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第四章
手負いの牛肉7
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「おおっ!」
手を出しちゃいけないので応援係になったルフォンから驚きの声が漏れる。
響くような金属音が鳴り響き、リュードは剣を振り切ることに成功した。
ミノタウロスに対してリュードは力勝ちをしたのである。
酒の肴にもなりそうなリュードの武勇伝が1つ増えた瞬間だった。
「すごい!」
力いっぱいに切り上げた剣はミノタウロスのバトルアックスに打ち勝ち、大きくミノタウロス腕が跳ね上がる。
そのままさらに足を一歩踏み出して振り上げた剣を振り下ろしに持っていく。
ミノタウロスも雄叫びを上げてバトルアックスを引き戻し、ギリギリのところでリュードの剣を防いだ。
上から切りつけるリュードとそれを防ぐミノタウロスで押し合いの力勝負が再び始まる。
やはり魔物であるミノタウロスの力は強い。
手負いで、片手であるにも関わらず全身に力を込めるリュードをじわじわと押し返している。
やはり冷静になればミノタウロスの方がリュードよりも上であった。
ただ押し切れれば良かったのだけどそこまでできなくても別にいいとリュードはニヤリと笑う。
「ナイス、リュード」
ラストが目一杯引き絞った弓から手を離す。
ほとんど真っ直ぐ一直線に飛んでいった矢はミノタウロスの左目に突き刺さった。
ミノタウロスは悲鳴を上げてのけぞる。
片腕しかないので矢を引き抜くにもその腕を使うしかない。
バトルアックスを投げ捨てて目に刺さった矢を引き抜こうと手をかける。
「その腕ももらうぞ!」
完全にリュードのことを忘れて矢を掴むミノタウロスの手首をまっすぐに切り落とした。
再び悲鳴を上げるミノタウロス。
ミノタウロスかグラリと頭を項垂れるようにして倒れる前兆であるとリュードは思った。
「や……ばっ!」
そのままゆっくりと倒れる。
と思ったらミノタウロスは頭を下げて前傾姿勢で足を前に踏み出した。
「う、のわぁぁぁあ!」
倒れるのではなくて、自分のツノを使った突進攻撃の前兆だったのだ。
間一髪迫り来るミノタウロスのツノをかわしたリュードだったが服がミノタウロスのツノの先端に引っかかる。
ミノタウロスが上半身ごと頭を跳ね上げるとリュードは空中に投げ出された。
結構な高さまで投げ飛ばされたリュードだがいつまでも上昇が続くわけもなく、一瞬空中で止まったような感覚がして、下に落ち始める。
真下にはミノタウロスのツノが待ち構えている。
「リュード!」
「リューちゃん!」
リュードが危ない。
ラストは矢に大きく魔力を込めてミノタウロスに向けて放った。
いつでも次の矢を放てるようにつがえて、集中を保っていた。
落ちてくるリュードを待つミノタウロスは背筋を伸ばして動かない。
ラストが矢を放ち、ミノタウロスに飛んでいく。
リュードが早いか、矢が早いか。
「よしっ!」
矢がミノタウロスに刺さる方が早かった。
ラストの放った矢は潰れたミノタウロスの左目に再び突き刺さり、今度は込めた魔力が爆発する。
「助かった!」
またも穴が開くことを回避したリュードは地面に着地してすぐにミノタウロスに切り掛かる。
やはり手負いの獣は油断ならない。
目の周りが爆発して酷いことになっていてもミノタウロスは死んでいない。
一回り大きいミノタウロスの頭を狙うのは難しいのでリュードはまずガラ空きの喉を切り裂いた。
爆発の衝撃で怯んでいるミノタウロスは隙だらけだった。
「ラスト、畳み掛けるぞ!」
「オッケー!」
それでも倒れないミノタウロスの体力の高さには驚かされる。
頭を狙うことはやめて、リュードはミノタウロスの胸に剣を突き立てた。
爆発の衝撃から立ち直って戦意の戻りつつある瞳が大きく揺れる。
「トドメだよ」
ラストは3本目の矢を放つ。
相変わらずの正確な射撃。
今度の矢は魔力を爆発させずに魔力をまとわせたまま貫通力を重視した。
三度ラストの矢はミノタウロスの左目に突き刺さった。
2回の射撃によって傷ついたミノタウロスの左目にはこれまでよりも深くに矢が突き刺さり、力なく頭が下を向く。
同時にミノタウロスの体から力が抜けて、リュードを覆うように前屈みに倒れてくる。
「よい、しょっと」
剣を抜きながらミノタウロスの体を横に倒す。
ミノタウロス血が地面に広がり、湖に流れていく。
少し様子を伺ってみるがミノタウロスが動く気配はない。
あっけない勝利。
簡単に勝ててしまったけれど簡単な相手ではないことが直接戦ったリュードには分かった。
片腕があったら、ケガがなかったらと考えるとこんなに簡単な相手でなかった。
これでミノタウロスに勝ったとはとても言えるものじゃない。
「お見事です」
相変わらずムッとした表情のコルトンが心のこもっていない賛辞を送る。
本当にお見事だと思っているのか怪しいものだ。
「手負いであってもミノタウロスはミノタウロスです。見事3つ目の大人の試練を乗り越えなさいました。早速ですがこちらが次の大人の試練です」
今度は4と書かれた黒い封筒をラストに手渡す。
「それでは私は次に向かいますので」
ミノタウロスを倒した余韻に浸る暇もない。
