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第八章
人を呪わば穴二つ2
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「グスン……ごめんなさいにゃ」
「いいって。謝ることはない。ニャロは良くやったよ」
「ありがとうにゃ。それにしてもおっきくなったけどちっちゃいにゃ……」
「呪いの一部は破壊できたみたいなんだけど、全部じゃないようなんだ」
リュードは何があったのかニャロに説明する。
容疑者だった人を倒して調べた結果呪いの模様を見つけ、それを破壊して回ったらこのサイズになった。
そして呪いの模様はここを中心として丸く囲むように配置されていたので、最後に元領主の館が怪しいと思っていることを伝えた。
「なるほど……おそらくリュードの予想は正しいにゃ。でも……」
ニャロには不安に思うことがあった。
呪いはただの魔法ではない。
魔法とは違う扱いをしなければならない。
「まあ、もうこうなった以上はさっさと探してしまう方が早いにゃ」
懸念はあれどニャロも呪いの専門家ではない。
考えたところでその答えは出ないのだから、このまま突っ走るしかない。
「解放されたばかりで悪いが手伝ってくれるか?」
「もちろんにや!」
人をこんなところに閉じ込めてくれた連中には心底腹が立つ。
その上やはり完全に放置。
他の小人化された人たちを助け出したことがバレなかったのでそれはそれでいいのだけど、水すらなくて苦しい思いをした。
あまり怒ることのないニャロも本気で怒っていた。
「しかも誰だか知らないけどずっとただれているにゃーん!」
さらにムカつくことがもう一つあった。
獣人族であるニャロは真人族より耳が良い。
奥まった部屋にいてみんな聞こえていかったが、実は情事の声は未だにしていた。
今だけではなく、四六時中といっていいほど、そういった声がニャロには聞こえていた。
昼夜を問わず聞こえてきてストレスマックスだった。
「こっちは恥じらいながら隅でおトイレしてたのにすっごいムカつくにゃー!」
非常にお怒りなニャロを連れて、声が漏れ聞こえる部屋に向かう。
ちょっとこれはコユキには見せられないので、ルフォンとラスト共に離れて待機してもらう。
流石にルフォンとラストもそんな光景見たくはないのか大人しく従った。
まだそこら辺は子供の部分がある。
リュードだって見たくはないが、股間ぶっ潰してやると意気込んでいるニャロを制する人が必要だった。
「行けるか?」
「もちろんだ」
「コロス……にゃ」
聖職者がそんなこと言っていいのかと思うが、今回は仕方ない。
ケーフィスも許してくれるはずだ。
相変わらず平坦な嬌声と上から目線の攻め立てるような男の声がする部屋のドアは半開きだった。
「……すっげえ嫌だ」
うっ!と男の声が聞こえて男女の声が止む。
サンジェルがこれまで見たことないほど顔をしかめている。
「さっさとやろう……」
「突入!」
「アイツの股間を切り落とすにゃー!」
リュードは自前の剣を、サンジェルたちは剣だと大きいのでナイフを片手に部屋に突入した。
両腕で女性を抱きかかえて赤ら顔で、満足そうな表情を浮かべているベッドに横たわるホルドがいた。
「な、なんだ!?」
「大人しく投降しろ!」
「くそっ!」
「卑怯者!」
ホルドはとっさに抱きかかえていた女性を投げ捨てるようにしてベッド脇に置いてある服に向かう。
サンジェルは転がってくる女性を切りつけることも躊躇ってしまい、巻き込まれて倒れ込む。
「へっ、そんなガキみたいな体でどうすんだよ!」
小人じゃなかったかという疑問はホルドの頭に浮かんだけれど、そんなことを気にしている場合でもない。
子供サイズには小さいのでひとまず対抗はできそうだと考えていた。
子供に負けるほど剣の腕は鈍っていない。
服と迷ったけれど服を着ている暇はないと立てかけていた剣の方を手に取った。
