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第一章
大いなる野望
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「つまりは相手の氏名、5つの能力値、これらを総合した強さのランク、スキル、そして才能というものが見えるんだね? さらに能力値には能力値の潜在能力と思われる等級分けのようなものまであると……」
科学者の夜滝を上手く誤魔化せるはずもなく。
能力が分かるとはどういうことなのかしっかりと詰められて今分かることを全て話すことになった。
口で伝えて分からないことは絵まで描いて説明した。
「今のところの情報をまとめると圭の予想はそんなに外れてもいなさそうだと思う」
総合ランクが覚醒者の等級よりも1つ下なことや能力値の横にある一般とか無才とかいうものがその能力値の潜在能力や伸びやすさのようなものではないかという予想は夜滝も同意してくれた。
スキルはまあいいとして、別にある才能とやらが何なのかは夜滝にも分からなかった。
「今現在RSIでは覚醒者の等級検査をより詳細にするために色々試しているんだ。その中にもいくつかのテストを通して能力を分けようとする試みもあって、分類しようとしている能力値に近い形ではあるねぇ」
夜滝とも話し合った結果、能力値横の潜在能力は才能値と呼んで無才、一般、英雄、伝説、神話の順に高いのではないかということになった。
「このスキルは元々圭にあったのかい?」
「……いや、偶然スキル石を手に入れたんだ」
圭はヘルカトからこの真実の目のスキル石を手に入れて自分が倒れた拍子に割れたことでたまたま自分がこのスキルを手に入れることになった経緯も話した。
「もしかしたらそれは窮奇かもしれないね」
「きゅ、きゅうき?」
あれはヘルカトだった。
取った魔石もヘルカトのものとなっていた。
「モンスターの名前じゃなく、付けられた俗称みたいなものさ。長く居座るボスなんかに特別に名前を付けたりするだろう? そんな感じで付けられたものさ」
ゲートがブレイクした後にゲートから出てきたボスモンスターなどに名前が付けられることがある。
今でも何体かのモンスターは特別な呼称が付けられていてブラックリストという強いモンスターの一覧に載っている。
「あるヘルカトは色んなところに急に現れて暴虐を尽くしてはいつの間にか消えていく。そんな様子から中国の化け物の名前を取って窮奇なんて呼ばれているものがいるんだよ」
「へぇ……」
「圭の話にあるヘルカトも塔の中にいきなり現れて、圭を弄ぼうとした……もしかしたら窮奇と呼ばれている特殊なヘルカトだったのかもしれないね」
スキル石も特殊なボスモンスターなどから発見されることがあると聞く。
そうしたことから考えてもヘルカトは特殊な個体だった可能性は高い。
「謎は深まるばかりだね」
「だけど……スッキリしたよ」
「分からないことが多いっていうのにかい?」
「それはそれとしてさ」
これまで真実の目については隠してきた。
自分が倒したわけでもないヘルカトから取ったスキル石を事故とはいえ勝手に使ってしまった。
スキルとしても世の中には知られていない周りの覚醒者の能力が見えるだなんてもので周りに話していいのか、あるいはどう相談したらいいのかも分からなかった。
知らず知らずのうちに心の中でそれが重荷になっていた。
仕事が見つかったりレベルアップしたりと嬉しい出来事で蓋をしていたけれど心の奥では重たい秘密になっていたのだ。
それをようやく人に打ち明けられた。
さらにはそれについて一緒に考えてくれるし夜滝なら信用できる。
謎は謎として残るけれど心の中にあった重たさはかなりなくなった。
「でも私にもまだ強くなれる可能性があったなんて意外な話だねぇ」
夜滝に関しても魔力に関する才能値は高く、スキルと才能の両方が未覚醒である。
魔法に関してとんでもない人になる可能性が十分にある。
「やっぱりこのことは秘密にすべきだね。圭が有名になりたいなら別だけど」
覚醒者の能力が分かる唯一無二の存在。
世界中の覚醒者が圭に能力を見てほしと思うだろう。
それに世界中の国や組織が圭のことを欲しがるはずである。
圭が望めばお金も稼げるだろうし、何不自由ない生活を送ることもできる。
けれど一歩間違えると圭を巡った戦争や戦いに発展することもありうる。
今だって特殊な能力の覚醒者を引き抜いていがみ合っている国だって存在しているぐらいなのだ。
今だと中国やアメリカは覚醒者の引き抜きにも積極的だし実力行使に出る国が現れて一生監禁なんてこともあり得ない話ではない。
圭自身に身を守る能力がない以上はこの能力が広く知られるのはとても危険なことと見た方がいいと夜滝は考えている。
