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第三章
海上決戦2
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アリアセンたち騎士団の案内で船内にあてがわれた部屋に向かう。
およそ4人1部屋で豪華とはいかなくても普通の宿の部屋ぐらいの広さはあった。
次々と部屋に案内されていく中で中々呼ばれないリュードたちは最後まで残されて3人になってしまった。
これまでは男女分かれての部屋だったのにどうするつもりかと思うとリュード、ルフォン、エミナは同じ部屋に通された。
しかもどことなく他の部屋よりも広い感じがする。
アリアセンが知り合いだからとえこ贔屓していい部屋に3人を割り当ててくれたとは思えない。
「やあ、元気にしていたかい?」
リュードが頭の中で考えていた思い当たる節がちょうど目の前に現れた。
変な気を回してくれたのはやはり王様であるドランダラスだった。
隣の部屋のドアが開いてすぐにリュードたちの部屋にドランダラスが現れたような気がするけど気のせいだろうか。
「お久しぶりですね。こんな逃げ場のない前線に来て大丈夫ですか?」
ここは海の上なのでもし大事があったらこの国は王様を失うことになる。
船を準備することや冒険者を雇うといった責任は果たしたのだからここまで来ることはない。
「大丈夫だ。私に何かあったら滞りなく息子が王位を継ぐことになっている。何より兄は自ら兵を率いてクラーケンと戦ったのだ。
私が安全な陸からぬくぬくと結果を待ってはおるまいて。それに自慢ではないが私もこの国では屈指の魔法使いだったのだよ!」
まだ元気そうなのに王位を譲る準備をしてきたとは相当な覚悟である。
けれどもガハハと笑うドランダラスから悲壮な雰囲気は感じない。
そんな準備をしてきたが全部無駄なことにしてやる、つまりはクラーケンを討伐して勝って帰るつもり満々なのである。
「君は希少な唯一の雷属性の使い手だからな。少しでも船旅の疲れを軽減するために君には最大限のもてなしをさせてもらう。当然精神的負担も軽くするために君の彼女たちも同室なのは当然だ!」
ありがたいっちゃありがたいから素直に受け入れておく。
エミナの方は彼女じゃないんですなんて一々説明するのも面倒なので笑顔で流しておく。
顔を赤くしたエミナもまんざらではない表情を浮かべていて訂正するつもりがない。
知らん冒険者と相部屋になるならルフォンとエミナと一緒の方が絶対にいい。
嫉妬される可能性もあるがまず同室なことなんてバレはしない。
ルフォンは知らない他人があまり好きではないのでちょっどよかった。
「調査によるとクラーケンの居場所はここから2、3日のところにいる。風向きがよければ2日ってところだろう」
ドランダラス直々に行程を説明してくれる。
「町から程よく離れているし戦うにもちょうどいい。その間にしっかり準備をしておいてくれ。何かあったらいつでも言ってくれたまえ」
やたらとライトな態度になったドランダラスが部屋を出ていくとやはりすぐ隣の部屋のドアが開け閉めする音が聞こえてきた。
まさかの王様のお隣の部屋だった。
王様の隣なら警備上も安全だと割り切って考える。
準備があるとアリアセンも問題を起こさずに部屋を出ていったのでベッドでくつろぐことにした。
出来る準備なんて体を休めることぐらい。
無駄に動き回って体力を使う必要もない。
「海上だとすることないな……」
大干潮の海は穏やかで波は少ない
船も大型なので安定性が高くて感じられる揺れも少しだけなので今のところちょっとしたクルーズ旅行気分だった。
ご飯も毎食時間になると運ばれてきて美味しいし言うことがなかった。
乗る前に若干心配していた船酔いも揺れが少ないためなのか、リュードを始め3人ともなかった。
風向きは順調で2日目にはクラーケンの出没地域につくだろうと言われた。
なのでそんなにのんびりとしていられもないが、だからといってやることもない。
海上の警戒は騎士がやってくれていて、冒険者はいつ声がかかってもいいように準備を怠らないぐらいしかやることがない。
「ルフォンはどうして泳ぐ練習をやめちゃったんだ?」
船の中ではすぐに手持ち無沙汰になる。
もういつクラーケンに遭遇してもおかしくないところまで来ていたので寝ることもできない。
何度目かも分からない武器の手入れをしながらふとリュードは疑問を口にした。
記憶の中のルフォンはバカにされるのが嫌だったしみんなと泳ぎたくて必死に泳ぐ練習をしていた。
それなのにパタリと泳ぐ練習をやめてしまった。
リュードにはキッカケも分からず思ってみれば不思議だと思った。
本当に水の神様に嫌われているのではないかと思うぐらいにルフォンは泳げなかった。
でもルフォンの高い身体能力を持ってすればそのうちに泳げるようになったのではないか。
リュードがルフォンに泳ぎを教えようとした時もあった。
それでも泳ぐ練習をやめてしまった理由を今更ながら気になった。
「うーんとね、それは……」
「クラーケンが出たぞー! みんな出るんだー!」
リュードの質問にルフォンが少し言いにくそうに答えようとした。
その瞬間聞こえてきた緊張感のある叫び声に3人が顔を見合わせる。
「シューナリュード君、ヤツが現れたぞ!」
いつもの王様の服とは違って魔法使いのローブを身につけたドランダラスが部屋に入ってくる。
やる気満々である。
鼻息の荒いドランダラスに連れられて甲板に出る。
もうすでに多くの騎士や冒険者が出ていて皆戦いの準備をしている。
日はまだ高く海は澄んでいる。
