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第九章
憤怒の悪魔4
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「ル、ルシファー!?」
圭の後ろにルシファーが立っていた。
人形ではなく、本体のルシファーであった。
人形でも綺麗な人の容姿をしていたのに本体だとさらに美人である。
「怒りも悲しみも全て傲慢さが飲み込む。何かと反発してきたが……このような機会があるとはな。私が来たからにはもう安心だ。サタン……お主との因縁終わらせてやろうか」
ルシファーはニヤリと笑うと一度圭の肩に手を置いた。
そしてルシファー人形に触れると失われていた足が元に戻った。
「ふっふ……見ておれ。私の力を見たらお主もきっと契約したくなる」
「まだ……諦めてないのか」
「当然だ」
シャリンと魂の契約まで結んだのにルシファーは圭のことを使徒にすることを諦めていなかった。
「無理強いはしない。でも手に入れたいものを早々と諦めては名がすたるからな」
圭にウインクするとルシファーは走り出した。
「まだ生まれたばかりの小娘が!」
シャリンはサタンから激しい怒りを感じていた。
自分の方が純粋なパワーがあるのにサタンの方が攻撃が重たくて押されてしまうとシャリンは攻撃をガードしながら内心で危機を感じていた。
圭に敵意を向け、圭の邪魔をするサタンを許せないとサタンと戦い始めたけれど少し失敗だったかもしれないなんて思った。
「でも、負けない!」
諦めて圭とお別れするなんて嫌だし負けるのは気にさわると反撃を繰り出す。
「ふん! ただ振り回すだけの攻撃など通じるわけがないだろう!」
「うっ!」
シャリンの拳は空を切り、サタンの膝がシャリンの腹に入る。
「そろそろ終わりにしてやろう。お前がもっと経験を積めば分からなかったかもな」
サタンもシャリンの強さは感じていた。
今ある差もシャリンがもう少し経験を積めばあっという間に埋まってしまう。
むしろ今この戦いの中でもシャリンは成長している。
自分との戦いを糧にされるというのは面白さもあるけれどまたそれに苛立ちも覚える。
放っておくと強大な存在になってしまう。
それが敵対しないのなら無視してもいいけれど、今こうして敵対している以上将来に渡って敵対してしまう可能性が高い。
ここで潰しておく必要があるとサタンは考えた。
「終わりだ…………な、に?」
頭をぐちゃぐちゃにすればいかに悪魔といえど死ぬ。
シャリンに向かって拳を突き出したサタンはいつまで経っても攻撃がシャリンに到達しないことに大きな違和感を覚えた。
腕は伸ばされている。
シャリンはノーガードであり、なのになぜ攻撃が届かないのか。
サタンがほんのわずかにシャリンから視線を動かして自分の拳を見て攻撃が届かない理由を理解した。
「なに!?」
拳がなかった。
腕の半ばから先が消えていてシャリンに攻撃が届いていなかったのである。
「やはりダメであったか」
「…………貴様、いつからそこにいた!」
なぜ手が消えたのかサタンは一瞬の間に思考を巡らせた。
シャリンがこれまで見せなかったような反撃を見せたのか、あるいは知らない能力でも覚醒したのかと考えた。
しかし後ろから聞こえてきた声にサタンは嫌な予感を覚えながらも自分の手が消えた理由を察した。
「ルシファー! 貴様……なぜそこにいる!」
「シャリンが放つ魔力が大きくて隠れるのは容易かったな」
サタンの後ろにルシファーが立っていた。
うっすらと笑みを浮かべたルシファーはサタンの手を持っていた。
ルシファーはサタンの手をそのまま地面に落とすと足でグシャリと踏み潰した。
「この小娘……貴様が送り込んだのか!」
「いいや、違うぞ」
「ならばなぜこんなところに出てきている!」
「私が送り込んだのではないがシャリンは知らぬ仲ではないからな」
「お姉様……」
「お姉様だと!?」
ルシファーがお姉様などと呼ばれていることにサタンは驚きを隠せない。
「お主がちょっと門を使わせてくれればそれでよかったのだ。それなのに首を突っ込んでくるから……城で大人しくしておればよかったものを」
「門だと?」
サタンはルシファーの後ろに見える門に視線をやった。
力の衝撃も大きく魔法まで飛び交っていたのに門は無事だった。
大きな城すら消し飛んでいるのに門だけは何事もないかのようにそのまま立っていた。
「まあなんでもよい。私としては今お前がこうして弱っていることの方が重要だ」
「な……」
「お前がここで死ねば全ての問題は解決する」
「ふ、ふざけるなよ!」
「ふざけてなどおらぬ」
「がああああっ!」
ルシファーは笑顔のままサタンの残りの腕を切り落とした。
「ここで因縁を終わらせてみようか?」
「ルシファー!」
「なりふり構っていられんか」
怒り顔で赤くなっていたサタンの皮膚が本当に赤いものに変わっていく。
サタンの体が膨張し、来ていたスーツが裂けていく。
頭にツノが伸びてサタンはルシファーを見下ろすほどの大きな悪魔となった。
そしていつの間にか切られた腕も元のように生えてきていた。
「シャリン、やるぞ。こやつを倒せば圭が喜ぶ」
「圭が? なら、やる!」
「ルシファー! 殺してやる!」
「うわっ!?」
サタンが赤黒い魔力をまとった拳を振り下ろした。
