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第六章
血の争い、偽の女神の平穏8
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「そんなの知らないわよ」
「はあ?」
「だって倒すのは私じゃなくてあなたたち。あなたたちが倒せるかどうかなんて私には分からないわ」
「まあ私も力を貸してあげるし協力もするわ。是非ともあのクソ女神を倒してほしいものね」
「口悪いなぁ……」
しかし偽の女神に対して敵意を抱いていることは間違いなさそう。
「とりあえず薫君に渡すけど変なことするなよ?」
「何が変なことなのか知らないけど」
「……まあいい。薫君、渡すよ」
「はい……」
薫の頭の中では女神の声が聞こえていた。
圭が心配してくれていることも十分に分かっていた。
圭が女神像を薫に渡すと女神の声が聞こえなくなる。
薫は女神と何かを話しているようだ。
「何を話してたんだ?」
「あの女神像を触ると女神の声が聞こえてな。薫に自分を渡せって言うから何をするんだって……」
みんなに状況を説明していると女神像を持った薫の体が光り出した。
「髪が……」
薫の髪が伸びていく。
気づけば薫に抱えていたはずの女神像が無くなっている。
「か、薫?」
光が収まってみると薫の長くなった髪は真っ白になっていた。
薫は動かず、カレンがおそるおそる声をかけて様子を確かめる。
「何よこれ……」
「えっ?」
薫が己の手を見つめてワナワナと震えている。
「この子男の子じゃない!」
振り返った顔は確かに薫だった。
しかしその話し方は薫のものではなく女神のものだと圭は気がついた。
「あんた……女神像か?」
「そうよ。それより男だなんて聞いてないわよ!」
女神は薫のことを男ではなく女だと思っていたようである。
「薫君って言ってただろ?」
薫が女だと一言も言っていないし、圭は薫のことを薫君と呼んでいた。
女だと勘違いしたのは女神の思い込みのせいで非難されるいわれはない。
「…………まあしょうがないわ。他の女神の力も受けてるみたいだし……それに何? 彼のこと……わー!」
「薫君!?」
急に薫が叫び出して驚く。
「それは! ダメです! いいではないか。別に減るもんじゃない。僕の精神が減ります!」
なんだか1人で会話しているような様子の薫に夜滝たちは困惑している。
多分女神が薫の中にいるが薫の意識もあるのだなと圭は分かった。
「あの男のことがす……わーーーー!」
ただ何かの意見の衝突が中であるように見えた。
「それ以上言うと僕の中から出て行ってもらいますよ! 分かった分かった……難儀なものだ」
薫がパチンと指を鳴らす。
すると女神像を守るようにして立っていた翼の生えた騎士が動き始めた。
「さて行きましょう。クソ女神に一発食らわせてやるのよ」
「あっ、おい!」
なんの説明もなく部屋を出ていく薫を追いかける。
「俺たちはどうしたらいいんだよ?」
「私が力貸してあげるからあんたたちは戦えばいいのよ」
なんともシンプルな作戦。
薫は階段を上がって地上に戻る。
「ひどいわね……」
地上に上がってみるとひどい有様だった。
何人もの覚醒者たちが倒れていて、平穏の騎士と戦っているのは一部だけとなっている。
「起きなさい。戦うにはあなたたちの力が必要よ」
薫の手から白い魔力が広がった。
倒れた覚醒者たちを魔力が包み込み、目に見える傷が治っていく。
「なんだ……?」
瀕死の状態だった覚醒者たちも起き上がり、不思議そうに自分の体を見る。
「行きなさい」
薫の命令で翼の騎士が平穏の騎士に向かって切りかかっていく。
「な、なんなんだ!?」
「それは味方です!」
覚醒者たちに動揺が走る。
突然またモンスターが増えたのだから当然だろう。
しかし急に現れた翼の騎士は平穏の騎士と戦い始めたのだからさらに状況も分からないのだ。
少し遅れて地上に出てきた圭が叫ぶように説明すると覚醒者たちは一度顔を見合わせる。
いまいち何が起きているのか分からないけれど翼の騎士が覚醒者たちと敵対する気がないことは理解した。
「さあ、戦いなさい」
薫の両手が真っ白な魔力に包まれ、髪がふわりと舞い上がる。
「これは……」
薫が両手を挙げると魔力が弾け飛んで覚醒者たちの体が一瞬淡く光った。
そして体が軽くなって力が溢れてくるような感覚を覚えた。
『村雨圭
レベル38
総合ランクE(C)
筋力E(C+)(英雄)
体力E(B+)(伝説)
速度E(C)(英雄)
魔力E(C)(一般)
幸運D(B+)(神話)
スキル:真実の目、導く者
才能:類い稀な幸運』
「これで戦えるかしら?」
薫の強化よりもさらに強力な強化効果が与えられたステータスを見て圭は驚く。
能力値的にはB級覚醒者相当になっている。
軽く見てみると圭たちだけでなく他の覚醒者たちも一回りほど強くなっている。
程度の差はあれどこの場にいる全員に一度に強化を施している。
「あの子だけじゃ倒せないわ。早く」
平穏の騎士と戦っている翼の騎士であるが、平穏の騎士に押されていた。
このまま放置しておけば押し切られてしまう。
「それにあなたたちじゃなきゃ倒せないわ」
「なぜ?」
「あれも神に作られたものだから、神に届く才能が必要なの」
神を倒すためには神に届く才能が必要となる。
平穏の騎士は神の使者となるモンスターであってちゃんと倒すためには圭たちのような神に届く才能を持つ者でなければいけないのだ。
「……みんな、いくぞ!」
どの道戦って平穏の騎士を倒すしか圭たちに残された方法はない。