封筒を渡すとコルトンはさっさと村の方に向かっていってしまった。
手を出しちゃいけないので応援係になったルフォンから驚きの声が漏れる。
響くような金属音が鳴り響き、リュードは剣を振り切ることに成功した。
ミノタウロスに対してリュードは力勝ちをしたのである。
酒の肴にもなりそうなリュードの武勇伝が1つ増えた瞬間だった。
「すごい!」
力いっぱいに切り上げた剣はミノタウロスのバトルアックスに打ち勝ち、大きくミノタウロス腕が跳ね上がる。
そのままさらに足を一歩踏み出して振り上げた剣を振り下ろしに持っていく。
ミノタウロスも雄叫びを上げてバトルアックスを引き戻し、ギリギリのところでリュードの剣を防いだ。
上から切りつけるリュードとそれを防ぐミノタウロスで押し合いの力勝負が再び始まる。
やはり魔物であるミノタウロスの力は強い。
手負いで、片手であるにも関わらず全身に力を込めるリュードをじわじわと押し返している。
やはり冷静になればミノタウロスの方がリュードよりも上であった。
ただ押し切れれば良かったのだけどそこまでできなくても別にいいとリュードはニヤリと笑う。
「ナイス、リュード」
ラストが目一杯引き絞った弓から手を離す。
ほとんど真っ直ぐ一直線に飛んでいった矢はミノタウロスの左目に突き刺さった。
ミノタウロスは悲鳴を上げてのけぞる。
片腕しかないので矢を引き抜くにもその腕を使うしかない。
バトルアックスを投げ捨てて目に刺さった矢を引き抜こうと手をかける。
「その腕ももらうぞ!」
完全にリュードのことを忘れて矢を掴むミノタウロスの手首をまっすぐに切り落とした。
再び悲鳴を上げるミノタウロス。
ミノタウロスかグラリと頭を項垂れるようにして倒れる前兆であるとリュードは思った。
「や……ばっ!」
そのままゆっくりと倒れる。
と思ったらミノタウロスは頭を下げて前傾姿勢で足を前に踏み出した。
「う、のわぁぁぁあ!」
倒れるのではなくて、自分のツノを使った突進攻撃の前兆だったのだ。
間一髪迫り来るミノタウロスのツノをかわしたリュードだったが服がミノタウロスのツノの先端に引っかかる。
ミノタウロスが上半身ごと頭を跳ね上げるとリュードは空中に投げ出された。
結構な高さまで投げ飛ばされたリュードだがいつまでも上昇が続くわけもなく、一瞬空中で止まったような感覚がして、下に落ち始める。
真下にはミノタウロスのツノが待ち構えている。
「リュード!」
「リューちゃん!」
リュードが危ない。
ラストは矢に大きく魔力を込めてミノタウロスに向けて放った。
いつでも次の矢を放てるようにつがえて、集中を保っていた。
落ちてくるリュードを待つミノタウロスは背筋を伸ばして動かない。
ラストが矢を放ち、ミノタウロスに飛んでいく。
リュードが早いか、矢が早いか。
「よしっ!」
矢がミノタウロスに刺さる方が早かった。
ラストの放った矢は潰れたミノタウロスの左目に再び突き刺さり、今度は込めた魔力が爆発する。
「助かった!」
またも穴が開くことを回避したリュードは地面に着地してすぐにミノタウロスに切り掛かる。
やはり手負いの獣は油断ならない。
目の周りが爆発して酷いことになっていてもミノタウロスは死んでいない。
一回り大きいミノタウロスの頭を狙うのは難しいのでリュードはまずガラ空きの喉を切り裂いた。
爆発の衝撃で怯んでいるミノタウロスは隙だらけだった。
「ラスト、畳み掛けるぞ!」
「オッケー!」
それでも倒れないミノタウロスの体力の高さには驚かされる。
頭を狙うことはやめて、リュードはミノタウロスの胸に剣を突き立てた。
爆発の衝撃から立ち直って戦意の戻りつつある瞳が大きく揺れる。
「トドメだよ」
ラストは3本目の矢を放つ。
相変わらずの正確な射撃。
今度の矢は魔力を爆発させずに魔力をまとわせたまま貫通力を重視した。
三度ラストの矢はミノタウロスの左目に突き刺さった。
2回の射撃によって傷ついたミノタウロスの左目にはこれまでよりも深くに矢が突き刺さり、力なく頭が下を向く。
同時にミノタウロスの体から力が抜けて、リュードを覆うように前屈みに倒れてくる。
「よい、しょっと」
剣を抜きながらミノタウロスの体を横に倒す。
ミノタウロス血が地面に広がり、湖に流れていく。
少し様子を伺ってみるがミノタウロスが動く気配はない。
あっけない勝利。
簡単に勝ててしまったけれど簡単な相手ではないことが直接戦ったリュードには分かった。
片腕があったら、ケガがなかったらと考えるとこんなに簡単な相手でなかった。
これでミノタウロスに勝ったとはとても言えるものじゃない。
「お見事です」
相変わらずムッとした表情のコルトンが心のこもっていない賛辞を送る。
本当にお見事だと思っているのか怪しいものだ。
「手負いであってもミノタウロスはミノタウロスです。見事3つ目の大人の試練を乗り越えなさいました。早速ですがこちらが次の大人の試練です」
今度は4と書かれた黒い封筒をラストに手渡す。
「それでは私は次に向かいますので」
ミノタウロスを倒した余韻に浸る暇もない。
封筒を渡すとコルトンはさっさと村の方に向かっていってしまった。
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