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第七章
圧倒的な悪魔的力
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ヤタクロウの助けもあってキリルたち悪魔教を倒した圭たちは真っ直ぐにエントランスまで走り、下の階へと降りていった。
[ユファ!]
[ダンテ!]
「あれ、ダンテだ!」
「えっ? ここ……5階だよな?」
七階の空島、六階の海に囲まれた孤島を抜けて五階まで降りてきた。
エントランスのすぐ横にいたダンテが降りてきた圭たちに気がついた。
ユファが笑顔を浮かべてダンテに抱きついて頬にキスをする。
それだけでも絵になるのは美男美女の良いところだ。
ただ圭たちは困惑していた。
「四階までしか行けない……んじゃなかったのか?」
ダンテと別れたのは四階だった。
攻略したことがあるのが三階まででダンテは四階より上に上がることができなかったからだ。
なのにどうしてダンテが四階にいるのだろうか。
「暇だったからな。出来るだけ近づいておきたくて四階をクリアした」
四階でただ待っているだけというのも暇である。
少しでも上の階で待っている方が圭たちのためになるだろうとダンテは待っている間に四階を攻略してしまっていた。
ダンテほどの力があれば一人であろうと塔の低層階の攻略は難しくない。
五階も攻略したかったのだけど五階はいわゆるボス討伐が必要となる。
ボスは倒されてから1日経たないと復活しないのでよほどタイミングが良くないと個人で勝手に攻略することができない。
だから五階で待っていたのだ。
五階はボス攻略階で他にモンスターもいない。
そのために人もほとんどいないので待っているのにもちょうどよかった。
「ともかくダンテと再会できたなら一安心……」
[いたぞ!]
とりあえず安全なところなところまで来れた。
ホッと胸を撫で下ろした圭の後ろから怒声が響いてきた。
「追いついてきたのか」
見るとウィルソンたち悪魔教がエントランスから出てきているところだった。
ウィルソンは怒りで血走った目で圭たちのことを睨みつけている。
[もう逃さねえぞ! ぶっ殺してしまえ!]
圭には何を言っているのか分からないけれどあまりいい言葉ではなさそうだということは分かる。
「圭、ここまでありがとうな」
ダンテはユファの頭をポンと撫でると前に出る。
[また新たな仲間か……あ、あいつは!?]
「ここからは俺に任せておけ」
ウィルソンはダンテを見て驚いたように目を見開いた。
そして怒りで赤くなっていた顔が一気に青くなる。
[おい、何してる! 早くあいつらを倒すぞ!]
もう一人のB級覚醒者の男はウィルソンと違って何も分かっていない。
[ま、待て……]
[そこを退け! 俺はイケメンが嫌いなんだよ!]
B級覚醒者の男がダンテに切りかかった。
[そうか。俺は……]
ダンテの姿が一瞬見えなくなった。
[俺の仲間に手を出す奴が嫌いだ]
[なっ……ぐわああああっ!]
ダンテの姿がB級覚醒者の男の後ろに現れ、男の両腕が切り落とされて地面に落ちた。
何が起きたのか圭には分からなかった。
ダンテが何かしたのだろう。
それぐらいであった。
気づけばダンテの右手には魔力で作られた黒い剣が握られていて、それもいつ出したものなのかわからない。
[うるさいな]
ダンテは振り返りざまに黒い剣を振ってB級覚醒者の男の首をはね飛ばした。
あまりにもあっけない決着。
ここまで全く怖気付くこともなかった悪魔教の男たちの顔に初めて恐怖の色が見えた。
[友と妹分を休ませねばならない。さっさと終わらせるぞ]
[ダンテやっちゃえー!]
