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第四章
最後の挑戦2
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護衛もいるので気兼ねなくゆっくりと休んで次の日の朝を迎えた。
「それでは私が見届けさせていただきます!」
特に親しくもなったことはないがこれまで一緒に大人の試練に挑んできたコルトンがいないことが少しだけ残念だ。
ここまで来てあの不機嫌そうな顔が見られないのは一抹の寂しさをリュードに感じさせた。
その代わりに見届け人としてツィツィナが同行することになった。
兵士たちの中でも真面目でちゃんと相手を評価することができるということで選ばれたらしい。
かつラストからも文句が出なさそうなのでベストな人選だった。
ダンジョンは平原の真ん中に人の2倍ほどの大きさの小さな岩山の中にある。
岩山には穴が空いていて覗き込んでみると穴の中には先の見通せない闇が広がっている。
明らかな異空間なのだけど原理も解明されていない謎がダンジョンなので、そういうものであると受け入れるしかない。
リュードを先頭に岩山の中に入っていく。
明かりもなくて暗い岩山の中を松明をつけて進むとすぐに下に降りる階段があった。
「わぁ……すごい…………」
ラストから感嘆の声が漏れる。
これは世界中の学者を悩ませるのも納得だとリュードも驚く。
階段を降りた先にあったのは世界だった。
松明が必要ないほど空が明るく、地面には土があって草が生えている。
ダンジョンの中とは思えない外の世界とほとんど変わらない世界が広がっていた。
フィールド型ダンジョンと呼ばれるもので、外の世界の環境を再現したダンジョンである。
だけど本当に空があるわけでもなく、ずっと向こうまで行けるものでもない。
今降りてきた階段もいきなりそこに現れたように見えているが、後ろを確認しようと思っても横から階段の後ろに回ることはできない。
「不思議だね。壁があるみたい」
見えない壁のようなものがあって先に進めないのである。
本来上に続く階段があるはずの後ろ側にはただ世界が広がっているように見える。
ただ見えるだけなのだ。
不思議な幻想で世界があるように見せているだけなのである。
しかし見せかけだけといってもそれなりの広さはある。
ダンジョンの難易度は中級冒険者の駆け出しが挑むぐらいのもので決して高くはない。
大人の試練として考えると高めの難易度になるのだけど、リュードとラストの実力からすると高くないという話である。
「えいっ!」
ラストがムチをゴブリンの首に巻き付けてへし折る。
地下1階に出てきたのはゴブリンであった。
広いから難易度的に上になっているだけで出てくる魔物はそれほど強くもない。
ゴブリン程度の魔物ならラストでも全く問題はない。
ゴブリンたちは魔力を込めたムチになす術もなくやられていく。
拍子抜けと表現してしまうと悪いがこれでも大人の試練にしては高い難易度である。
なのでツィツィナはラストの戦いぶりに感心していた。
王様のお膝元では恣意的に高い難易度のダンジョンを用意もできず、また王様側としてもあまりにも簡単なダンジョンではラストの面目を立たせられないためにこれぐらいのダンジョンになったのだろう。
狙いはボスなのでゴブリンなど戦わなくてもいいのだけど数も多くて完全には避けられない。
どこかで戦うと大声を上げて仲間を呼ぶので見つけたそばから倒した方が楽であった。
「あっ、あったよ!」
ただゴブリンが出るだけのダンジョンならそれこそ駆け出し冒険者がやるようなダンジョンになってしまう。
もちろんフィールド型でゴブリンが出るだけのダンジョンではない。
このダンジョンは下へ下へと階層が続いていく階層型という作りのダンジョンでもあった。
ダンジョンの厄介ポイントとして階段の場所は固定ではないぐらいのことはある。
場所も見た目も時折変化をしているので毎回階段を探さねばならないのである。
その手間や厄介さが中級ぐらいと評される理由の1つであった。
「他に用事もないしさっさと降りてくか」