復活した覚醒者たちに混ざって圭たちも平穏の騎士と戦い始めた。
「はあ?」
「だって倒すのは私じゃなくてあなたたち。あなたたちが倒せるかどうかなんて私には分からないわ」
「まあ私も力を貸してあげるし協力もするわ。是非ともあのクソ女神を倒してほしいものね」
「口悪いなぁ……」
しかし偽の女神に対して敵意を抱いていることは間違いなさそう。
「とりあえず薫君に渡すけど変なことするなよ?」
「何が変なことなのか知らないけど」
「……まあいい。薫君、渡すよ」
「はい……」
薫の頭の中では女神の声が聞こえていた。
圭が心配してくれていることも十分に分かっていた。
圭が女神像を薫に渡すと女神の声が聞こえなくなる。
薫は女神と何かを話しているようだ。
「何を話してたんだ?」
「あの女神像を触ると女神の声が聞こえてな。薫に自分を渡せって言うから何をするんだって……」
みんなに状況を説明していると女神像を持った薫の体が光り出した。
「髪が……」
薫の髪が伸びていく。
気づけば薫に抱えていたはずの女神像が無くなっている。
「か、薫?」
光が収まってみると薫の長くなった髪は真っ白になっていた。
薫は動かず、カレンがおそるおそる声をかけて様子を確かめる。
「何よこれ……」
「えっ?」
薫が己の手を見つめてワナワナと震えている。
「この子男の子じゃない!」
振り返った顔は確かに薫だった。
しかしその話し方は薫のものではなく女神のものだと圭は気がついた。
「あんた……女神像か?」
「そうよ。それより男だなんて聞いてないわよ!」
女神は薫のことを男ではなく女だと思っていたようである。
「薫君って言ってただろ?」
薫が女だと一言も言っていないし、圭は薫のことを薫君と呼んでいた。
女だと勘違いしたのは女神の思い込みのせいで非難されるいわれはない。
「…………まあしょうがないわ。他の女神の力も受けてるみたいだし……それに何? 彼のこと……わー!」
「薫君!?」
急に薫が叫び出して驚く。
「それは! ダメです! いいではないか。別に減るもんじゃない。僕の精神が減ります!」
なんだか1人で会話しているような様子の薫に夜滝たちは困惑している。
多分女神が薫の中にいるが薫の意識もあるのだなと圭は分かった。
「あの男のことがす……わーーーー!」
ただ何かの意見の衝突が中であるように見えた。
「それ以上言うと僕の中から出て行ってもらいますよ! 分かった分かった……難儀なものだ」
薫がパチンと指を鳴らす。
すると女神像を守るようにして立っていた翼の生えた騎士が動き始めた。
「さて行きましょう。クソ女神に一発食らわせてやるのよ」
「あっ、おい!」
なんの説明もなく部屋を出ていく薫を追いかける。
「俺たちはどうしたらいいんだよ?」
「私が力貸してあげるからあんたたちは戦えばいいのよ」
なんともシンプルな作戦。
薫は階段を上がって地上に戻る。
「ひどいわね……」
地上に上がってみるとひどい有様だった。
何人もの覚醒者たちが倒れていて、平穏の騎士と戦っているのは一部だけとなっている。
「起きなさい。戦うにはあなたたちの力が必要よ」
薫の手から白い魔力が広がった。
倒れた覚醒者たちを魔力が包み込み、目に見える傷が治っていく。
「なんだ……?」
瀕死の状態だった覚醒者たちも起き上がり、不思議そうに自分の体を見る。
「行きなさい」
薫の命令で翼の騎士が平穏の騎士に向かって切りかかっていく。
「な、なんなんだ!?」
「それは味方です!」
覚醒者たちに動揺が走る。
突然またモンスターが増えたのだから当然だろう。
しかし急に現れた翼の騎士は平穏の騎士と戦い始めたのだからさらに状況も分からないのだ。
少し遅れて地上に出てきた圭が叫ぶように説明すると覚醒者たちは一度顔を見合わせる。
いまいち何が起きているのか分からないけれど翼の騎士が覚醒者たちと敵対する気がないことは理解した。
「さあ、戦いなさい」
薫の両手が真っ白な魔力に包まれ、髪がふわりと舞い上がる。
「これは……」
薫が両手を挙げると魔力が弾け飛んで覚醒者たちの体が一瞬淡く光った。
そして体が軽くなって力が溢れてくるような感覚を覚えた。
『村雨圭
レベル38
総合ランクE(C)
筋力E(C+)(英雄)
体力E(B+)(伝説)
速度E(C)(英雄)
魔力E(C)(一般)
幸運D(B+)(神話)
スキル:真実の目、導く者
才能:類い稀な幸運』
「これで戦えるかしら?」
薫の強化よりもさらに強力な強化効果が与えられたステータスを見て圭は驚く。
能力値的にはB級覚醒者相当になっている。
軽く見てみると圭たちだけでなく他の覚醒者たちも一回りほど強くなっている。
程度の差はあれどこの場にいる全員に一度に強化を施している。
「あの子だけじゃ倒せないわ。早く」
平穏の騎士と戦っている翼の騎士であるが、平穏の騎士に押されていた。
このまま放置しておけば押し切られてしまう。
「それにあなたたちじゃなきゃ倒せないわ」
「なぜ?」
「あれも神に作られたものだから、神に届く才能が必要なの」
神を倒すためには神に届く才能が必要となる。
平穏の騎士は神の使者となるモンスターであってちゃんと倒すためには圭たちのような神に届く才能を持つ者でなければいけないのだ。
「……みんな、いくぞ!」
どの道戦って平穏の騎士を倒すしか圭たちに残された方法はない。
復活した覚醒者たちに混ざって圭たちも平穏の騎士と戦い始めた。
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