甲板から海を覗き込むと船の下を大きな影が通り過ぎていった。
巨大なものが海の中にいる。
およそ4人1部屋で豪華とはいかなくても普通の宿の部屋ぐらいの広さはあった。
次々と部屋に案内されていく中で中々呼ばれないリュードたちは最後まで残されて3人になってしまった。
これまでは男女分かれての部屋だったのにどうするつもりかと思うとリュード、ルフォン、エミナは同じ部屋に通された。
しかもどことなく他の部屋よりも広い感じがする。
アリアセンが知り合いだからとえこ贔屓していい部屋に3人を割り当ててくれたとは思えない。
「やあ、元気にしていたかい?」
リュードが頭の中で考えていた思い当たる節がちょうど目の前に現れた。
変な気を回してくれたのはやはり王様であるドランダラスだった。
隣の部屋のドアが開いてすぐにリュードたちの部屋にドランダラスが現れたような気がするけど気のせいだろうか。
「お久しぶりですね。こんな逃げ場のない前線に来て大丈夫ですか?」
ここは海の上なのでもし大事があったらこの国は王様を失うことになる。
船を準備することや冒険者を雇うといった責任は果たしたのだからここまで来ることはない。
「大丈夫だ。私に何かあったら滞りなく息子が王位を継ぐことになっている。何より兄は自ら兵を率いてクラーケンと戦ったのだ。
私が安全な陸からぬくぬくと結果を待ってはおるまいて。それに自慢ではないが私もこの国では屈指の魔法使いだったのだよ!」
まだ元気そうなのに王位を譲る準備をしてきたとは相当な覚悟である。
けれどもガハハと笑うドランダラスから悲壮な雰囲気は感じない。
そんな準備をしてきたが全部無駄なことにしてやる、つまりはクラーケンを討伐して勝って帰るつもり満々なのである。
「君は希少な唯一の雷属性の使い手だからな。少しでも船旅の疲れを軽減するために君には最大限のもてなしをさせてもらう。当然精神的負担も軽くするために君の彼女たちも同室なのは当然だ!」
ありがたいっちゃありがたいから素直に受け入れておく。
エミナの方は彼女じゃないんですなんて一々説明するのも面倒なので笑顔で流しておく。
顔を赤くしたエミナもまんざらではない表情を浮かべていて訂正するつもりがない。
知らん冒険者と相部屋になるならルフォンとエミナと一緒の方が絶対にいい。
嫉妬される可能性もあるがまず同室なことなんてバレはしない。
ルフォンは知らない他人があまり好きではないのでちょっどよかった。
「調査によるとクラーケンの居場所はここから2、3日のところにいる。風向きがよければ2日ってところだろう」
ドランダラス直々に行程を説明してくれる。
「町から程よく離れているし戦うにもちょうどいい。その間にしっかり準備をしておいてくれ。何かあったらいつでも言ってくれたまえ」
やたらとライトな態度になったドランダラスが部屋を出ていくとやはりすぐ隣の部屋のドアが開け閉めする音が聞こえてきた。
まさかの王様のお隣の部屋だった。
王様の隣なら警備上も安全だと割り切って考える。
準備があるとアリアセンも問題を起こさずに部屋を出ていったのでベッドでくつろぐことにした。
出来る準備なんて体を休めることぐらい。
無駄に動き回って体力を使う必要もない。
「海上だとすることないな……」
大干潮の海は穏やかで波は少ない
船も大型なので安定性が高くて感じられる揺れも少しだけなので今のところちょっとしたクルーズ旅行気分だった。
ご飯も毎食時間になると運ばれてきて美味しいし言うことがなかった。
乗る前に若干心配していた船酔いも揺れが少ないためなのか、リュードを始め3人ともなかった。
風向きは順調で2日目にはクラーケンの出没地域につくだろうと言われた。
なのでそんなにのんびりとしていられもないが、だからといってやることもない。
海上の警戒は騎士がやってくれていて、冒険者はいつ声がかかってもいいように準備を怠らないぐらいしかやることがない。
「ルフォンはどうして泳ぐ練習をやめちゃったんだ?」
船の中ではすぐに手持ち無沙汰になる。
もういつクラーケンに遭遇してもおかしくないところまで来ていたので寝ることもできない。
何度目かも分からない武器の手入れをしながらふとリュードは疑問を口にした。
記憶の中のルフォンはバカにされるのが嫌だったしみんなと泳ぎたくて必死に泳ぐ練習をしていた。
それなのにパタリと泳ぐ練習をやめてしまった。
リュードにはキッカケも分からず思ってみれば不思議だと思った。
本当に水の神様に嫌われているのではないかと思うぐらいにルフォンは泳げなかった。
でもルフォンの高い身体能力を持ってすればそのうちに泳げるようになったのではないか。
リュードがルフォンに泳ぎを教えようとした時もあった。
それでも泳ぐ練習をやめてしまった理由を今更ながら気になった。
「うーんとね、それは……」
「クラーケンが出たぞー! みんな出るんだー!」
リュードの質問にルフォンが少し言いにくそうに答えようとした。
その瞬間聞こえてきた緊張感のある叫び声に3人が顔を見合わせる。
「シューナリュード君、ヤツが現れたぞ!」
いつもの王様の服とは違って魔法使いのローブを身につけたドランダラスが部屋に入ってくる。
やる気満々である。
鼻息の荒いドランダラスに連れられて甲板に出る。
もうすでに多くの騎士や冒険者が出ていて皆戦いの準備をしている。
日はまだ高く海は澄んでいる。
甲板から海を覗き込むと船の下を大きな影が通り過ぎていった。
巨大なものが海の中にいる。
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