ラストが見つけた階段を降りていくと地下二階も一階と同じような作りであった。
ただちょっとだけ草の背が高くなり、平原が草原になったとほとんどわずかな差があるぐらいのものであった。
一階も二階も視界は悪くない。
見回していると地下二階の魔物の姿もすぐに確認できた。
コボルトである。
犬頭二足歩行の魔物で戦闘能力としてはゴブリンと大差はない。
鋭い牙がある分強いと言ってもいいのだけどゴブリンにしろコボルトにしろ噛みつかれるまでボーッと突っ立っていることの方が難しい。
視界が開けているのでコボルトを見つけるのは容易いがコボルトからも簡単に見つかってしまう。
戦わなきゃいけないけど不意打ちを警戒して進むよりは精神的には楽だからいいかとリュードは思う。
「階段ないねぇ」
草が伸びた分厄介だったのはコボルトの方ではなくて階段捜索だった。
草が高くなったので地面の視認性は下がってしまった。
コボルトは見えても階段は簡単には見つけられない。
草をかき分けて進んでようやく階段を見つけることができた。
「はい次だ!」
地下三階は打って変わって森になっていた。
しっかりとした木々が一面に生えている。
これが本当の木なのかどうかはリュードにも分からない。
もしかしたら何もなくて木があるように見えているのか、ダンジョンが木を生み出してここに根付かせているのか。
木があるとしてもこれは地上に生えているものと同じであるのかどうかもわからない。
調べた人がいるのかもしれないけれどリュードはどうであるのかその答えを持っていない。
森にはなったのだけど出てくる魔物はゴブリンとコボルトであった。
変わり映えもせず数だけは多い魔物に若干の嫌気がさす。
「ラスト、横から来てるぞ!」
「オッケー!」
森になると流石に見通しは悪くなる。
ゴブリンもコボルトも小型の魔物で木の影ぐらいになら隠れられてしまうので力的に敵じゃない魔物であっても警戒は必要であった。
そして見通しが悪いということは大変なのはまた階段探しである。
人数もニ人だけであることもネックになっている。
探す目が少ないのでしっかりと周りを見ていかなきゃいけない。
なんだかツィツィナも探してくれているような気はするけど、見届け人が階段の場所を教えてくれるかは分からないので期待はしないでおく。
「それでは私が見届けさせていただきます!」
特に親しくもなったことはないがこれまで一緒に大人の試練に挑んできたコルトンがいないことが少しだけ残念だ。
ここまで来てあの不機嫌そうな顔が見られないのは一抹の寂しさをリュードに感じさせた。
その代わりに見届け人としてツィツィナが同行することになった。
兵士たちの中でも真面目でちゃんと相手を評価することができるということで選ばれたらしい。
かつラストからも文句が出なさそうなのでベストな人選だった。
ダンジョンは平原の真ん中に人の2倍ほどの大きさの小さな岩山の中にある。
岩山には穴が空いていて覗き込んでみると穴の中には先の見通せない闇が広がっている。
明らかな異空間なのだけど原理も解明されていない謎がダンジョンなので、そういうものであると受け入れるしかない。
リュードを先頭に岩山の中に入っていく。
明かりもなくて暗い岩山の中を松明をつけて進むとすぐに下に降りる階段があった。
「わぁ……すごい…………」
ラストから感嘆の声が漏れる。
これは世界中の学者を悩ませるのも納得だとリュードも驚く。
階段を降りた先にあったのは世界だった。
松明が必要ないほど空が明るく、地面には土があって草が生えている。
ダンジョンの中とは思えない外の世界とほとんど変わらない世界が広がっていた。
フィールド型ダンジョンと呼ばれるもので、外の世界の環境を再現したダンジョンである。
だけど本当に空があるわけでもなく、ずっと向こうまで行けるものでもない。
今降りてきた階段もいきなりそこに現れたように見えているが、後ろを確認しようと思っても横から階段の後ろに回ることはできない。
「不思議だね。壁があるみたい」
見えない壁のようなものがあって先に進めないのである。
本来上に続く階段があるはずの後ろ側にはただ世界が広がっているように見える。
ただ見えるだけなのだ。
