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第二章
何が正しくて1
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建物の上から上へと飛ぶようにリュードは跳躍して移動していく。
目まぐるしい速さにエミナは声にならない悲鳴を上げているが今は配慮している暇もない。
思ったより戦うことなく救出に成功した。
使われているだけの兵士たちの命を奪うことなくちょっとだけ痺れさせただけで事を終えられたのだから上々だ。
あとは早くこの場を去る必要がある。
冷静になればキンミッコは必死になって兵を差し向けてくるだろう。
素早く町を脱出して安全なところに行かねばならない。
町の中で空を見上げながら歩いている人はいない。
なので建物の上を行くリュードたちは気づかれることなくスムーズに移動ができた。
「よし、着いたぞ」
やってきたのは町外れにある倉庫。
現在使われているものではない倉庫でリュードたちが冒険者ギルドから借りたものだった。
急なことでさっさと契約を進めるために割高な契約料になってしまったけれど必要な出費だったと割り切っている。
リュードはエミナを下ろして中に入る。
「リュードさん、1つお話がありまして、実は私のおばあちゃんが……」
「エミナ! エミナなのかい!」
「おばあちゃんが……おばあちゃん!?」
「あっ、リューちゃんおかえり~」
エミナをお姫様抱っこしたまま入らなくてよかった。
倉庫の中では既にルフォンが待っていた。
「あっ……リュードさん、エミナ……さん」
他にはヤノチと老婆が1人、他にも何人かいる。
予定にない人がたくさんいるぞとリュードは思った。
「ルフォン? この人たちは?」
「んとね、ヤノチちゃんと一緒に捕まってたからついでに助け出して連れてきたの!」
元気よく答えるルフォンはシッポを振っている。
頭を抱えたくなる気分になるリュードだが、考えてみればリュードだってヤノチを助けにいって他に捕まっている人がいたら助けるだろう。
自分も同様の状況ならやるのだからルフォンに何か言うことはできない。
褒めて欲しそうなのでとりあえず頭を撫でてやる。
無事にヤノチを助け出して帰ってきたことには間違いないのだ。
「んで、エミナ、その人は?」
エミナは老婆と抱き合っている。
話から誰なのか予想はついているが一応聞いておく。
「こちら、私のおばあちゃんです」
出来すぎた状況に理解はし難いがやはりこの人はエミナのおばあちゃんだった。
「おばあちゃん、こちらが……」
「自己紹介は後だ、エミナ服を脱げ。話は移動してからだ」
「ぬ、脱げって助け出したお礼は私の体でってことですか!?」
「誰がそんなこと言った! 最後までちゃんと話を聞け! そんな格好じゃ目立ちすぎるから着替えろと言うんだ」
エミナの今の格好は真っ白なドレス。
これでは探してくれと言っているようなものだ。
さっさと移動するのに悪目立ちしてはいけない。
おばあちゃんの前で体を差し出せなんてとんでもないことに言うわけないだろ!と突っ込む。
わざとやっているのではないかと疑いたくなる。
「ホッホッホ、性格まで母親そっくりじゃの」
肝心のエミナのおばあちゃんは穏やかに笑っている。
母親もあんな感じの天然娘だったのだろうか。
エミナが着替えて目立たないローブを着る。
他の人は想定外だったのでそのままでいてもらう。
薄汚れてはいるけど特別目立つ格好でもない。
人数はだいぶ多くなったけれどしょうがない。
残してもいけないのでみんな一緒に出発することになった。
この町はカシタコウとトキュネスの国境付近にある。
このまま国境を越えて逃げてしまおうと思っていた。
さらに交渉の日は近いのでヤノチの兄も国境に近いところまで向かってきている。
上手くヤノチの兄のところまで逃げ切れればリュードたちの勝ちである。
敵は未だに混乱の中。
むしろ今さらに混乱しているかもしれない。
なぜならきっと今頃は屋敷に帰ってヤノチがいなくなったことにも気づいただろうからである。
リュードとルフォン。
2人しかいない人員を1人1人で分けるのは英断だった。
エミナは確実に結婚式に連れて来られるだろうが、ヤノチは来るか分からなかった。
連れて来られないでお屋敷のどこかに幽閉されている可能性が大きいと考えていた。
ならばヤノチを探しにも行かねばならないとなった。
どっちにしろ屋敷は結婚式のために手薄になると思い、ルフォンに任せることにしたのだ。
結果ルフォンはヤノチを見つけて連れ返してきてくれた。
エミナがいなくてもヤノチがいるなんて思っていただろうキンミッコは大慌てに違いない。
「……エミナは良かったのか?」
通常の道から大きく外れるようにしてリュードたちはトキュネスからの脱出を図る。
今更感はあるけれど聞かずにはいられなかった。
一応誘拐っぽくしてきたけれど国を出てしまえばトキュネスに戻ることは難しくなる。
今からなら逆にトキュネスの反対側にでも逃げれば一生身分を隠すことになるかもしれないが、故郷にはいられる可能性はある。
