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第七章
異世界の賢き魔王4
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「一介の魔物に過ぎなかった俺は努力を重ねて魔王となった。俺が支配する国を持ち、誰もが俺のことを恐れるようになった」
魔王という言葉には圭たちが知っている他にもう一つ意味があった。
圭たちが知っている意味としては悪魔たちの中で強い上位存在の悪魔のことを魔王と呼ぶのだと認識していた。
しかし圭たちとは異なる世界で魔物、つまりはモンスターがいるような世界においては魔王とは魔物の王を指し示すこともある。
ただ普通の魔物として生まれたヤタクロウは必死に生き延び力をつけて人間との戦争も勝ち抜いて己の領土を持つまでに至った。
そしていつしか魔物の王、魔王として呼ばれていたのである。
「だが俺たちの世界はこのくだらないゲームに巻き込まれた。俺は抵抗した。何もせずになどいられなく日々発生するゲートを潰し湧き起こるモンスター共を倒してきた」
ヤタクロウの世界イユサシュドンでも地球と同じことが起きていた。
ゲートが現れモンスターが溢れ出した。
ヤタクロウは自分の国を、そして世界を守るために戦った。
「けれども俺は敗北した。増え続けるモンスターの前に膝を屈するしかなかったのだ。だが最後まで抵抗した功績が認められて俺は世界のカケラを受け取る神となった」
他のものが諦める中でもヤタクロウと配下は諦めなかった。
そのためにゲームを行った神々に気に入られてヤタクロウは神となり、破壊された世界のほんの一部となるカケラを与えられた。
「俺はこのゲームを恨んでいる。だからこのゲームを行うクソみたいな神々を負けさせてほしい」
ゲームを行う神々も一枚岩でないと聞いたこともある。
純粋にゲームを楽しんでいるだけでなく世界を破壊されたことを恨んでいる神も多い。
「負けさせるといわれてもどうしたら……」
「今のゲームのシステムを作ったのは俺だ」
「えっ?」
「正確にはベースとなる考えを提案したのは俺なのだがな。このゲームは元々ゲームと呼べないほどに酷いものだった。ただゲームの舞台に選ばれた世界は蹂躙されていくだけで反撃の可能性もない一方的な虐殺だ」
ヤタクロウの世界はヤタクロウがいたから多少持ち堪えた。
しかし神となってゲームを見ていたヤタクロウは他の世界で行われるゲームを見て吐きそうなほどの気分になっていた。
最後まで耐えて敵を倒せば勝ちという曖昧なルールの中でゲームに参加する神々がこぞって自分の世界から敵を送り込む。
敵を送り込まれた世界はどうすればいいのかも分からないままにただひたすら莫大な敵と戦って踏み潰されていく。
ゲームとも呼べない代物だった。
「そこで俺は提案したのだ。相手に反撃の力や機会を与え、向こうにも勝利をする可能性を生み出せるようなゲームとしての枠組みづくりをな」
ヤタクロウの提案を神々は面白そうだと受け入れた。
一方的な虐殺にも飽きてきたので相手が抵抗できるような隙を与えることに賛成したのである。
ただ露骨に侵略される側に有利にすると神々がシステムを導入することを拒否してしまうかもしれない。
ヤタクロウは他の神と共にゲームとしての盛り上がりや介入の制限や解放を考えてシステムを作り上げた。
「これが今お前たちが行なっているゲームなのだ」
結果的に侵略される側もいくらか反撃できるようなシステムが出来上がった。
「お前らが覚醒者と呼んでいるものたちは神が力を与えたものだ。システムによって神は代償を払ってお前らに力を与えることが可能になった。
調整は大変だった。元々持ちうる才能によって力の与えやすさを変えて不公平を減らしたり神々が納得するバランスを見つけることがな」
「つまり今覚醒者となっている人は神が力を与えたということなんですか?」
「その通りだ。才能の低いものは力が伸びにくい代わりに神が力を与えやすく、才能があるものは力を与えにくくなっている。時には才能のあるものにしか力を与えない世界もあったが……この世界ではひとまず状況を立て直すために才能のないものでも力を与えて安定を図ったようだがな」
才能とは圭の真実の目で見た時に能力値の横に見える無才とか神話とかの才能値のことである。
システムによって神々が人に力を与えることが可能となった。
力を与えやすい云々というのもおそらくレベルのことだろうと思った。
才能が低い人ほどレベルアップに必要な力が少なくすぐにレベルを上げられる代わりに能力値の伸びが鈍くてレベルをかなり上げないといけない。
逆に才能がある人はレベルアップに必要な力も多く必要な代わりにレベルアップで伸びていく力も大きいのである。
なんとなくだがこれまで真実の目で見てきたステータスというものの仕組みが分かってきたと圭は感じた。
「お前たちのような神に届く才能の持ち主に力を与えるのには非常に大きな代償を必要とする。ひとまず才能のないものの力を伸ばしてどうにかするというのも理解はできるが……その分色々問題もあるようだな」
この世界において神々は最初に才能のないものに力を与えた。
なぜなら力を伸ばしやすかったから。
最初に多くのゲートが出現してモンスターが暴れ回った時にどうにかする方法として多くの覚醒者を誕生させることで対応したのである。
だから今でも才能値が低い覚醒者が多くいるのだ。
ーーー
後書き
こちらの作品本日で投稿1周年を迎えました!
ここまで続けてくることができたのは読んで応援してくださる皆様のおかげです!