不思議な幻想で世界があるように見せているだけなのである。
しかし見せかけだけといってもそれなりの広さはある。
ダンジョンの難易度は中級冒険者の駆け出しが挑むぐらいのもので決して高くはない。
大人の試練として考えると高めの難易度になるのだけど、リュードとラストの実力からすると高くないという話である。
「えいっ!」
ラストがムチをゴブリンの首に巻き付けてへし折る。
地下1階に出てきたのはゴブリンであった。
広いから難易度的に上になっているだけで出てくる魔物はそれほど強くもない。
ゴブリン程度の魔物ならラストでも全く問題はない。
ゴブリンたちは魔力を込めたムチになす術もなくやられていく。
拍子抜けと表現してしまうと悪いがこれでも大人の試練にしては高い難易度である。
なのでツィツィナはラストの戦いぶりに感心していた。
王様のお膝元では恣意的に高い難易度のダンジョンを用意もできず、また王様側としてもあまりにも簡単なダンジョンではラストの面目を立たせられないためにこれぐらいのダンジョンになったのだろう。
狙いはボスなのでゴブリンなど戦わなくてもいいのだけど数も多くて完全には避けられない。
どこかで戦うと大声を上げて仲間を呼ぶので見つけたそばから倒した方が楽であった。
「あっ、あったよ!」
ただゴブリンが出るだけのダンジョンならそれこそ駆け出し冒険者がやるようなダンジョンになってしまう。
もちろんフィールド型でゴブリンが出るだけのダンジョンではない。
このダンジョンは下へ下へと階層が続いていく階層型という作りのダンジョンでもあった。
ダンジョンの厄介ポイントとして階段の場所は固定ではないぐらいのことはある。
場所も見た目も時折変化をしているので毎回階段を探さねばならないのである。
その手間や厄介さが中級ぐらいと評される理由の1つであった。
「他に用事もないしさっさと降りてくか」
ラストが見つけた階段を降りていくと地下二階も一階と同じような作りであった。
ただちょっとだけ草の背が高くなり、平原が草原になったとほとんどわずかな差があるぐらいのものであった。
一階も二階も視界は悪くない。
見回していると地下二階の魔物の姿もすぐに確認できた。
コボルトである。
犬頭二足歩行の魔物で戦闘能力としてはゴブリンと大差はない。
鋭い牙がある分強いと言ってもいいのだけどゴブリンにしろコボルトにしろ噛みつかれるまでボーッと突っ立っていることの方が難しい。
視界が開けているのでコボルトを見つけるのは容易いがコボルトからも簡単に見つかってしまう。
戦わなきゃいけないけど不意打ちを警戒して進むよりは精神的には楽だからいいかとリュードは思う。
「階段ないねぇ」
草が伸びた分厄介だったのはコボルトの方ではなくて階段捜索だった。
草が高くなったので地面の視認性は下がってしまった。
コボルトは見えても階段は簡単には見つけられない。
草をかき分けて進んでようやく階段を見つけることができた。
「はい次だ!」
地下三階は打って変わって森になっていた。
しっかりとした木々が一面に生えている。
これが本当の木なのかどうかはリュードにも分からない。
もしかしたら何もなくて木があるように見えているのか、ダンジョンが木を生み出してここに根付かせているのか。
木があるとしてもこれは地上に生えているものと同じであるのかどうかもわからない。
調べた人がいるのかもしれないけれどリュードはどうであるのかその答えを持っていない。
森にはなったのだけど出てくる魔物はゴブリンとコボルトであった。
変わり映えもせず数だけは多い魔物に若干の嫌気がさす。
「ラスト、横から来てるぞ!」
「オッケー!」
森になると流石に見通しは悪くなる。
ゴブリンもコボルトも小型の魔物で木の影ぐらいになら隠れられてしまうので力的に敵じゃない魔物であっても警戒は必要であった。
そして見通しが悪いということは大変なのはまた階段探しである。
人数もニ人だけであることもネックになっている。
探す目が少ないのでしっかりと周りを見ていかなきゃいけない。
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