人と希望を伝えて転生したのに竜人という最強種族だったんですが?〜世界はもう救われてるので美少女たちとのんびり旅をします〜

犬型大

文字の大きさ
81 / 550
第二章

いざダンジョンで実戦訓練!1

しおりを挟む
「授業の一環だからな。中には魔物のコントロールするために何人か人もいるし私も後ろから付いていく。
 実戦訓練は危険を伴うので危険だと思えばいつでもリタイアできる。危ないと判断したらこちらから介入して強制的に終了することもあり得るからな」

 キスズが簡単に実戦訓練の説明をする。
 エミナを加えた3人のパーティーで実戦訓練に申し込んだ。

 エミナの合格数や優秀点もおおく、予想通りリュードたちが1番に挑戦できることになった。
 リュードは当然だと思っていたがエミナは最初の挑戦と聞いて驚いていた。

「き、気持ち悪くなってきました」

 ちゃんと準備もしてきたので余裕の面持ちのリュードとルフォンに対して、エミナは自分の武器である杖を抱きしめるようにして青い顔をしている。

「だいじょーぶだいじょーぶ」

 ルフォンが笑ってエミナの背中をさすってあげる。

「そんな緊張するなって」

「うう、2人はどうしてそんな余裕何ですか?」

 そりゃあ魔物よりももっと強いの知ってるからさ、とは言わない。

「経験の差かな?」

「何ですか、それ?」

 多少気がほぐれればと冗談めかしてリュードが言うとエミナが弱々しく微笑む。
 リュードやルフォンは魔物との戦いの経験がすでにある。

 リュードやルフォンも最初は緊張したものだが今では緊張はさほどない。

「それじゃあ時間だ。準備はいいか?」

「はい」

「実戦訓練、開始だ」

「それじゃあ行こうか」

 ダンジョンの入り口は草原のど真ん中にあった。
 何もないようなただ広い草原の中にポツンとある小さな岩山があり、大きく口を開けている。

 それがダンジョンなのである。
 不自然な岩山は草原に元々あったものではない。
 
 ダンジョンの入り口として現れたもので気づいたら草原に岩山があったのだ。
 早速リュードを先頭にしてダンジョンに入っていく。
 
 最初に見つけた人の名前を付けてオイチャのダンジョンと呼ばれているこのダンジョンは、ダンジョンの中の至る所に光を放つ魔光石という鉱石があって灯りの必要がない。
 リュードを先頭にエミナ、ルフォンと続いて、そのはるか後ろからキスズがついていく。
 
 リュードが前を、ルフォンが後方の警戒を担当する。
 ダンジョン内部の道は簡易的に看板で塞がれているところもあって、ルートが決まっている。
 
 これは何回かに分けて実戦訓練をできるようにするためで別のルートは通ってはいけない。
 ダンジョンの中は洞窟型でデコボコした道が続いていて、下に潜っていく形になる。
 
 平坦な部分と緩やかに下っていく部分があって階段などがあるダンジョンとは違い明確な階層分けされてはいない。
 それでもなんとなく階層は区別されていて上に近い順に上層、中層、下層と大きく分けられていて、下にいくほど魔物も強くなる。

「可愛いですね、アレ」

「うん」

 まず初めにあったのはホーンラビット。
 簡単に言えば角の生えたウサギである。

 かなり大人しい魔物で狩りの対象になるぐらいで積極的に魔物として討伐されるものでもない。
 この世界では魔力を持たない生物はいないので魔物ではない動物はいない。

 けれどホーンラビットはほとんどただの動物と言ってよい弱い魔物である。
 危険度だけでみるとなんでことはなく怪我をする可能性もほとんどない相手になる。
 
 しかしちょっとばかり厄介な相手だとリュードは思った。
 ホーンラビットのつぶらな瞳がリュードを見る。

 可愛さのあまりに攻撃がためらわれる。
 そんなことも若干はあるかもしれないがそんなことではない。

 もちろん冒険者を目指している身で相手の見た目に惑わされて手心を加えることなんてない。

「これぐらい任せてください。えいっ! あれっ? えいっ!」

 エミナが自信満々に前に出て火の魔法でホーンラビットを攻撃する。
 しかしホーンラビットはピョンピョンと飛び跳ねて魔法をかわしていく。

「えいっ、えいっ! くぅ……すばしっこい」

 敵意がなく追い詰められた時以外に反撃してくれることもない。
 逃げの一手を取る小さい魔物がホーンラビット。

 森の中で静かに狩りをするにはよい相手でも開けた洞窟で、すでに見つかっている状態で倒さなきゃいけないなら厄介な相手と化す。
 ひたすら逃げまくるホーンラビットのすばしっこさは侮れない。
 
 エミナの魔法は軽く避けられてしまって全然かすりもしない。

「くっ、見ててください。今やっつけますので……あっ」

 もう一度魔法を放ったエミナ。
 ブスリとナイフが刺さってホーンラビットが絶命する。

 リュードの投げたナイフでエミナの魔法に合わせてホーンラビットの逃げ先を予想して投げたのである。

「もう落ち込むなって」

 攻撃を当てられなかった挙句、囮に使われたエミナは落ち込んでしまった。
 簡単だと思っていたのに魔法が当たらなかったのが1番ショックだった。

 ああいった時は追いかけて剣を振り回すよりも遠距離武器でしっかり狙って倒すのがスマートなやり方になる。
 今回は狩りをするつもりはなく弓矢なんて持ってきていないのでルフォンがナイフを投げて仕留めた。

 最初はルフォンにでも追いかけてもらおうと思っていたけど、エミナがやる気満々で魔法を放ったので利用させてもらった。
 当てて倒してくれるなら当然それが1番だったのは言うまでもないがこれは試験である。

 当たる気配がちょっと感じられず、魔力をここであまり消耗もさせられない。
 致し方なくルフォンにやってもらった。

 見られている以上評価にも関わるのだからここで何回もトライさせてあげるわけにもいかない。

「もういいです」

 拗ねたように言うエミナ。
 悔しいけれどリュードの言うことも正しいので納得するしかない。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

無限に進化を続けて最強に至る

お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。 ※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。 改稿したので、しばらくしたら消します

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。 《作者からのお知らせ!》 ※2025/11月中旬、  辺境領主の3巻が刊行となります。 今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。 【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん! ※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。

風魔法を誤解していませんか? 〜混ぜるな危険!見向きもされない風魔法は、無限の可能性を秘めていました〜

大沢ピヨ氏
ファンタジー
地味で不遇な風魔法──でも、使い方しだいで!? どこにでもいる男子高校生が、意識高い系お嬢様に巻き込まれ、毎日ダンジョン通いで魔法検証&お小遣い稼ぎ! 目指せ収入UP。 検証と実験で、風と火が火花を散らす!? 青春と魔法と通帳残高、ぜんぶ大事。 風魔法、実は“混ぜるな危険…

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...