星4桁も達成しましたしこちらの小説ものんびりと書き続けていきたいと思います。
これからも応援よろしくお願いします!
よければ星なんかくだされば嬉しいです!!!
いつもありがとうございます!
魔王という言葉には圭たちが知っている他にもう一つ意味があった。
圭たちが知っている意味としては悪魔たちの中で強い上位存在の悪魔のことを魔王と呼ぶのだと認識していた。
しかし圭たちとは異なる世界で魔物、つまりはモンスターがいるような世界においては魔王とは魔物の王を指し示すこともある。
ただ普通の魔物として生まれたヤタクロウは必死に生き延び力をつけて人間との戦争も勝ち抜いて己の領土を持つまでに至った。
そしていつしか魔物の王、魔王として呼ばれていたのである。
「だが俺たちの世界はこのくだらないゲームに巻き込まれた。俺は抵抗した。何もせずになどいられなく日々発生するゲートを潰し湧き起こるモンスター共を倒してきた」
ヤタクロウの世界イユサシュドンでも地球と同じことが起きていた。
ゲートが現れモンスターが溢れ出した。
ヤタクロウは自分の国を、そして世界を守るために戦った。
「けれども俺は敗北した。増え続けるモンスターの前に膝を屈するしかなかったのだ。だが最後まで抵抗した功績が認められて俺は世界のカケラを受け取る神となった」
他のものが諦める中でもヤタクロウと配下は諦めなかった。
そのためにゲームを行った神々に気に入られてヤタクロウは神となり、破壊された世界のほんの一部となるカケラを与えられた。
「俺はこのゲームを恨んでいる。だからこのゲームを行うクソみたいな神々を負けさせてほしい」
ゲームを行う神々も一枚岩でないと聞いたこともある。
純粋にゲームを楽しんでいるだけでなく世界を破壊されたことを恨んでいる神も多い。
「負けさせるといわれてもどうしたら……」
「今のゲームのシステムを作ったのは俺だ」
「えっ?」
「正確にはベースとなる考えを提案したのは俺なのだがな。このゲームは元々ゲームと呼べないほどに酷いものだった。ただゲームの舞台に選ばれた世界は蹂躙されていくだけで反撃の可能性もない一方的な虐殺だ」
ヤタクロウの世界はヤタクロウがいたから多少持ち堪えた。
しかし神となってゲームを見ていたヤタクロウは他の世界で行われるゲームを見て吐きそうなほどの気分になっていた。
最後まで耐えて敵を倒せば勝ちという曖昧なルールの中でゲームに参加する神々がこぞって自分の世界から敵を送り込む。
敵を送り込まれた世界はどうすればいいのかも分からないままにただひたすら莫大な敵と戦って踏み潰されていく。
ゲームとも呼べない代物だった。
「そこで俺は提案したのだ。相手に反撃の力や機会を与え、向こうにも勝利をする可能性を生み出せるようなゲームとしての枠組みづくりをな」
ヤタクロウの提案を神々は面白そうだと受け入れた。
一方的な虐殺にも飽きてきたので相手が抵抗できるような隙を与えることに賛成したのである。
ただ露骨に侵略される側に有利にすると神々がシステムを導入することを拒否してしまうかもしれない。
ヤタクロウは他の神と共にゲームとしての盛り上がりや介入の制限や解放を考えてシステムを作り上げた。
「これが今お前たちが行なっているゲームなのだ」
結果的に侵略される側もいくらか反撃できるようなシステムが出来上がった。
「お前らが覚醒者と呼んでいるものたちは神が力を与えたものだ。システムによって神は代償を払ってお前らに力を与えることが可能になった。
調整は大変だった。元々持ちうる才能によって力の与えやすさを変えて不公平を減らしたり神々が納得するバランスを見つけることがな」
「つまり今覚醒者となっている人は神が力を与えたということなんですか?」
「その通りだ。才能の低いものは力が伸びにくい代わりに神が力を与えやすく、才能があるものは力を与えにくくなっている。時には才能のあるものにしか力を与えない世界もあったが……この世界ではひとまず状況を立て直すために才能のないものでも力を与えて安定を図ったようだがな」
才能とは圭の真実の目で見た時に能力値の横に見える無才とか神話とかの才能値のことである。
システムによって神々が人に力を与えることが可能となった。
力を与えやすい云々というのもおそらくレベルのことだろうと思った。
才能が低い人ほどレベルアップに必要な力が少なくすぐにレベルを上げられる代わりに能力値の伸びが鈍くてレベルをかなり上げないといけない。
逆に才能がある人はレベルアップに必要な力も多く必要な代わりにレベルアップで伸びていく力も大きいのである。
なんとなくだがこれまで真実の目で見てきたステータスというものの仕組みが分かってきたと圭は感じた。
「お前たちのような神に届く才能の持ち主に力を与えるのには非常に大きな代償を必要とする。ひとまず才能のないものの力を伸ばしてどうにかするというのも理解はできるが……その分色々問題もあるようだな」
この世界において神々は最初に才能のないものに力を与えた。
なぜなら力を伸ばしやすかったから。
最初に多くのゲートが出現してモンスターが暴れ回った時にどうにかする方法として多くの覚醒者を誕生させることで対応したのである。
だから今でも才能値が低い覚醒者が多くいるのだ。
ーーー
後書き
こちらの作品本日で投稿1周年を迎えました!
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