圭もそのことについては同じ意見である。
謎が多いがこの能力の利用価値は高い。
人類が何十年もかけて一歩ずつ理解を深めてきた覚醒者に関しても飛び抜けて色々なことが分かるとあれば混乱も生じる。
「自分がコントロールできないことで有名になってもね」
「圭が強かったり、強い覚醒者でも雇えるならいいんだけどね」
「そんな能力もお金も……それだ!」
「な、なんだい?」
圭は思わず夜滝の肩を掴んだ。
「強い覚醒者を雇うんだよ!」
「だけどそんな余裕なんて……」
特殊な能力の持ち主だけでなく高い等級の覚醒者も引く手が多い。
ゲート攻略すれば稼げるので自分で覚醒者を集めて会社を起こした人もいるし絶対的な数が足りていない。
雇おうと思えば天文学的な金額が必要になってくるのだ。
「別に最初から強くなくたっていいと思わない?」
「どういうことだい?」
顔が近いと夜滝は圭の話どころじゃない。
「俺には能力が分かる目がある。強い人を育てていけばいい。……もしかしたら最強の覚醒者チームを俺が作れるかもしれない」
強い覚醒者を雇うことなどできない。
なら強くすればいい。
圭には伸びそうな人が分かるのだ。
強くなってしまったら独立することもあるだろうけど育ててもらった方だってきっと恩に感じることもある。
強くなっていく過程でもそれなりに稼げるし上手く取り込むことができれば守ってくれるかもしれない。
なんなら覚醒者を育てる会社や組織を作ってもいいかもしれない。
みんなが圭の能力に気づいた頃には圭の周りには圭が育てた強い覚醒者がいるっていう寸法だ。
「俺が覚醒者を育てる。そうすれば覚醒者が増えて世界は平和になり、俺にはお金も入って、自分の能力を知らない覚醒者も成長出来る。良いことづくめじゃないか!」
「ふむ……まあ悪くはない、のかな?」
ずいぶんとどんぶり勘定な計画だけど悪くはない。
育てる過程で覚醒者のデータも取れるのでより圭の真実の目について分かることもあるかもしれない。
圭が育てた覚醒者が力を持ってくれれば圭に手出しがしにくくなることは間違いない。
独立しないで圭の側に留まってくれれば言うこともない。
「もちろん俺や夜滝ねぇも強くなるよ!」
「えぇ? 私もかい?」
別に夜滝はそんなに強くなることに興味はない。
でも想像した。
強くなって圭を守る自分の姿を。
圭にも才能があって強くなるとしたら自分も強くならねばならないと夜滝は思った。
波瑠にも高い才能があるなら余計に。
「……やるだけやってみるよ」
将来的に圭の足手まといにはなりたくない。
圭が伸びる可能性があるというのなら少しは頑張ってみようと夜滝は小さくため息をついた。
科学者の夜滝を上手く誤魔化せるはずもなく。
能力が分かるとはどういうことなのかしっかりと詰められて今分かることを全て話すことになった。
口で伝えて分からないことは絵まで描いて説明した。
「今のところの情報をまとめると圭の予想はそんなに外れてもいなさそうだと思う」
総合ランクが覚醒者の等級よりも1つ下なことや能力値の横にある一般とか無才とかいうものがその能力値の潜在能力や伸びやすさのようなものではないかという予想は夜滝も同意してくれた。
スキルはまあいいとして、別にある才能とやらが何なのかは夜滝にも分からなかった。
「今現在RSIでは覚醒者の等級検査をより詳細にするために色々試しているんだ。その中にもいくつかのテストを通して能力を分けようとする試みもあって、分類しようとしている能力値に近い形ではあるねぇ」
夜滝とも話し合った結果、能力値横の潜在能力は才能値と呼んで無才、一般、英雄、伝説、神話の順に高いのではないかということになった。
「このスキルは元々圭にあったのかい?」
「……いや、偶然スキル石を手に入れたんだ」
圭はヘルカトからこの真実の目のスキル石を手に入れて自分が倒れた拍子に割れたことでたまたま自分がこのスキルを手に入れることになった経緯も話した。
「もしかしたらそれは窮奇かもしれないね」
「きゅ、きゅうき?」
あれはヘルカトだった。
取った魔石もヘルカトのものとなっていた。
「モンスターの名前じゃなく、付けられた俗称みたいなものさ。長く居座るボスなんかに特別に名前を付けたりするだろう? そんな感じで付けられたものさ」
ゲートがブレイクした後にゲートから出てきたボスモンスターなどに名前が付けられることがある。
今でも何体かのモンスターは特別な呼称が付けられていてブラックリストという強いモンスターの一覧に載っている。
「あるヘルカトは色んなところに急に現れて暴虐を尽くしてはいつの間にか消えていく。そんな様子から中国の化け物の名前を取って窮奇なんて呼ばれているものがいるんだよ」
「へぇ……」