お楽しみを邪魔してくれたと怒りの表情を浮かべて剣を抜く。
しかしフルチンで、冒険者をやめてから久しく引き締まってもいない体の男が凄んでみても怖くなかった。
「オラあああっ!」
「遅い、弱い、気持ち悪い!」
「へっ?」
股間を揺らしながらホルドが切りかかってくる。
ゾワゾワとする気持ち悪さを感じながらリュードは剣に魔力をかなり込めてホルドの剣にぶち当てる。
ホルドの方は剣に魔力がほとんど込められていない。
剣が折れて真っ二つになった剣先が飛んでいく。
正確にいえば子供になったのではなく呪いのために小さくなっているだけ。
小さくなった分、相応に力も衰えてはいるのだけど、魔力は変わらなかった。
その上リュードはニャロの全力支援を受けている。
たるみきった元冒険者など相手になりもしない。
「大人しくしやがれ!」
「クソッ! 俺を守れ!」
「なっ……!」
武器も失ったし、一応投降を促す。
しかし後退りながら剣を投げ捨てたホルドの目はまだ諦めていない。
これまでただ無気力に転がっていた女性たちがいきなり起き上がってリュードたちに襲いかかった。
「なんだ……この力」
殴りかかってきたのを剣で防いだリュードは顔をしかめる。
女性の力はリュードの想定よりも遥かに強く、踏ん張りきれない。
後ろに飛ぶようにして転倒はしなかったが、大きく後退させられた。
「逃げようとしてるぞ!」
「逃すな!」
異様な力で暴れる女性たちに任せてホルドは服を持って逃げようとしていた。
「うわっ!」
「気をつけろ!」
ホルドの方に行こうにも、女性たちは一切の遠慮もなくとんでもない力で拳を振り回したり掴みかかってきたりする。
どの女性も綺麗どころの人で顔や名前が知られている女性たちである。
偽物だと分かっていてもサンジェルたちは女性たちを切ることを躊躇ってしまう。
その隙をついてホルドは部屋から抜け出してしまった。
「待て!」
リュードが女性の首を一太刀に切り落としてホルドを追う。
偽物だとわかっているならリュードに躊躇いはない。
「いいって。謝ることはない。ニャロは良くやったよ」
「ありがとうにゃ。それにしてもおっきくなったけどちっちゃいにゃ……」
「呪いの一部は破壊できたみたいなんだけど、全部じゃないようなんだ」
リュードは何があったのかニャロに説明する。
容疑者だった人を倒して調べた結果呪いの模様を見つけ、それを破壊して回ったらこのサイズになった。
そして呪いの模様はここを中心として丸く囲むように配置されていたので、最後に元領主の館が怪しいと思っていることを伝えた。
「なるほど……おそらくリュードの予想は正しいにゃ。でも……」
ニャロには不安に思うことがあった。
呪いはただの魔法ではない。
魔法とは違う扱いをしなければならない。
「まあ、もうこうなった以上はさっさと探してしまう方が早いにゃ」
懸念はあれどニャロも呪いの専門家ではない。
考えたところでその答えは出ないのだから、このまま突っ走るしかない。
「解放されたばかりで悪いが手伝ってくれるか?」
「もちろんにや!」
人をこんなところに閉じ込めてくれた連中には心底腹が立つ。
その上やはり完全に放置。
他の小人化された人たちを助け出したことがバレなかったのでそれはそれでいいのだけど、水すらなくて苦しい思いをした。
あまり怒ることのないニャロも本気で怒っていた。
「しかも誰だか知らないけどずっとただれているにゃーん!」
さらにムカつくことがもう一つあった。
獣人族であるニャロは真人族より耳が良い。
奥まった部屋にいてみんな聞こえていかったが、実は情事の声は未だにしていた。
今だけではなく、四六時中といっていいほど、そういった声がニャロには聞こえていた。
昼夜を問わず聞こえてきてストレスマックスだった。
「こっちは恥じらいながら隅でおトイレしてたのにすっごいムカつくにゃー!」
非常にお怒りなニャロを連れて、声が漏れ聞こえる部屋に向かう。
