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第三章
熱き砂浜の戦い3
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「海って楽しいね!」
最初のイヤイヤな態度は何処へやら、ルフォンは楽しそうにニコニコしていた。
浅いところ限定とはいってもルフォンの海に対する警戒心はだいぶ薄れてきている。
みんなで遊んでいて時間を忘れていたけれど、いつの間にかお昼も過ぎていたので海の家的なところにお昼を買いに来ていた。
結構人が並んでいたのでリュードたちとエミナたちで分かれて買い物することになった。
並ぶのは面倒だけれどこうした時間も醍醐味だと思うことにした。
こんな風に2人きりで会話するのも久しぶり。
たわいない会話をして折角の時間を楽しもうとする。
けれどもルフォンはやはり美人である。
並んでいると周りの男たちの視線がチラチラとルフォンに向いていることに気づいてしまった。
ちょっとだけ大胆めな水着だし普段は隠している尻尾も見えている。
リュードも周りにいる男と同じ立場ならルフォンを見てしまうだろう。
でもみんなにルフォンが見られるのは少しだけ嫉妬みたいな嫌な気分もある。
何かされたわけではないので文句をつけるわけにもいかない。
こうしている間だけでも体を隠すのに上着のようなものを持ってくるべきだったなとリュードは思った。
若干モヤモヤした不快感を感じつつもルフォンは周りの視線に気づいておらず、ルフォンはルフォンで女性の視線がリュードに向けられていることに気づいていた。
竜人族は基本的に鍛え上げても一定以上に体が大きくならない。
それは身長的な意味ではなく見た目上筋肉がつかないのだ。
しかしそれがむしろいい感じのところで体をキープしてくれるのである。
顔も良く体つきもいい。
人の目を引くは当然である。
「ルフォン、どうかしたか?」
「別にぃ」
ルフォンは周りを牽制するようにピタリとリュードのそばに寄った。
リュードとしても同じく周りを牽制できるから文句はないけど、肌が直接触れ合うというのは少し気恥ずかしさもある。
互いが互いに似ているけど別のことを気にしていて、それぞれが気になっていることに気づいていない。
だが気づいてなくとも利害は一致していた。
リュードとルフォンがペアなのは見て分かるので声をかけてくる猛者もいなかった。
「ねえリューちゃん、あれ見て!」
突然何かを発見したルフォンがグッと腕絡ませて体を寄せてきた。
腕に当たる柔らかな感触にドキッとなったリュードだが、慌ててルフォンが指差した方を見て顔を見られないようにする。
「スナハマバトル?」
ルフォンが指差したのは海の家に貼られた一枚のポスターだった。
真ん中にデカデカとスナハマバトルと書かれている。
何かしらの物騒なイベントなのかと思って良く内容を読んでみる。
どうやら血を見る系の激しいバトルではなくて平和的な競技系のものでバトルする内容のイベントであった。
「私これに出たい!」
「これに?」
珍しいこともあるものだ。
ルフォンはあんまりこのようなイベントに興味を示す方じゃないと思っていた。
まさかルフォンが出たいと言うなんてとリュードは驚いていた。
「…………ははぁ」
何がルフォンをそんなに惹きつけたのか、よーくポスターを見てみる。
「香辛料1年分……」
スナハマバトルは単なるイベントなだけではなくて優勝者にはちゃんと賞品が出た。
それは香辛料1年分。
すぐにピンときた。
「これが目当てだな?」
「へへ、バレた?」
ルフォンの趣味は昔から変わらず料理である。
旅の道中の料理番はルフォンが進んでやっている。
村では手に入る調味料や香辛料は限られていたのでこうして旅に出て珍しい調味料や香辛料を集めるのもルフォンの趣味の一部であった。
そんなルフォンにとって香辛料1年分とはかなり魅力的な景品である。
普段はしないようなイベントにも参加しちゃうほど魅力的なのである。
香辛料1年分もさらに細かく見ていくとただありふれた香辛料だけではない。
船での交易が盛んな港湾都市らしく輸入物の珍しい香辛料もいくつかある。
リュードでは名前も知らない香辛料も沢山ある。
これは競争率も高そうだとリュードは思った。
ルフォンは単純に香辛料としてみているけれどこの世界の香辛料はまだ高いものの部類に入るものが多い。
1年分の量ともなると売ればかなりの金額になる。
そのままデタルトスで売っても良い値段になるだろうし、ちょっと頑張って海から離れた大都市に持ち込めばさらに金額は高く売れる。
分かるものにとっては単純な金一封よりも価値があるものになるのだ。
「ね、一緒に出よ?」
「一緒に?」
そしてこのスナハマバトル、参加者の要件は男女のペアであること。
「お願い、リューちゃん」
下から潤んだ瞳に見上げられては断れない。
申し込みは今日まででスナハマバトルの開催は明日。
「後で申し込みに行こうか」
折角ルフォンがこうしたイベントにやる気になっているのだから行くしかない。
負けても失うものもなく、勝ったら道中のご飯がおいしくなる。
やるだけやってみよう。
ルフォンは勢いに任せて腕を組んだ。
けれどせっかくならこのまま歩くことになり、周りの殺気のこもった視線を受けながらリュードたちは昼食を買ってエミナたちと再び合流して遊んだのであった。
