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第一章
捨てる神あれば2
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見たこともない化け物が暴れ回り、人の兵器は化け物に対して何の効果もなかった。
苦肉の策を放った国もあるのだがそれでもモンスターは倒せず汚染された地域となってしまったところもある。
覚醒者たちが倒して解放した地域も多いのであるが一部の上級モンスターはある程度暴れたあと姿を消してしまったのである。
どこを探してもモンスターの姿は見つからず、出てきたゲートは消えていた。
そのために一部の研究者によるとそうしたモンスターは破壊に飽きてゲートに帰ってしまったのだと言われている。
飽きた時でなくても何かの要因などがあればモンスター側からゲートを閉じられるのではないかというのが最近の研究であった。
今回圭がヘルカトに放り込まれたゲートは重恭の通報を受けて覚醒者たちが到着した時にはもうなかったのである。
圭が投げ込まれたゲートが消えてしまったことにそうしたことが関係しているかもしれないと覚醒者協会は考えていた。
「ゲートを取ったお写真が残っていたのでゲートの存在は疑いませんがなぜ閉じてしまったのか……」
ふと圭はモンスターに潰されたヘルカトのことを思い出した。
モンスター側の都合でゲートが閉じたのではなく、あのゲートはヘルカトが開いたものでヘルカトが死んだから閉じたのではないかと思った。
「あの、そもそも俺はどうしてここに?」
それよりも疑問に思うことがある。
どうやって圭のことを見つけて助けてくれたのかを尋ねた。
「あ、そうですね。そちらについてもお話ししておきましょう」
圭を見つけてくれたのは連絡を受けて駆けつけた覚醒者ではなかった。
ゲートがなくなっていたのだから当然のことである。
圭がゲートを見つけてヘルカトに襲われていた時、塔の上階では覚醒者たちによる攻略が行われていた。
「14階でアメリカのブレイブギルドと日本のヴァルキリーギルドが合同で攻略に当たっていました」
どちらも大きなギルドで圭も名前を聞いたことがあるような大型ギルドである。
「じゃあつまり……」
「そうです。ヴァルキリーギルドの覚醒者がたまたま圭さんを見つけたのです」
攻略中に地面に倒れる怪しい人を見つけた。
それが圭であり、ポケットにあったサイフから身分証を見つけてそのまま日本のギルドであるヴァルキリーギルドが連れてきてくれたのであった。
「そうなんですか……」
運が良かったとでもいうべきか。
あと少しでも発見が遅れていたら助からなかったかもしれないと言われて圭はヴァルキリーギルドに感謝する。
「ゲートの中で何があったのかお話しいただけますか?」
「分かりました」
圭は起きた出来事を話した。
ゲートを見つけて、いきなりそこからヘルカトが出てきた。
ヘルカトにゲートの中に投げ込まれて何とか無事だったのだけどヘルカトが追いかけてきて殺されかけた。
絶体絶命の状況で巨大モンスターが降ってきてヘルカトが押し潰されてしまった。
降ってきたモンスターもヘルカトも死んでしまったために助かったのだと圭は説明した。
正確には降ってきたジャイアントトロールは死んでいたと思うのだけどいつ死んだのかもわからないので落ちてきて死んだというような説明になってしまった。
そして圭は助けを求めて歩き始めたがその途中で力尽きてしまったと正直に話した。
魔石を勝手に取り出したことにだけはなんとなく後ろめたい気持ちになったので触れなかった。
圭の説明で分からないことがあれば伊丹が質問をし、伊丹ではなく男性の方がメモを取る。
「大変でしたね。こうなるとゲートがそのヘルカトに起因するものである可能性が高いですね」
「俺もそう思います」
「消えたのもヘルカトが死んでしまったからかもしれませんね」
伊丹の言葉に圭は同意する。
ほぼ間違いなくそうであろうと思う。
(……そういえば真実の目で人は見られるのか?)
ふと疑問が頭をよぎった。
「ご協力ありがとうございます。今回につきまして塔内で起きた事件ですので治療費などはこちらの覚醒者協会で支払わせてにいただきます。書類は後日お持ちいたします」
「あっ、そうなんですか。ありがとうございます」
「ではお体に気をつけて、ごゆっくりお休みください。もしPTSDなど精神的な問題がありましたらそれもこちらでフォローいたしますのでいつでもご連絡ください」
「わ、分かりました」
伊丹と男性職員は病室を出ていった。
「……やっぱ見えてないんだよな」
『伊丹薫
レベル373
総合ランクC
筋力D(無才)
体力D(一般)
速度C(一般)
魔力C(一般)
幸運D(無才)
スキル:シャドウムーブ
才能:闇を見る目』
「レベル373ってなんだよ……」
圭の目の前に見えているウィンドウ。
気になってジャイアントトロールの魔石を見た時のように伊丹のことも見てみた。
すると伊丹の能力値のようなものが見えたのである。
圭にはハッキリと見えているが伊丹や横にいた男性職員にこのウィンドウは見えていないようだ。
総合ランクがいわゆる広く一般的に知られている覚醒者のランクと同じようなものだろうと圭は思った。
筋力や体力などのステータスがあることに圭は驚いたがそれよりももっと謎のことがあった。
「無才、とか一般ってなんだ……?」
一般は分からないが無才は字面からして才能が無いということだろうか。
ランクがBの人で才能がないなら圭なんてゴミみたいなものだ。
仮に無才が才能なしだとして一般が何を指すものなのかも分からない。
DとかCもどれぐらい凄いのか分からないけどそれぐらいが一般的ってことなのだろうか。