ちょっとこれはコユキには見せられないので、ルフォンとラスト共に離れて待機してもらう。
流石にルフォンとラストもそんな光景見たくはないのか大人しく従った。
まだそこら辺は子供の部分がある。
リュードだって見たくはないが、股間ぶっ潰してやると意気込んでいるニャロを制する人が必要だった。
「行けるか?」
「もちろんだ」
「コロス……にゃ」
聖職者がそんなこと言っていいのかと思うが、今回は仕方ない。
ケーフィスも許してくれるはずだ。
相変わらず平坦な嬌声と上から目線の攻め立てるような男の声がする部屋のドアは半開きだった。
「……すっげえ嫌だ」
うっ!と男の声が聞こえて男女の声が止む。
サンジェルがこれまで見たことないほど顔をしかめている。
「さっさとやろう……」
「突入!」
「アイツの股間を切り落とすにゃー!」
リュードは自前の剣を、サンジェルたちは剣だと大きいのでナイフを片手に部屋に突入した。
両腕で女性を抱きかかえて赤ら顔で、満足そうな表情を浮かべているベッドに横たわるホルドがいた。
「な、なんだ!?」
「大人しく投降しろ!」
「くそっ!」
「卑怯者!」
ホルドはとっさに抱きかかえていた女性を投げ捨てるようにしてベッド脇に置いてある服に向かう。
サンジェルは転がってくる女性を切りつけることも躊躇ってしまい、巻き込まれて倒れ込む。
「へっ、そんなガキみたいな体でどうすんだよ!」
小人じゃなかったかという疑問はホルドの頭に浮かんだけれど、そんなことを気にしている場合でもない。
子供サイズには小さいのでひとまず対抗はできそうだと考えていた。
子供に負けるほど剣の腕は鈍っていない。
服と迷ったけれど服を着ている暇はないと立てかけていた剣の方を手に取った。
お楽しみを邪魔してくれたと怒りの表情を浮かべて剣を抜く。
しかしフルチンで、冒険者をやめてから久しく引き締まってもいない体の男が凄んでみても怖くなかった。
「オラあああっ!」
「遅い、弱い、気持ち悪い!」
「へっ?」
股間を揺らしながらホルドが切りかかってくる。
ゾワゾワとする気持ち悪さを感じながらリュードは剣に魔力をかなり込めてホルドの剣にぶち当てる。
ホルドの方は剣に魔力がほとんど込められていない。
剣が折れて真っ二つになった剣先が飛んでいく。
正確にいえば子供になったのではなく呪いのために小さくなっているだけ。
小さくなった分、相応に力も衰えてはいるのだけど、魔力は変わらなかった。
その上リュードはニャロの全力支援を受けている。
たるみきった元冒険者など相手になりもしない。
「大人しくしやがれ!」
「クソッ! 俺を守れ!」
「なっ……!」
武器も失ったし、一応投降を促す。
しかし後退りながら剣を投げ捨てたホルドの目はまだ諦めていない。
これまでただ無気力に転がっていた女性たちがいきなり起き上がってリュードたちに襲いかかった。
「なんだ……この力」
殴りかかってきたのを剣で防いだリュードは顔をしかめる。
女性の力はリュードの想定よりも遥かに強く、踏ん張りきれない。
後ろに飛ぶようにして転倒はしなかったが、大きく後退させられた。
「逃げようとしてるぞ!」
「逃すな!」
異様な力で暴れる女性たちに任せてホルドは服を持って逃げようとしていた。
「うわっ!」
「気をつけろ!」
ホルドの方に行こうにも、女性たちは一切の遠慮もなくとんでもない力で拳を振り回したり掴みかかってきたりする。
どの女性も綺麗どころの人で顔や名前が知られている女性たちである。
偽物だと分かっていてもサンジェルたちは女性たちを切ることを躊躇ってしまう。
その隙をついてホルドは部屋から抜け出してしまった。
「待て!」
リュードが女性の首を一太刀に切り落としてホルドを追う。
偽物だとわかっているならリュードに躊躇いはない。
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