一方的だった。
ウィルソンはダンテの初撃をなんとか防いだのだが、勝てないと判断してそのままエントランスを抜けて上の階に逃げようとしたところ後ろから心臓を一突きにされた。
他の悪魔教の男たちはより等級が低い。
一番等級の高かったウィルソンやもう一人もなす術なかったのに戦えるはずがない。
「騒ぎになると厄介だからな」
無惨に殺された男たちは最後ダンテの黒い炎によって燃やされて跡形も残らなくなってしまった。
死体も消しておけば騒ぎになる可能性を減らすことができる。
「あとは塔から出よう。最後も頼むぞ」
「……ああ、分かったよ」
改めてダンテがルシファーの寵愛を受けるA級覚醒者だということを思い知った。
圭たちは早足で塔を降りていき、一階までやってきた。
「それじゃあ俺たちは隠れているから」
ダンテとユファは闇を操るルシファーの能力を活かして圭の影に溶け込んで姿を隠した。
入る時はバレなかった。
出る時もおそらくバレないだろうとは思いながらもやはりバレることを考えてドキドキとしてしまう。
日本ゲートから出てきた圭たちは覚醒者証を出して確認を受ける。
覚醒者証の顔写真と実際の顔を比べ、入った時と人数や様子の変化がないかを見られる。
「ご無事に戻られて何よりです。お疲れ様でした」
じっと顔を見られた時にはバレたか、なんて思ったのだけど確認を担当する保安員の覚醒者はニッコリと笑うと圭に覚醒者証を返した。
そそくさとゲートの前から移動して車の影でダンテとユファが影から出てくる。
「上手くいったな。助かったよ、圭」
「上手く助けられてよかったです」
「…………」
「ユファ? どうした?」
密入国の手伝いをしてしまった。
完全に悪いことをしているのだけど今回は不可抗力でもある。
ダンテならば無理矢理暴れてユファを助け出せるだろうけどその過程でどれほどの犠牲が出るかわからない。
ダンテ自身も無事では済まないだろうし、みんなの安全のためにも必要なことだった。
ここでダンテたちと御別れと思っていたらどうにもユファの顔色が悪い。
[大丈夫か?]
[もう限界……]
[なに? それは……]
ダンテがユファに不調の原因を尋ねるとユファのお腹が盛大に鳴った。
[魔力もないし……お腹空いた]
逃げるために散々魔力を使った。
突発的に逃げたので食糧なんて持たずに塔の中に入った。
ここまでなんとか耐えてきたけれど圭の影に隠れるのに魔力を使い果たしてユファにも限界が来ていたのである。
ひとまず空腹で倒れてしまいそうになっていた。
「……圭、もう一つ頼みがある。俺はお金がない」
「………………分かったよ」
「借りが増えていくな。そのうちちゃんと返す」
[なんでもいいから早く……お腹空いて倒れそう]
「なんか食べに行こうか」
いまいち締まらないな。
そんな風に思いながら圭たちはユファ成功のお祝いとして焼肉を食べにいったのだった。
[ユファ!]
[ダンテ!]
「あれ、ダンテだ!」
「えっ? ここ……5階だよな?」
七階の空島、六階の海に囲まれた孤島を抜けて五階まで降りてきた。
エントランスのすぐ横にいたダンテが降りてきた圭たちに気がついた。
ユファが笑顔を浮かべてダンテに抱きついて頬にキスをする。
それだけでも絵になるのは美男美女の良いところだ。
ただ圭たちは困惑していた。
「四階までしか行けない……んじゃなかったのか?」
ダンテと別れたのは四階だった。
攻略したことがあるのが三階まででダンテは四階より上に上がることができなかったからだ。
なのにどうしてダンテが四階にいるのだろうか。
「暇だったからな。出来るだけ近づいておきたくて四階をクリアした」
四階でただ待っているだけというのも暇である。
少しでも上の階で待っている方が圭たちのためになるだろうとダンテは待っている間に四階を攻略してしまっていた。
ダンテほどの力があれば一人であろうと塔の低層階の攻略は難しくない。
五階も攻略したかったのだけど五階はいわゆるボス討伐が必要となる。
ボスは倒されてから1日経たないと復活しないのでよほどタイミングが良くないと個人で勝手に攻略することができない。
だから五階で待っていたのだ。
五階はボス攻略階で他にモンスターもいない。
そのために人もほとんどいないので待っているのにもちょうどよかった。
「ともかくダンテと再会できたなら一安心……」
[いたぞ!]
とりあえず安全なところなところまで来れた。
ホッと胸を撫で下ろした圭の後ろから怒声が響いてきた。
「追いついてきたのか」
見るとウィルソンたち悪魔教がエントランスから出てきているところだった。
ウィルソンは怒りで血走った目で圭たちのことを睨みつけている。
[もう逃さねえぞ! ぶっ殺してしまえ!]