すると地面が大きく陥没して強い衝撃が周りに広がった。
圭の後ろにルシファーが立っていた。
人形ではなく、本体のルシファーであった。
人形でも綺麗な人の容姿をしていたのに本体だとさらに美人である。
「怒りも悲しみも全て傲慢さが飲み込む。何かと反発してきたが……このような機会があるとはな。私が来たからにはもう安心だ。サタン……お主との因縁終わらせてやろうか」
ルシファーはニヤリと笑うと一度圭の肩に手を置いた。
そしてルシファー人形に触れると失われていた足が元に戻った。
「ふっふ……見ておれ。私の力を見たらお主もきっと契約したくなる」
「まだ……諦めてないのか」
「当然だ」
シャリンと魂の契約まで結んだのにルシファーは圭のことを使徒にすることを諦めていなかった。
「無理強いはしない。でも手に入れたいものを早々と諦めては名がすたるからな」
圭にウインクするとルシファーは走り出した。
「まだ生まれたばかりの小娘が!」
シャリンはサタンから激しい怒りを感じていた。
自分の方が純粋なパワーがあるのにサタンの方が攻撃が重たくて押されてしまうとシャリンは攻撃をガードしながら内心で危機を感じていた。
圭に敵意を向け、圭の邪魔をするサタンを許せないとサタンと戦い始めたけれど少し失敗だったかもしれないなんて思った。
「でも、負けない!」
諦めて圭とお別れするなんて嫌だし負けるのは気にさわると反撃を繰り出す。
「ふん! ただ振り回すだけの攻撃など通じるわけがないだろう!」
「うっ!」
シャリンの拳は空を切り、サタンの膝がシャリンの腹に入る。
「そろそろ終わりにしてやろう。お前がもっと経験を積めば分からなかったかもな」
サタンもシャリンの強さは感じていた。
今ある差もシャリンがもう少し経験を積めばあっという間に埋まってしまう。
むしろ今この戦いの中でもシャリンは成長している。
自分との戦いを糧にされるというのは面白さもあるけれどまたそれに苛立ちも覚える。
放っておくと強大な存在になってしまう。
それが敵対しないのなら無視してもいいけれど、今こうして敵対している以上将来に渡って敵対してしまう可能性が高い。
ここで潰しておく必要があるとサタンは考えた。
「終わりだ…………な、に?」
頭をぐちゃぐちゃにすればいかに悪魔といえど死ぬ。
シャリンに向かって拳を突き出したサタンはいつまで経っても攻撃がシャリンに到達しないことに大きな違和感を覚えた。
腕は伸ばされている。
シャリンはノーガードであり、なのになぜ攻撃が届かないのか。
サタンがほんのわずかにシャリンから視線を動かして自分の拳を見て攻撃が届かない理由を理解した。
「なに!?」
拳がなかった。
腕の半ばから先が消えていてシャリンに攻撃が届いていなかったのである。
「やはりダメであったか」
「…………貴様、いつからそこにいた!」
なぜ手が消えたのかサタンは一瞬の間に思考を巡らせた。
シャリンがこれまで見せなかったような反撃を見せたのか、あるいは知らない能力でも覚醒したのかと考えた。
しかし後ろから聞こえてきた声にサタンは嫌な予感を覚えながらも自分の手が消えた理由を察した。
「ルシファー! 貴様……なぜそこにいる!」
「シャリンが放つ魔力が大きくて隠れるのは容易かったな」
サタンの後ろにルシファーが立っていた。
うっすらと笑みを浮かべたルシファーはサタンの手を持っていた。
ルシファーはサタンの手をそのまま地面に落とすと足でグシャリと踏み潰した。
「この小娘……貴様が送り込んだのか!」
「いいや、違うぞ」
「ならばなぜこんなところに出てきている!」
「私が送り込んだのではないがシャリンは知らぬ仲ではないからな」
「お姉様……」
「お姉様だと!?」
ルシファーがお姉様などと呼ばれていることにサタンは驚きを隠せない。
「お主がちょっと門を使わせてくれればそれでよかったのだ。それなのに首を突っ込んでくるから……城で大人しくしておればよかったものを」
「門だと?」
サタンはルシファーの後ろに見える門に視線をやった。
力の衝撃も大きく魔法まで飛び交っていたのに門は無事だった。
大きな城すら消し飛んでいるのに門だけは何事もないかのようにそのまま立っていた。
「まあなんでもよい。私としては今お前がこうして弱っていることの方が重要だ」
「な……」
「お前がここで死ねば全ての問題は解決する」
「ふ、ふざけるなよ!」
「ふざけてなどおらぬ」
「がああああっ!」
ルシファーは笑顔のままサタンの残りの腕を切り落とした。
「ここで因縁を終わらせてみようか?」
「ルシファー!」
「なりふり構っていられんか」
怒り顔で赤くなっていたサタンの皮膚が本当に赤いものに変わっていく。
サタンの体が膨張し、来ていたスーツが裂けていく。
頭にツノが伸びてサタンはルシファーを見下ろすほどの大きな悪魔となった。
そしていつの間にか切られた腕も元のように生えてきていた。
「シャリン、やるぞ。こやつを倒せば圭が喜ぶ」
「圭が? なら、やる!」
「ルシファー! 殺してやる!」
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サタンが赤黒い魔力をまとった拳を振り下ろした。
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