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第四章
魔人族の国2
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「お断りです!」
ルフォンは声をかけるのを嫌がってフードでも被るのかと思ったらリュードの腕を取った。
パートナーがいますとアピールすることで声かけをかわそうと思ったのだ。
ついでにリュードへの声かけの牽制にもなる。
「よー兄ちゃん、一度俺と勝負しようぜ」
「羨ましい……ぶっ殺してやるよ!」
狙い通りにルフォンに対する声かけは減った。
代わりにリュードに対する声かけは増えた。
物騒極まりない声がかけられているが誰も本気ではない。
どいつも本能的にリュードの方が格上の相手だと分かっている。
嫉妬によるやっかみは受けるけどその理由を考えたらちょっとだけ鼻高々な気分になったリュードだった。
「結婚を前提に俺とお付き合いをしてください!」
しかしだ、どんなに腕を組んでアピールしても、どんなにリュードが強くてもバカには通じることがない。
急遽だったためなのか何なのか、花ではなく近くのお店の串焼きを全て買い上げて、片膝をついてお花よろしくルフォンに差し出した男がいた。
真っ赤なたてがみのような毛を持つ体つきの良い獣人族の男性だった。
リュードは目の前の男を知らなかったが、周りがざわつき始めた。
「赤獅子……獣王の息子だろ?」
「ああ、こんなところで何してるんだ?」
「なんでもここと国交を樹立して、自分の国に行きたい獣人がいたら引き連れて帰るためにわざわざ息子を送ってきたらしいぞ」
「へぇ、まあ確かに獣人族の国の方が良いって連中もいるかもな」
赤獅子人族ならリュードにも聞き覚えがある。
獣人族にとっての英雄が赤獅子人族だ。
真魔大戦の時に獣人族を率いて戦い、奴隷となっていた獣人族たちを解放した赤獅子人族の戦士が今でも伝わる魔人族の英雄の1人となっている。
漏れ聞こえる話からするとこの赤獅子人族は王の息子らしい。
ナイトのように膝をついた赤獅子人族の男は一心にルフォンを見つめている。
リュードも組んでいる腕も見えていない。
「ごめんなさい」
分かっていた答えでもホッとする。
ルフォンはペコリと頭を下げて赤獅子人族の男の求婚を断った。
「マジか、断られたぞ」
「まあ、腕組んでるし当然だろう?」
「俺なら王族入りするわ」
「誰もお前に結婚申し込まねーっての」
王族、さらにそれなりに強い自信がある。
自分が声をかければ相手は落ちるだろう、そんな自負が赤獅子人族の男にはあった。
「ま、待たれよ!」
変に注目を集めてしまった赤獅子人族の男は引くに引けなくなってしまった。
赤獅子人族の男は自分に興味がなさそうなルフォンではなく、ルフォンがポーッと見上げる至極迷惑そうな顔をするリュードの方に目をつけた。
「お前、その女性をかけて俺と決闘しろ!」
「……なんだって?」
強い者が偉い。
強い者こそ子をなしていくべきである。
未だにそんな価値観も根強い。
1人の女性を巡って決闘をするなんてことも昔はあったと聞いたことがある。
ただ真人族じゃまず見られないし、今では魔人族でもそんなことやっている人はほとんどいない。
それなりに価値観も変わってきているので女性にも選択する権利があるから女性をかけて決闘なんてすることはない。
そもそも昔でも女性の合意は要したのに断られたから決闘するなんて有り得ない話だ。
全くないかと言えばゼロではないが、決闘するなんてことは田舎の若者が殴り合いをするぐらいのレベルのもので真正面からの神聖な戦いという意味合いは薄い。
まして王族の者がこんな白昼堂々と往来の真ん中でやっていいことではない。
「き、聞こえなかったのか!」
「いや、そうじゃないけど、いいのな? その言葉今ならまだ聞かなかったことにしてやるぞ?」
「ふん、怖気付いたのか。俺は言った言葉を引っ込めたりしない!」
ここで引いたり断ったりしてはリュードの名誉に傷がつく。
臆病者のそしりを受け、あっという間に町中の噂になる。
あとルフォンは物じゃない。
だからこんな決闘受けたくはない。
でもこんな町中で名誉を失えば取り戻すのは難しい。
それだけじゃなくルフォンを物扱いしたことに不快感を覚えていた。
名誉なんてドブに捨てても構わないのだけど、ここで引いてしまったらリュードを負けと見なしてルフォンを引き渡せというかもしれない。
リュードが決闘から逃げたらルフォンに対する今後の声かけもかわすことが難しくなる。
それにリュードにもプライドってものはある。
「分かった……ルフォンは渡せないから受けてたとう」
冷静を装いながらリュードは色々やらかしてくれたこの赤獅子人族の男に怒っていた。
ルフォンをかけて決闘だなんてとんでもない話だ。
例え王族で今後獣人族の国に入ることができなくなったとしても骨の1本や2本は覚悟してもらう。
(どうしてこうなったー!)