ーーーーー
最初のイヤイヤな態度は何処へやら、ルフォンは楽しそうにニコニコしていた。
浅いところ限定とはいってもルフォンの海に対する警戒心はだいぶ薄れてきている。
みんなで遊んでいて時間を忘れていたけれど、いつの間にかお昼も過ぎていたので海の家的なところにお昼を買いに来ていた。
結構人が並んでいたのでリュードたちとエミナたちで分かれて買い物することになった。
並ぶのは面倒だけれどこうした時間も醍醐味だと思うことにした。
こんな風に2人きりで会話するのも久しぶり。
たわいない会話をして折角の時間を楽しもうとする。
けれどもルフォンはやはり美人である。
並んでいると周りの男たちの視線がチラチラとルフォンに向いていることに気づいてしまった。
ちょっとだけ大胆めな水着だし普段は隠している尻尾も見えている。
リュードも周りにいる男と同じ立場ならルフォンを見てしまうだろう。
でもみんなにルフォンが見られるのは少しだけ嫉妬みたいな嫌な気分もある。
何かされたわけではないので文句をつけるわけにもいかない。
こうしている間だけでも体を隠すのに上着のようなものを持ってくるべきだったなとリュードは思った。
若干モヤモヤした不快感を感じつつもルフォンは周りの視線に気づいておらず、ルフォンはルフォンで女性の視線がリュードに向けられていることに気づいていた。
竜人族は基本的に鍛え上げても一定以上に体が大きくならない。
それは身長的な意味ではなく見た目上筋肉がつかないのだ。
しかしそれがむしろいい感じのところで体をキープしてくれるのである。
顔も良く体つきもいい。
人の目を引くは当然である。
「ルフォン、どうかしたか?」
「別にぃ」
ルフォンは周りを牽制するようにピタリとリュードのそばに寄った。
リュードとしても同じく周りを牽制できるから文句はないけど、肌が直接触れ合うというのは少し気恥ずかしさもある。
互いが互いに似ているけど別のことを気にしていて、それぞれが気になっていることに気づいていない。
だが気づいてなくとも利害は一致していた。
リュードとルフォンがペアなのは見て分かるので声をかけてくる猛者もいなかった。
「ねえリューちゃん、あれ見て!」
突然何かを発見したルフォンがグッと腕絡ませて体を寄せてきた。
腕に当たる柔らかな感触にドキッとなったリュードだが、慌ててルフォンが指差した方を見て顔を見られないようにする。
「スナハマバトル?」
ルフォンが指差したのは海の家に貼られた一枚のポスターだった。
真ん中にデカデカとスナハマバトルと書かれている。
何かしらの物騒なイベントなのかと思って良く内容を読んでみる。
どうやら血を見る系の激しいバトルではなくて平和的な競技系のものでバトルする内容のイベントであった。
「私これに出たい!」
「これに?」
珍しいこともあるものだ。
ルフォンはあんまりこのようなイベントに興味を示す方じゃないと思っていた。
まさかルフォンが出たいと言うなんてとリュードは驚いていた。
「…………ははぁ」
何がルフォンをそんなに惹きつけたのか、よーくポスターを見てみる。
「香辛料1年分……」
スナハマバトルは単なるイベントなだけではなくて優勝者にはちゃんと賞品が出た。
それは香辛料1年分。
すぐにピンときた。
「これが目当てだな?」
「へへ、バレた?」
ルフォンの趣味は昔から変わらず料理である。
旅の道中の料理番はルフォンが進んでやっている。
村では手に入る調味料や香辛料は限られていたのでこうして旅に出て珍しい調味料や香辛料を集めるのもルフォンの趣味の一部であった。
そんなルフォンにとって香辛料1年分とはかなり魅力的な景品である。
普段はしないようなイベントにも参加しちゃうほど魅力的なのである。
香辛料1年分もさらに細かく見ていくとただありふれた香辛料だけではない。
船での交易が盛んな港湾都市らしく輸入物の珍しい香辛料もいくつかある。
リュードでは名前も知らない香辛料も沢山ある。
これは競争率も高そうだとリュードは思った。
ルフォンは単純に香辛料としてみているけれどこの世界の香辛料はまだ高いものの部類に入るものが多い。
1年分の量ともなると売ればかなりの金額になる。
そのままデタルトスで売っても良い値段になるだろうし、ちょっと頑張って海から離れた大都市に持ち込めばさらに金額は高く売れる。
分かるものにとっては単純な金一封よりも価値があるものになるのだ。
「ね、一緒に出よ?」
「一緒に?」
そしてこのスナハマバトル、参加者の要件は男女のペアであること。
「お願い、リューちゃん」
下から潤んだ瞳に見上げられては断れない。
申し込みは今日まででスナハマバトルの開催は明日。
「後で申し込みに行こうか」
折角ルフォンがこうしたイベントにやる気になっているのだから行くしかない。
負けても失うものもなく、勝ったら道中のご飯がおいしくなる。
やるだけやってみよう。
ルフォンは勢いに任せて腕を組んだ。
けれどせっかくならこのまま歩くことになり、周りの殺気のこもった視線を受けながらリュードたちは昼食を買ってエミナたちと再び合流して遊んだのであった。
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