所詮は誘拐された身であり、交渉のために必要だったので交渉が終わってしまえばあまり探されないので不可能な話ではない。
目まぐるしい速さにエミナは声にならない悲鳴を上げているが今は配慮している暇もない。
思ったより戦うことなく救出に成功した。
使われているだけの兵士たちの命を奪うことなくちょっとだけ痺れさせただけで事を終えられたのだから上々だ。
あとは早くこの場を去る必要がある。
冷静になればキンミッコは必死になって兵を差し向けてくるだろう。
素早く町を脱出して安全なところに行かねばならない。
町の中で空を見上げながら歩いている人はいない。
なので建物の上を行くリュードたちは気づかれることなくスムーズに移動ができた。
「よし、着いたぞ」
やってきたのは町外れにある倉庫。
現在使われているものではない倉庫でリュードたちが冒険者ギルドから借りたものだった。
急なことでさっさと契約を進めるために割高な契約料になってしまったけれど必要な出費だったと割り切っている。
リュードはエミナを下ろして中に入る。
「リュードさん、1つお話がありまして、実は私のおばあちゃんが……」
「エミナ! エミナなのかい!」
「おばあちゃんが……おばあちゃん!?」
「あっ、リューちゃんおかえり~」
エミナをお姫様抱っこしたまま入らなくてよかった。
倉庫の中では既にルフォンが待っていた。
「あっ……リュードさん、エミナ……さん」
他にはヤノチと老婆が1人、他にも何人かいる。
予定にない人がたくさんいるぞとリュードは思った。
「ルフォン? この人たちは?」
「んとね、ヤノチちゃんと一緒に捕まってたからついでに助け出して連れてきたの!」
元気よく答えるルフォンはシッポを振っている。
頭を抱えたくなる気分になるリュードだが、考えてみればリュードだってヤノチを助けにいって他に捕まっている人がいたら助けるだろう。
自分も同様の状況ならやるのだからルフォンに何か言うことはできない。
褒めて欲しそうなのでとりあえず頭を撫でてやる。
無事にヤノチを助け出して帰ってきたことには間違いないのだ。
「んで、エミナ、その人は?」
エミナは老婆と抱き合っている。
話から誰なのか予想はついているが一応聞いておく。
「こちら、私のおばあちゃんです」
出来すぎた状況に理解はし難いがやはりこの人はエミナのおばあちゃんだった。
「おばあちゃん、こちらが……」
「自己紹介は後だ、エミナ服を脱げ。話は移動してからだ」
「ぬ、脱げって助け出したお礼は私の体でってことですか!?」
「誰がそんなこと言った! 最後までちゃんと話を聞け! そんな格好じゃ目立ちすぎるから着替えろと言うんだ」
エミナの今の格好は真っ白なドレス。
これでは探してくれと言っているようなものだ。
さっさと移動するのに悪目立ちしてはいけない。
おばあちゃんの前で体を差し出せなんてとんでもないことに言うわけないだろ!と突っ込む。
わざとやっているのではないかと疑いたくなる。
「ホッホッホ、性格まで母親そっくりじゃの」
肝心のエミナのおばあちゃんは穏やかに笑っている。
母親もあんな感じの天然娘だったのだろうか。
エミナが着替えて目立たないローブを着る。
他の人は想定外だったのでそのままでいてもらう。
薄汚れてはいるけど特別目立つ格好でもない。
人数はだいぶ多くなったけれどしょうがない。
残してもいけないのでみんな一緒に出発することになった。
この町はカシタコウとトキュネスの国境付近にある。
このまま国境を越えて逃げてしまおうと思っていた。
さらに交渉の日は近いのでヤノチの兄も国境に近いところまで向かってきている。
上手くヤノチの兄のところまで逃げ切れればリュードたちの勝ちである。
敵は未だに混乱の中。
むしろ今さらに混乱しているかもしれない。
なぜならきっと今頃は屋敷に帰ってヤノチがいなくなったことにも気づいただろうからである。
リュードとルフォン。
2人しかいない人員を1人1人で分けるのは英断だった。
エミナは確実に結婚式に連れて来られるだろうが、ヤノチは来るか分からなかった。
連れて来られないでお屋敷のどこかに幽閉されている可能性が大きいと考えていた。
ならばヤノチを探しにも行かねばならないとなった。
どっちにしろ屋敷は結婚式のために手薄になると思い、ルフォンに任せることにしたのだ。
結果ルフォンはヤノチを見つけて連れ返してきてくれた。
エミナがいなくてもヤノチがいるなんて思っていただろうキンミッコは大慌てに違いない。
「……エミナは良かったのか?」
通常の道から大きく外れるようにしてリュードたちはトキュネスからの脱出を図る。
今更感はあるけれど聞かずにはいられなかった。
一応誘拐っぽくしてきたけれど国を出てしまえばトキュネスに戻ることは難しくなる。
今からなら逆にトキュネスの反対側にでも逃げれば一生身分を隠すことになるかもしれないが、故郷にはいられる可能性はある。
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