「圭の話にあるヘルカトも塔の中にいきなり現れて、圭を弄ぼうとした……もしかしたら窮奇と呼ばれている特殊なヘルカトだったのかもしれないね」
スキル石も特殊なボスモンスターなどから発見されることがあると聞く。
そうしたことから考えてもヘルカトは特殊な個体だった可能性は高い。
「謎は深まるばかりだね」
「だけど……スッキリしたよ」
「分からないことが多いっていうのにかい?」
「それはそれとしてさ」
これまで真実の目については隠してきた。
自分が倒したわけでもないヘルカトから取ったスキル石を事故とはいえ勝手に使ってしまった。
スキルとしても世の中には知られていない周りの覚醒者の能力が見えるだなんてもので周りに話していいのか、あるいはどう相談したらいいのかも分からなかった。
知らず知らずのうちに心の中でそれが重荷になっていた。
仕事が見つかったりレベルアップしたりと嬉しい出来事で蓋をしていたけれど心の奥では重たい秘密になっていたのだ。
それをようやく人に打ち明けられた。
さらにはそれについて一緒に考えてくれるし夜滝なら信用できる。
謎は謎として残るけれど心の中にあった重たさはかなりなくなった。
「でも私にもまだ強くなれる可能性があったなんて意外な話だねぇ」
夜滝に関しても魔力に関する才能値は高く、スキルと才能の両方が未覚醒である。
魔法に関してとんでもない人になる可能性が十分にある。
「やっぱりこのことは秘密にすべきだね。圭が有名になりたいなら別だけど」
覚醒者の能力が分かる唯一無二の存在。
世界中の覚醒者が圭に能力を見てほしと思うだろう。
それに世界中の国や組織が圭のことを欲しがるはずである。
圭が望めばお金も稼げるだろうし、何不自由ない生活を送ることもできる。
けれど一歩間違えると圭を巡った戦争や戦いに発展することもありうる。
今だって特殊な能力の覚醒者を引き抜いていがみ合っている国だって存在しているぐらいなのだ。
今だと中国やアメリカは覚醒者の引き抜きにも積極的だし実力行使に出る国が現れて一生監禁なんてこともあり得ない話ではない。
圭自身に身を守る能力がない以上はこの能力が広く知られるのはとても危険なことと見た方がいいと夜滝は考えている。
圭もそのことについては同じ意見である。
謎が多いがこの能力の利用価値は高い。
人類が何十年もかけて一歩ずつ理解を深めてきた覚醒者に関しても飛び抜けて色々なことが分かるとあれば混乱も生じる。
「自分がコントロールできないことで有名になってもね」
「圭が強かったり、強い覚醒者でも雇えるならいいんだけどね」
「そんな能力もお金も……それだ!」
「な、なんだい?」
圭は思わず夜滝の肩を掴んだ。
「強い覚醒者を雇うんだよ!」
「だけどそんな余裕なんて……」
特殊な能力の持ち主だけでなく高い等級の覚醒者も引く手が多い。
ゲート攻略すれば稼げるので自分で覚醒者を集めて会社を起こした人もいるし絶対的な数が足りていない。
雇おうと思えば天文学的な金額が必要になってくるのだ。
「別に最初から強くなくたっていいと思わない?」
「どういうことだい?」
顔が近いと夜滝は圭の話どころじゃない。
「俺には能力が分かる目がある。強い人を育てていけばいい。……もしかしたら最強の覚醒者チームを俺が作れるかもしれない」
強い覚醒者を雇うことなどできない。
なら強くすればいい。
圭には伸びそうな人が分かるのだ。
強くなってしまったら独立することもあるだろうけど育ててもらった方だってきっと恩に感じることもある。
強くなっていく過程でもそれなりに稼げるし上手く取り込むことができれば守ってくれるかもしれない。
なんなら覚醒者を育てる会社や組織を作ってもいいかもしれない。
みんなが圭の能力に気づいた頃には圭の周りには圭が育てた強い覚醒者がいるっていう寸法だ。
「俺が覚醒者を育てる。そうすれば覚醒者が増えて世界は平和になり、俺にはお金も入って、自分の能力を知らない覚醒者も成長出来る。良いことづくめじゃないか!」
「ふむ……まあ悪くはない、のかな?」
ずいぶんとどんぶり勘定な計画だけど悪くはない。
育てる過程で覚醒者のデータも取れるのでより圭の真実の目について分かることもあるかもしれない。
圭が育てた覚醒者が力を持ってくれれば圭に手出しがしにくくなることは間違いない。
独立しないで圭の側に留まってくれれば言うこともない。
「もちろん俺や夜滝ねぇも強くなるよ!」
「えぇ? 私もかい?」
別に夜滝はそんなに強くなることに興味はない。
でも想像した。
強くなって圭を守る自分の姿を。
圭にも才能があって強くなるとしたら自分も強くならねばならないと夜滝は思った。
波瑠にも高い才能があるなら余計に。
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