貴族派は仲が悪いのだが、事この話については意見が一致していてね、いっその事君を貴族にして、アリシアから逃げられない様にしようとの判断だと思うよ。」
「そ、それはかなり困ります。」
「解っている、義勇軍とは自由な戦士だ。縛り付ける必要は無いと私は考えている。」
流石コジマ司令、頼りになるなあ。しかし貴族か、なにやらめんどくさそうだな。
「兎に角だ、ジャズ君は我が基地に必要な戦力だからね。おいそれとは渡せないよ。私も可能な限り口添えして、何とか君を自由な行動が出来る様に取り計らうつもりだよ。」
「は、恐縮です。司令。」
何で俺が貴族に、なんて話になってんのかねえ?
貴族になったら色々と面倒くさいだろうな。やだなあ。俺は自由が良い。
「だが、期待はしないでおくれ。私は一地方の基地司令に過ぎないからね。いざとなったら君は自分で意思を伝えなければならないからね。」
「はは、了解しました。」
弱ったなあ、貴族なんて柄じゃないし、俺は民間人でいいんだよ民間人で。大した人間じゃないんだから。
「では、ジャズ少尉、階級章を受け取りたまえ。」
「は!」
テーブルの上にキラリと銀色に光る階級章が目に入る。これが少尉の階級章か。
早速軍服に階級章を付ける。うむ、様になっているだろうか?
そうか、俺もとうとう少尉か………なんか実感が沸かないな。
「私の話は以上だ、今はゆっくりと身体を休めなさい。」
「は! では、失礼します。」
敬礼し、司令室を後にする。ドアを閉める時に、コジマ司令がパイプの煙を燻らせていたが、窓の外を眺めて感慨に耽っている様子だった。
うーむ、司令に苦労を掛けてるなあ、俺。ちゃんとしないと。
兵舎に到着し、自分のベッドに座り水を一杯飲む。人心地つき、ベッドに横になる。
「あ~~疲れた。そうだよな、今まで動きっぱなしだったよな。よし! 寝よう。」
と、思ったが、かなりの経験点が溜っている事を思い出した。
「あーそうか、レベルアップ出来るな。」
経験点が35000点もある、一気にレベルを上げられるだろう。
………おそらく、今回のレベルアップが最後のステータス上昇になるだろう。
ゲーム「ラングサーガ」のレベルの上限は40までだ。それ以上は上がらない、裏技も無い、正真正銘40でカウンターストップなのだ。
「これが最後のレベルアップか、何だか感慨深いなあ。」
まずはレベルを40まで上げる、経験点が35000点もあるから一気に上げられる。
よし、上がった。これでカウンターストップだ。レベル40で限界。これ以上は上がらない。
「ヒットポイントも120まで上がったぞ、もうかなり打たれ強くなった筈だ。」
残りの経験点は、まあ予備点だな。27000点も残ってる。まあいい。
後は、スキルポイントが196もある。超級スキルを優先的に取って行こう。
おっと、その前に今あるハイクラスのスキルをLV5まで上げよう。
ハイストレングス、ハイタフネス、ハイスピード、これらを最高まで上げる。
しめて81ポイントのスキルポイントを消費して、これらをLV5まで上げた。
よしよし、残りのスキルポイントは115ポイントだな。
後はそうだな、病気耐性を完全病気耐性に進化させようか。スキルポイントは20ポイント使う。
よし、完全病気耐性を習得したぞ、これであらゆる病気に掛からなくなった。
残りのポイントは95だ、30ポイント使ってストレングスとハイストレングスを合体させて、「マスターストレングス」のスキルに進化させようかな。
これをタフネスとスピードにもそれぞれ適用させる。
90ポイント消費したが、これで前衛向きのスキルは完璧な形になったと思う。
「マスター」クラスのスキルは桁違いに優れている。きっとラスボス戦にも通用する事だろう。
残りの5ポイントのスキルポイントは、何かの為に取っておこう。
こんな感じかな、ステータスを見て確認してみよう。
ジャズ LV40 HP120
職業 忍者
クラス 超忍
筋力 390 体力 380 敏捷 400
器用 350 魔力 150 幸運 300
ユニークスキル
・メニューコマンド
・精神コマンド 10/10(必中 不屈 熱血 気合 魂 大激怒)
・ハイパーエース
スキル
・マスターストレングス (フルパワーコンタクト)
・マスタータフネス (鉄壁)
・マスタースピード (加速)
・投擲
・剣術LV5 (ブレイジングロード)
・身体能力極強化
・全属性耐性LV5
・見切り
・インファイトLV5
・指揮官
・闘争心LV5
・限界突破
・気力限界突破
・コンボ+1
・ダッシュ
・完全病気耐性
経験点27200点 ショップポイント17400 スキルポイント5
武器熟練度
小剣 370 剣 450 槍 35
こんな感じになった、うむ、中々見れるステータスになったじゃないか。
いや、まだまだ………………と言いたいところだが、もう十分だよな。
よくやったよ、俺は、レベルカンストしたもん。
あ! ユニークスキルがハイパーエースになってる。凄いぞこれは。
「ハイパーエース」はあらゆる面で有効になる事柄があるのだ。正にラストバトル手前で習得するような代物だ。
おまけに「鉄壁」と「加速」のアクティブスキルまで習得できた。
「鉄壁」は被ダメージ80%カットの守りの雄。
「加速」は移動力がプラス2される、ダッシュのスキルと組み合わせると有効だな。
こんなところかな、ふう~やれやれ、これでようやく就寝に付ける。
おやすみなさい。俺。
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