圭には何を言っているのか分からないけれどあまりいい言葉ではなさそうだということは分かる。
「圭、ここまでありがとうな」
ダンテはユファの頭をポンと撫でると前に出る。
[また新たな仲間か……あ、あいつは!?]
「ここからは俺に任せておけ」
ウィルソンはダンテを見て驚いたように目を見開いた。
そして怒りで赤くなっていた顔が一気に青くなる。
[おい、何してる! 早くあいつらを倒すぞ!]
もう一人のB級覚醒者の男はウィルソンと違って何も分かっていない。
[ま、待て……]
[そこを退け! 俺はイケメンが嫌いなんだよ!]
B級覚醒者の男がダンテに切りかかった。
[そうか。俺は……]
ダンテの姿が一瞬見えなくなった。
[俺の仲間に手を出す奴が嫌いだ]
[なっ……ぐわああああっ!]
ダンテの姿がB級覚醒者の男の後ろに現れ、男の両腕が切り落とされて地面に落ちた。
何が起きたのか圭には分からなかった。
ダンテが何かしたのだろう。
それぐらいであった。
気づけばダンテの右手には魔力で作られた黒い剣が握られていて、それもいつ出したものなのかわからない。
[うるさいな]
ダンテは振り返りざまに黒い剣を振ってB級覚醒者の男の首をはね飛ばした。
あまりにもあっけない決着。
ここまで全く怖気付くこともなかった悪魔教の男たちの顔に初めて恐怖の色が見えた。
[友と妹分を休ませねばならない。さっさと終わらせるぞ]
[ダンテやっちゃえー!]
一方的だった。
ウィルソンはダンテの初撃をなんとか防いだのだが、勝てないと判断してそのままエントランスを抜けて上の階に逃げようとしたところ後ろから心臓を一突きにされた。
他の悪魔教の男たちはより等級が低い。
一番等級の高かったウィルソンやもう一人もなす術なかったのに戦えるはずがない。
「騒ぎになると厄介だからな」
無惨に殺された男たちは最後ダンテの黒い炎によって燃やされて跡形も残らなくなってしまった。
死体も消しておけば騒ぎになる可能性を減らすことができる。
「あとは塔から出よう。最後も頼むぞ」
「……ああ、分かったよ」
改めてダンテがルシファーの寵愛を受けるA級覚醒者だということを思い知った。
圭たちは早足で塔を降りていき、一階までやってきた。
「それじゃあ俺たちは隠れているから」
ダンテとユファは闇を操るルシファーの能力を活かして圭の影に溶け込んで姿を隠した。
入る時はバレなかった。
出る時もおそらくバレないだろうとは思いながらもやはりバレることを考えてドキドキとしてしまう。
日本ゲートから出てきた圭たちは覚醒者証を出して確認を受ける。
覚醒者証の顔写真と実際の顔を比べ、入った時と人数や様子の変化がないかを見られる。
「ご無事に戻られて何よりです。お疲れ様でした」
じっと顔を見られた時にはバレたか、なんて思ったのだけど確認を担当する保安員の覚醒者はニッコリと笑うと圭に覚醒者証を返した。
そそくさとゲートの前から移動して車の影でダンテとユファが影から出てくる。
「上手くいったな。助かったよ、圭」
「上手く助けられてよかったです」
「…………」
「ユファ? どうした?」
密入国の手伝いをしてしまった。
完全に悪いことをしているのだけど今回は不可抗力でもある。
ダンテならば無理矢理暴れてユファを助け出せるだろうけどその過程でどれほどの犠牲が出るかわからない。
ダンテ自身も無事では済まないだろうし、みんなの安全のためにも必要なことだった。
ここでダンテたちと御別れと思っていたらどうにもユファの顔色が悪い。
[大丈夫か?]
[もう限界……]
[なに? それは……]
ダンテがユファに不調の原因を尋ねるとユファのお腹が盛大に鳴った。
[魔力もないし……お腹空いた]
逃げるために散々魔力を使った。
突発的に逃げたので食糧なんて持たずに塔の中に入った。
ここまでなんとか耐えてきたけれど圭の影に隠れるのに魔力を使い果たしてユファにも限界が来ていたのである。
ひとまず空腹で倒れてしまいそうになっていた。
「……圭、もう一つ頼みがある。俺はお金がない」
「………………分かったよ」
「借りが増えていくな。そのうちちゃんと返す」
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