対して赤獅子人族の男レヴィアンは焦っていた。
レヴィアンは子供の頃から頭に血が上りやすい性格ですと評価されてきた。
1度間を置いて頭を冷静にしてから発言しなさいと何度も怒られてきたことがある。
一目惚れをしてしまった。
ルフォンは声をかけるのを嫌がってフードでも被るのかと思ったらリュードの腕を取った。
パートナーがいますとアピールすることで声かけをかわそうと思ったのだ。
ついでにリュードへの声かけの牽制にもなる。
「よー兄ちゃん、一度俺と勝負しようぜ」
「羨ましい……ぶっ殺してやるよ!」
狙い通りにルフォンに対する声かけは減った。
代わりにリュードに対する声かけは増えた。
物騒極まりない声がかけられているが誰も本気ではない。
どいつも本能的にリュードの方が格上の相手だと分かっている。
嫉妬によるやっかみは受けるけどその理由を考えたらちょっとだけ鼻高々な気分になったリュードだった。
「結婚を前提に俺とお付き合いをしてください!」
しかしだ、どんなに腕を組んでアピールしても、どんなにリュードが強くてもバカには通じることがない。
急遽だったためなのか何なのか、花ではなく近くのお店の串焼きを全て買い上げて、片膝をついてお花よろしくルフォンに差し出した男がいた。
真っ赤なたてがみのような毛を持つ体つきの良い獣人族の男性だった。
リュードは目の前の男を知らなかったが、周りがざわつき始めた。
「赤獅子……獣王の息子だろ?」
「ああ、こんなところで何してるんだ?」
「なんでもここと国交を樹立して、自分の国に行きたい獣人がいたら引き連れて帰るためにわざわざ息子を送ってきたらしいぞ」
「へぇ、まあ確かに獣人族の国の方が良いって連中もいるかもな」
赤獅子人族ならリュードにも聞き覚えがある。
獣人族にとっての英雄が赤獅子人族だ。
真魔大戦の時に獣人族を率いて戦い、奴隷となっていた獣人族たちを解放した赤獅子人族の戦士が今でも伝わる魔人族の英雄の1人となっている。
漏れ聞こえる話からするとこの赤獅子人族は王の息子らしい。
ナイトのように膝をついた赤獅子人族の男は一心にルフォンを見つめている。
リュードも組んでいる腕も見えていない。
「ごめんなさい」
分かっていた答えでもホッとする。
ルフォンはペコリと頭を下げて赤獅子人族の男の求婚を断った。
「マジか、断られたぞ」
「まあ、腕組んでるし当然だろう?」
「俺なら王族入りするわ」
「誰もお前に結婚申し込まねーっての」
王族、さらにそれなりに強い自信がある。
自分が声をかければ相手は落ちるだろう、そんな自負が赤獅子人族の男にはあった。
「ま、待たれよ!」
変に注目を集めてしまった赤獅子人族の男は引くに引けなくなってしまった。
赤獅子人族の男は自分に興味がなさそうなルフォンではなく、ルフォンがポーッと見上げる至極迷惑そうな顔をするリュードの方に目をつけた。
「お前、その女性をかけて俺と決闘しろ!」
「……なんだって?」
強い者が偉い。
強い者こそ子をなしていくべきである。
未だにそんな価値観も根強い。
1人の女性を巡って決闘をするなんてことも昔はあったと聞いたことがある。
ただ真人族じゃまず見られないし、今では魔人族でもそんなことやっている人はほとんどいない。
それなりに価値観も変わってきているので女性にも選択する権利があるから女性をかけて決闘なんてすることはない。
そもそも昔でも女性の合意は要したのに断られたから決闘するなんて有り得ない話だ。
全くないかと言えばゼロではないが、決闘するなんてことは田舎の若者が殴り合いをするぐらいのレベルのもので真正面からの神聖な戦いという意味合いは薄い。
まして王族の者がこんな白昼堂々と往来の真ん中でやっていいことではない。
「き、聞こえなかったのか!」
「いや、そうじゃないけど、いいのな? その言葉今ならまだ聞かなかったことにしてやるぞ?」
「ふん、怖気付いたのか。俺は言った言葉を引っ込めたりしない!」
ここで引いたり断ったりしてはリュードの名誉に傷がつく。
臆病者のそしりを受け、あっという間に町中の噂になる。
あとルフォンは物じゃない。
だからこんな決闘受けたくはない。
でもこんな町中で名誉を失えば取り戻すのは難しい。
それだけじゃなくルフォンを物扱いしたことに不快感を覚えていた。
名誉なんてドブに捨てても構わないのだけど、ここで引いてしまったらリュードを負けと見なしてルフォンを引き渡せというかもしれない。
リュードが決闘から逃げたらルフォンに対する今後の声かけもかわすことが難しくなる。
それにリュードにもプライドってものはある。
「分かった……ルフォンは渡せないから受けてたとう」
冷静を装いながらリュードは色々やらかしてくれたこの赤獅子人族の男に怒っていた。
ルフォンをかけて決闘だなんてとんでもない話だ。
例え王族で今後獣人族の国に入ることができなくなったとしても骨の1本や2本は覚悟してもらう。
(どうしてこうなったー!)
対して赤獅子人族の男レヴィアンは焦っていた。
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一目惚れをしてしまった。
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