「うーん……分からん!」
考えても分からないことを考えても無駄である。
圭は手足を投げ出してベッドに横になる。
苦肉の策を放った国もあるのだがそれでもモンスターは倒せず汚染された地域となってしまったところもある。
覚醒者たちが倒して解放した地域も多いのであるが一部の上級モンスターはある程度暴れたあと姿を消してしまったのである。
どこを探してもモンスターの姿は見つからず、出てきたゲートは消えていた。
そのために一部の研究者によるとそうしたモンスターは破壊に飽きてゲートに帰ってしまったのだと言われている。
飽きた時でなくても何かの要因などがあればモンスター側からゲートを閉じられるのではないかというのが最近の研究であった。
今回圭がヘルカトに放り込まれたゲートは重恭の通報を受けて覚醒者たちが到着した時にはもうなかったのである。
圭が投げ込まれたゲートが消えてしまったことにそうしたことが関係しているかもしれないと覚醒者協会は考えていた。
「ゲートを取ったお写真が残っていたのでゲートの存在は疑いませんがなぜ閉じてしまったのか……」
ふと圭はモンスターに潰されたヘルカトのことを思い出した。
モンスター側の都合でゲートが閉じたのではなく、あのゲートはヘルカトが開いたものでヘルカトが死んだから閉じたのではないかと思った。
「あの、そもそも俺はどうしてここに?」
それよりも疑問に思うことがある。
どうやって圭のことを見つけて助けてくれたのかを尋ねた。
「あ、そうですね。そちらについてもお話ししておきましょう」
圭を見つけてくれたのは連絡を受けて駆けつけた覚醒者ではなかった。
ゲートがなくなっていたのだから当然のことである。
圭がゲートを見つけてヘルカトに襲われていた時、塔の上階では覚醒者たちによる攻略が行われていた。
「14階でアメリカのブレイブギルドと日本のヴァルキリーギルドが合同で攻略に当たっていました」
どちらも大きなギルドで圭も名前を聞いたことがあるような大型ギルドである。
「じゃあつまり……」
「そうです。ヴァルキリーギルドの覚醒者がたまたま圭さんを見つけたのです」
攻略中に地面に倒れる怪しい人を見つけた。
それが圭であり、ポケットにあったサイフから身分証を見つけてそのまま日本のギルドであるヴァルキリーギルドが連れてきてくれたのであった。
「そうなんですか……」
運が良かったとでもいうべきか。
あと少しでも発見が遅れていたら助からなかったかもしれないと言われて圭はヴァルキリーギルドに感謝する。
「ゲートの中で何があったのかお話しいただけますか?」
「分かりました」
圭は起きた出来事を話した。
ゲートを見つけて、いきなりそこからヘルカトが出てきた。
ヘルカトにゲートの中に投げ込まれて何とか無事だったのだけどヘルカトが追いかけてきて殺されかけた。
絶体絶命の状況で巨大モンスターが降ってきてヘルカトが押し潰されてしまった。
降ってきたモンスターもヘルカトも死んでしまったために助かったのだと圭は説明した。
正確には降ってきたジャイアントトロールは死んでいたと思うのだけどいつ死んだのかもわからないので落ちてきて死んだというような説明になってしまった。
そして圭は助けを求めて歩き始めたがその途中で力尽きてしまったと正直に話した。
魔石を勝手に取り出したことにだけはなんとなく後ろめたい気持ちになったので触れなかった。
圭の説明で分からないことがあれば伊丹が質問をし、伊丹ではなく男性の方がメモを取る。
「大変でしたね。こうなるとゲートがそのヘルカトに起因するものである可能性が高いですね」
「俺もそう思います」
「消えたのもヘルカトが死んでしまったからかもしれませんね」
伊丹の言葉に圭は同意する。
ほぼ間違いなくそうであろうと思う。
(……そういえば真実の目で人は見られるのか?)
ふと疑問が頭をよぎった。
「ご協力ありがとうございます。今回につきまして塔内で起きた事件ですので治療費などはこちらの覚醒者協会で支払わせてにいただきます。書類は後日お持ちいたします」
「あっ、そうなんですか。ありがとうございます」
「ではお体に気をつけて、ごゆっくりお休みください。もしPTSDなど精神的な問題がありましたらそれもこちらでフォローいたしますのでいつでもご連絡ください」
「わ、分かりました」
伊丹と男性職員は病室を出ていった。
「……やっぱ見えてないんだよな」
『伊丹薫
レベル373
総合ランクC
筋力D(無才)
体力D(一般)
速度C(一般)
魔力C(一般)
幸運D(無才)
スキル:シャドウムーブ
才能:闇を見る目』
「レベル373ってなんだよ……」
圭の目の前に見えているウィンドウ。
気になってジャイアントトロールの魔石を見た時のように伊丹のことも見てみた。
すると伊丹の能力値のようなものが見えたのである。
圭にはハッキリと見えているが伊丹や横にいた男性職員にこのウィンドウは見えていないようだ。
総合ランクがいわゆる広く一般的に知られている覚醒者のランクと同じようなものだろうと圭は思った。
筋力や体力などのステータスがあることに圭は驚いたがそれよりももっと謎のことがあった。
「無才、とか一般ってなんだ……?」
一般は分からないが無才は字面からして才能が無いということだろうか。
ランクがBの人で才能がないなら圭なんてゴミみたいなものだ。
仮に無才が才能なしだとして一般が何を指すものなのかも分からない。
DとかCもどれぐらい凄いのか分からないけどそれぐらいが一般的ってことなのだろうか。
「うーん……分からん!」
考えても分からないことを考えても無駄である。
圭は手足を投げ出してベッドに横になる。
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